MCUヴィランたちの恐るべきパワーを振り返る 史上最凶のカーン襲来に備えよ!
2023年2月16日 13:00
アイアンマンやキャプテン・アメリカ、ハルクやソーら、さまざまな特殊能力を持った、個性溢れるヒーローの活躍が見どころの「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)。しかし、彼らが愛され、応援されるのは、立ち向かうヴィラン(敵)たちの存在があってこそ。ヴィランが強ければ強いほど、怖ければ怖いほど、ヒーローたちが輝きを放つのです。また、ヴィラン側にもそれぞれの複雑な事情があり、単に悪者と一刀両断できない、奥深い魅力を見せてくれます。
“マーベル史上最小かつ最も普通なヒーロー”アントマンの活躍を描くシリーズ最新作「アントマン&ワスプ クアントマニア」(2月17日公開)には、アベンジャーズの前に立ちはだかったサノスをも超えると噂される史上最凶のヴィラン、カーンが登場。そんな強敵の襲来に備えて、過去のMCU作品に登場した特に印象的だったヴィランの恐るべきパワーとドラマを、ディズニープラスで振り返ってみましょう。
「アベンジャーズ」の続編「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」に登場したウルトロンは、アベンジャーズ壊滅の悪夢を見たトニー・スターク/アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr.)が、自分たちの手に負えない敵の襲来に備えて開発した人工知能のこと。平和維持を目的にプログラムされたが、起動するとトニーの想像を超えた進化と増殖を積み重ね、“究極の平和”を実現させるため、地球の平和を脅かす唯一の存在――人類の抹消を選択し、暴走を始めてしまう。
ウルトロンは人工知能の“意識”であり、外界で活動する際には、自ら強力な機械の体を際限なくコピーし根城としていく。ピンチに陥れば、コンピューターネットワークに侵入し、意識のみを逃亡させることも可能。生みの親・トニーの性格や思考を受け継いだ節もあり、どこか人間らしい一面も。ディズニー映画「ピノキオ(1940)」の楽曲「もう糸はいらない」を口ずさむシーンもあり、操り人形ではないという意志を暗示している。
「ドクター・ストレンジ」に登場するヴィランで、主演を務めるベネディクト・カンバーバッチ本人が、ドルマムゥのモーションキャプチャーと声の一部を担当している。暗黒次元を支配する邪悪な存在で、見た目は巨大なエネルギー体のように波打っており、物理攻撃が効かない。カエシリウス(マッツ・ミケルセン)が率いる闇魔法の集団「ゼロッツ」によって、香港に暗黒次元が出現し、ドルマムゥとドクター・ストレンジの激闘が幕を開けた。
何でもありの圧倒的な攻撃力を前に、苦戦するドクター・ストレンジだったが、時間をつかさどるタイム・ストーンを駆使し、ドルマムゥを無限の時間ループに陥れることに成功。ドクター・ストレンジから「ドルマムゥ、取引に来たぞ」という申し出が延々と繰り返され、ついに降参したドルマムゥは、「ゼロッツ」を別次元に追い出し、自身も地球には二度と出さないと誓い、姿を消した。勝敗の決め手が“敵の根負け”というMCU史上異例の結末だった。
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズ第2弾「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス」に登場し、主人公であるピーター・クイル/スター・ロード(クリス・プラット)の父だと名乗り出た謎の人物。数百万年生き続ける天界人“セレスティアル”だといい、もともとは脳の状態で宇宙を漂っていた。周囲の分子を操ることで、いまや惑星の大きさにまで成長を遂げ、ピーターの前に現れた人間の姿は、あくまで分身。長年、さまざまな惑星を渡り歩き、地球で出会ったメレディス(ローラ・ハドック)と恋に落ちた結果、ピーターが誕生した。
30数年の歳月を経た、父との再会に喜びと戸惑いを覚えるピーター。しかし、エゴの真の目的は、天界人のDNAを引き継いだピーターの力を利用し、銀河中に“植え付けた”自分の分身を覚醒させ、全宇宙を飲み込み、覆いつくすことだった。「最後は全てが私になる!」と宣言するエゴに対し、仲間との絆を選んだピーターは、死闘を繰り広げ、チームプレイでエゴを消滅させた。
「マイティ・ソー」シリーズ第3弾「マイティ・ソー バトルロイヤル」に登場し、ソー(クリス・ヘムズワース)らの前に立ちはだかった、復讐に燃える美しき死の女神。MCUに主役級の女性ヴィランが登場するのは、ヘラが初。ソーの父・オーディン(アンソニー・ホプキンス)によると、世界を滅ぼすほどの破壊力を持っている。その言葉通り、アベンジャーズのメンバーですら持ち上げることができなかったソーの聖なる武器ムジョルニアを手にし、軽々と握りつぶしてしまうほどだ。
妖艶なオーラに身を包んだヴィランだが、その正体はオーディンの最初の子であり、ソーの実の姉だった。その昔、オーディンとともに祖国アスガルドを強国に導いた歴戦の勇士だったが、9つの世界を統治してもなお侵略をやめないヘラに恐れをなしたオーディンは、彼女を封印。オーディンの寿命が尽き、その封印が解けたいま、ヘラの復讐の矛先はアスガルド、そしてソーに向けられていた。
宇宙でうごめく悪の背後に存在し続けた最凶最悪の“ラスボス”で、「アベンジャーズ」シリーズ第3弾「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」から本格的な登場を果たした。衛星ひとつを簡単に破壊できるほどの圧倒的なパワーの持ち主。自分が信じる“正しい理由”に基づき、この宇宙のバランスを取り戻すという野望を抱き、無限大のパワーを秘めたインフィニティ・ストーンを6個全て手に入れようと、破壊と殺りくの限りを尽くした。
愛する人を犠牲にすれば手に入るソウル・ストーンを得るため、娘・ガモーラ(ゾーイ・サルダナ)の命を差し出したことも。この行動から、逆説的にサノスがガモーラを本当に愛していたことが証明された。そして、ついにインフィニティ・ストーン6個全てを集め、全宇宙の生命の半分を消し去る“デシメーション”を成し遂げたサノス。シリーズ第4弾「アベンジャーズ エンドゲーム」で再び、アベンジャーズと死闘を繰り広げた結果、最後は塵となって消滅した。
ファン待望の新作で、MCUフェーズ5の幕開けを飾る「アントマン&ワスプ クアントマニア」に登場し、主人公アントマン/スコット・ラング(ポール・ラッド)が一家総出で立ち向かうMCU史上“最凶”の敵、それがカーンだ。これまでアベンジャーズが最も手こずったヴィランといえば、サノスが思い浮かぶが、カーンはサノスをも超えると噂されている。
そんなカーンの武器は、過去・現在・未来の全ての時間を自由自在にコントロールし、宇宙を“存在ごと”消し去ることができるという特殊能力。カーンはスコットに対して、これまで刑期を過ごしていた期間や、量子世界で過ごした5年間など、本来なら娘・キャシー(キャスリン・ニュートン)と過ごすはずだった“失われた時間“を与えると提案し、娘を救うには世界を犠牲にせざるをえないという究極の選択を突きつける。
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