アメコミ界の巨匠スタン・リーとスパイダーマンの歴史 マーベル作品へのカメオ出演でもおなじみ
2021年11月12日 12:30
トム・ホランド主演「スパイダーマン」シリーズ最新作「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」が、2022年1月7日から日本公開される。スパイダーマンを生み出したアメコミの巨匠スタン・リー氏がこの世を去って2年となる本日11月12日、今なお世界中のアメコミファン、映画ファンから愛されるリー氏とスパイダーマンの歴史を振り返る。
リー氏がスパイダーマンを生み出した1962年当時、ヒーローと言えば、スーパーマンやバットマン、キャプテン・アメリカや超人ハルクといった、見るからに大人で強いパワーを持ったヒーロー像が描かれていた。
そんな中でリー氏と作画を担当したスティーブ・ディッコが生み出したのが、ティーンのヒーロー「スパイダーマン」。ヒーローとしてだけでなくティーンとしての葛藤も抱え、自らの過ちによって叔父の死を迎えることとなるピーター・パーカーの存在は大きな衝撃を与えた。
「大いなる力には、大いなる責任が伴う」という言葉を教訓に成長していくヒーローの姿は、世界中で熱狂を生み、スパイダーマンが初登場した1962年刊行のコミック「アメイジング・ファンタジー(Amazing Fantasy)」第15号が、コミック史上最高額の360万ドル(約3億9600万円/※1ドル=110円換算)で落札されるなど、今なおその高い人気を世界に知らしめている。
2000年に入り、次々と多くのヒーローたちが映像化されていく中、「実写では忠実なウェブアクションの実現は不可能」と言われていたスパイダーマンだったが、2002年にトビー・マグワイア主演、サム・ライミ監督によって「スパイダーマン」として映画化される。
当時最新のCG技術を結集して制作されたシリーズには「X-MEN」に続いて、町の中で逃げ惑う人々の一人としてリー氏も出演。その後、「スパイダーマン2」では女性を助ける紳士、「スパイダーマン3」ではピーター・パーカーに声をかける男性として登場。
マーク・ウェブ監督によってリブートされた「アメイジング・スパイダーマン」では、図書館員でありながら背後で戦うスパイダーマン(アンドリュー・ガーフィールド)と敵リザードに一切気づかないという様子も注目され、続く「アメイジング・スパイダーマン2」でも、スパイダースーツのまま卒業式に行こうとするピーター・パーカーに気づく男性を演じ、MCU入りを果たした「スパイダーマン ホームカミング」では、スパイダーマン(ホランド)に窓から文句を言う住人の一人として登場した。
そのほか、「アイアンマン」や「アベンジャーズ」シリーズなど、多くの作品でリー氏の出演シーンが必ず作られており、2018年の「ヴェノム」の出演まで見逃せない重要なポイントとなるなど、ファンを大いに楽しませてきた。
「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」以降は残念ながら、出演はかなわなかったものの、最新作「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」では、リー氏が出演してきた過去作のヴィラン達が次々と登場。過去シリーズのスパイダーマンたちとの共闘も期待されており、さらなるサプライズにも期待がかかる。
リー氏は過去に日本にも来日したほか、「スパイダーマン ホームカミング」のプレミアイベントでは「日本のファンの皆さん、こんにちは。みんな、愛しているよ!」と笑顔で投げキッスを披露し、人柄も愛されてきた。今なお世界中で追悼の言葉を贈るファンも多く、偉大なる存在だったリー氏が生み出した「スパイダーマン」は、来年2022年に誕生から60周年の記念イヤーを迎える。
「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」は2022年1月7日公開。
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