木竜麻生×藤原季節「わたし達はおとな」2022年6月公開! “等身大の恋愛”の危うさ&歯がゆさを描く
2021年9月16日 08:00
「菊とギロチン」「鈴木家の嘘」の木竜麻生と、「his」「佐々木、イン、マイマイン」の藤原季節が初共演を果たす映画「わたし達はおとな」が、2022年6月に公開されることが決定。新プロジェクト「(NOT) HEROINE MOVIES」(ノット・ヒロイン・ムービーズ)の第1弾公開作品として製作されたもの。20代の“等身大の恋愛”の危うさと歯がゆさを描いている。
「(NOT) HEROINE MOVIES」は、「勝手にふるえてろ」「寝ても覚めても」「愛がなんだ」「本気のしるし」を手掛けたメ~テレと、制作会社ダブがタッグを組み、“へたくそだけど私らしく生きる”等身大の女性のリアルを紡ぐ映画シリーズ。次世代を担う映画監督と俳優たちを組み合わせ、それぞれの感覚と才能を思う存分発揮できる場を生み出し、輩出するプロジェクトとなっている。
物語の主人公は、大学でデザインの勉強をしている優実。彼女はある日、自分が妊娠していることに気づく。知り合いの演劇サークルのチラシを作ったことがきっかけで出会った直哉という恋人がいるが、お腹の子の父親が彼だという自信が持てずに悩んでいた。一方、直哉は現実を受け入れようとすればするほど優実への想いや考えがすれ違っていく。
恋人との衝突、元カノの存在、成りゆきのセックス、大学の仲間との何気ない会話――。脆く崩れやすい日常、“少女”から“女性”になる過程、甘く切ない恋のほろ苦さや歯がゆさ、そして自分の中に押し込めるしかない葛藤を描いた恋愛映画となっており、単独初主演となった木竜が優実、藤原が直哉を演じている。
監督を務めたのは、「平成物語」でドラマの脚本を初めて手掛け、その後「部活、好きじゃなきゃダメですか?」「俺のスカート、どこ行った?」「死にたい夜にかぎって」「きれいのくに」といった話題のテレビドラマの脚本を担当してきた加藤拓也。本作が、オリジナル脚本による初の長編映画となっている。
「わたし達はおとな」は、22年6月10日から新宿武蔵館ほか全国公開。加藤監督、木竜、藤原のコメントは以下の通り。
演劇と映画は全く違いますし、自分が演劇で良しとしているものがどうすれば映像の中でもできるのかまだわかっちゃいませんが、今回は普段から一緒に演劇をやっている人達と稽古をして稽古をして、リテイクをしてやり込んだ結果の生感というもの、だからつまりライブ感ですよね。生イコール演劇ではございませんが、私達を通じて私達を見つめる、とにかく生活がそこにあると思える生活の映画が出来上がったのではないかと思っております。私達の生活を非日常で俯瞰して体験する、そんなことがテーマの映画です。一口にラブストーリーと言われてしまえばそれまでなのですが繰り返し言わせていただきますとこれは生活の映画なのです。ドキュメンタリーじゃないですよ。アドリブもないですよ。映画だから。
「“生活”や“暮らし”がそこにある」
「表と裏だけじゃなくて、もっといくつも面があるんだと思う」
加藤監督が言っていた言葉を心に書き留めて、相手と役と自分と向き合ってみた。
ある時、たくさんの人に守られているような初めての感覚の中で、見たことのない顔をした自分がいた気がしました。
あのアパートや道端、そしてそこのカフェ。あらゆるところにこの映画の中の人達がいるんじゃないか……そんな気がしています。
加藤拓也監督の書いた物語にこれまで多く参加してきたが、その度に文字通りボロボロになった。彼の脚本や芝居は、基本は技術的な積み重ねの上に成り立っているが、最後には激しくエモーショナルな部分で戦うことを自然に求められる。それでいつもボロボロになるわけだが、「わたし達はおとな」ではそのボロボロ具合がいつもとは比にならなかった。木竜麻生さん演じる優実と一緒に、傷つけ合ったり笑ったりしながら、この物語を駆け抜けた。優実がそこに存在していたということは、僕の癒えない心の傷がずっと証明している。
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