永瀬正敏×台湾の若手スター・陸夏が禁断の世界にのめりこむ…小川洋子の小説を映画化する「ホテル・アイリス」22年2月18日公開
2021年12月10日 10:00
俳優の永瀬正敏と、台湾の若手注目株・陸夏(ルシア)が主演し、小川洋子氏の小説を映画化する日本・台湾合作映画「ホテル・アイリス」が、2022年2月18日に公開されることが決定。「波(2001)」「黒四角」の奥原浩志監督がメガホンをとり、謎めいた男と、心に闇を抱えた女が、ふたりだけの禁断の世界に溺れていくさまを描く。
寂れた海沿いのリゾート地で、日本人の母親が経営するホテル・アイリスを手伝うマリは、ある嵐の夜、階上で響き渡る女の悲鳴を聞く。そこでマリは、女に暴力を奮い罵声を浴びせる男と出会う。マリは動揺しながらも、一方では男の振る舞いに激しく惹かれていた。その男は、ロシア文学の翻訳者で、小舟で渡ったところにある孤島にひとりで暮らしているという。住人たちは、彼が過去に起きた殺人事件の真犯人ではないかと、まことしやかに噂していた。マリはやがてその孤島へと導かれていき、男の存在が、彼女の人生を大きく揺るがしていく。
ジム・ジャームッシュや相米慎二ら数々の名匠の作品に出演してきた永瀬が、ミステリアスなロシア文学翻訳者を体現。台湾でモデルとして活躍する陸夏が、本作で映画初出演にして主演の座を射止め、台湾人の父親が不慮の事故死を遂げた過去を持つマリを演じ、21年の台湾映画祭で期待の新人に贈られる超新人賞を受賞した。
そのほか、「郊遊 ピクニック」など台湾の鬼才ツァイ・ミンリャン監督作品の常連俳優として知られるリー・カンションが売店小屋の男、永瀬と共演した「赤い雪 Red Snow」の菜葉菜がマリの母、「AWAKE」の寛一郎が翻訳者の甥、永瀬主演の台湾映画「KANO 1931海の向こうの甲子園」の監督を務めたマー・ジーシアンがマリの父に扮した。奥原監督が台湾・金門島オールロケを敢行し、小川氏の残酷で甘美な世界感を忠実に再現しながらも、大胆な解釈も加味し、愛と死のイメージを圧倒的な美しさで描き上げる。「少年の君」などデレク・ツァン監督作品で脚光を浴びるユー・ジンピンが、撮影監督を務めた。
あわせてお披露目されたティザーポスターは、永瀬と陸夏による官能的なシーンをとらえており、「かがみのなか わたしとあなた あいのはて」というコピーが、ふたりだけの禁断の世界を暗示している。「戦場のメリークリスマス」(リバイバル版)」「黒衣の刺客」などのポスターを手がけた成田慧がデザインを担当した。またスチール写真には、ベッドで寄り添う陸夏と寛一郎や、海辺にいる永瀬と陸夏の姿などが切り取られている。
「ホテル・アイリス」は、22年2月18日に東京の新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル池袋ほかで公開。
フォトギャラリー
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。