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役所広司「竜とそばかすの姫」で細田守監督作に3度目の参加 過去5作の場面写真の無料開放も決定

2021年5月28日 04:30

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「バケモノの子」「未来のミライ」に続く3度目の参加
「バケモノの子」「未来のミライ」に続く3度目の参加
(C)2021 スタジオ地図

役所広司が、細田守監督の最新作「竜とそばかすの姫」に声優として参加していることがわかった。役所が細田監督作品に出演するのは、「バケモノの子」(熊徹役)、「未来のミライ」(じいじ役)に続く3度目。本作では主人公・すずの父親役を務める。

物語の軸となるのは、過疎化が進む高知の村で父と暮らす17歳の女子高生・すず。母の死で心を閉ざし、大好きな歌も歌えなくなっていた。しかしある日、親友に誘われ、全世界で50億人以上が集うインターネット上の仮想世界“U”に参加。“U”では“As”(アズ)と呼ばれる自分の分身を作り、全く別の人生を生きられる。すずは、“ベル”と名付けたAsとして歌うことができるようになり、歌姫として世界中の人気者になっていく。

そして迎えた、数億のAsが集うベルの大規模コンサート。突如、轟音とともに「竜」と呼ばれる謎の存在が現れ、コンサートは無茶苦茶になってしまう。しかしベルは、竜が抱える傷の秘密を知りたいと近付き、竜もまた、ベルの優しい歌声に少しずつ心を開いていく。しかし、ふたりの思いとは裏腹に、世界では竜の正体探し(アンベイル)が巻き起こり、正義を名乗るAsたちが、「Uの秩序を乱すもの」として竜を執拗に追いかけ始める。Uと現実世界の双方で誹謗中傷があふれ、竜を2つの世界から排除しようという動きが加速するなか、ベルは竜を探し出し、その心を救いたいと願う。

役所は、思春期の娘との接し方や距離感に悩む、すずの父親を演じる。妻、母という大きな存在をそれぞれ突然亡くし、心に傷を抱えたまま、いつしか溝が生まれていた父と娘。父はうまく言葉を交わせないながらも、娘を心配し、あたたかく見守る。アフレコの合間に、役所と細田監督は、「子どもが女の子だと、お父さんは近寄りがたいとか、気を遣っちゃうみたいなこともありそうですよね……」(役所)、「男の子でも、お父さんと距離がある瞬間みたいなものはありましたか?」(細田監督)、「後から聞くと、気を遣っていたという話はしましたね……」(役所)と、子を持つ親同士として言葉を交わしていたという。

細田監督の「是非この役を役所さんに演じてほしい!」というラブコールに応え、父娘の距離感を繊細に表現した役所。「未来のミライ」以来の声優となり、「アフレコは緊張しました」と笑いながら話していたという。細田監督は「役所さんの演じたすずの父のお声から娘(すず)がどういう状態でも受け止める、という父親の覚悟を感じました! 役所さんに演じていただけて、本当に光栄です!!」と喜びを語った。

あわせて、日本テレビ系「金曜ロードショー」で、細田監督作品が3週連続で放送されることが発表された。「おおかみこどもの雨と雪」(7月2日放送、本編ノーカット)、「バケモノの子」(9日、本編ノーカット)、「サマーウォーズ」(16日)がラインナップされている。さらに、本日5月28日午前10時から、「スタジオ地図」設立10周年と、「竜とそばかすの姫」公開を記念した企画として、「時をかける少女(2006)」「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」「バケモノの子」「未来のミライ」の場面写真が、無料開放されることが決定。第1弾として、「金曜ロードショー」で放送される3作品の場面写真が披露される。詳細は、「スタジオ地図」の公式Twitterアカウント(@studio_chizu)で発表される。

竜とそばかすの姫」は、7月16日に全国の東宝系で公開。役所のコメントは、以下の通り。


細田監督の大ファンで、作品をいつも楽しみにしているので、「バケモノの子」「未来のミライ」と続き、今作も参加できてとても嬉しいです。今回は主人公の父親役で、出来るだけ絵の雰囲気に近いやさしさと思春期の娘を持つ父親の距離感を大切に、互いに深い傷を持ちながらも寄り添っていく過程を表現できたらいいなと思いながら演じました。娘のすず役の方は、張った声もささやく声も素敵で、声のコントロールが自在にでき、歌も素晴らしかったです。監督の絵コンテを見ると、自由な発想がそのまま映像になるアニメは、つくづくすごいなと感じます。高知と<U>の風景のギャップは、メリハリが効いていて、この映画の醍醐味だと思います。僕はSNSには疎いですが、若い方々は身近に感じながら生活しているので、今作で自分がインターネットの中で生きている姿を客観的に見ているような不思議な体験ができるのではないでしょうか。出来上がりはまだ想像もつきませんが、監督の作品は非常にダイナミックな一方、家族を丁寧に繊細に描き、子どもが大きく成長する物語が多いので、この映画を見て、コロナ禍の中ですが、子どもたちが、前向きに生きる勇気や希望が持てるようになることを期待しています。

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