「眠る村」「人生フルーツ」「藤井聡太17才」東海テレビドキュメンタリー傑作選放送決定
2020年9月9日 15:00

[映画.com ニュース] 東海テレビによる劇場公開ドキュメンタリーの第13弾「おかえり ただいま」の公開を記念して、「東海テレビドキュメンタリー傑作選」が、日本映画専門チャンネルで放送されることがわかった。
9月19日に公開される「おかえり ただいま」(齊藤潤一監督)は、ドキュメンタリーとドラマで“名古屋闇サイト殺人事件”の深層に迫った作品。今回放送されるのは、劇場1作目「平成ジレンマ」から11作目「眠る村」までの全作、地上波で放送された作品を含めた13本。全作品、未ソフト化・ネット配信をしていないため、視聴機会が限られる貴重な作品ばかりとなっている。
放送スケジュールの詳細は、日本映画専門チャンネルの公式HP(https://www.nihon-eiga.com/osusume/okaeri-tadaima/)で確認できる。ラインナップは、以下の通り。
【9月】

「眠る村」
司法が無罪から逆転死刑判決を下した事件として知られる「名張毒ぶどう事件」の謎を追う。かつて奥西勝を演じた仲代達矢のナレーションで、獄中死した奥西の自白や関係者の証言の信憑性も疑い真相を追跡していく。本編終了後には、「おかえり ただいま」の齊藤監督らのインタビューを放送予定。

「人生フルーツ」
ニュータウンの一隅。雑木林の中に佇むモダンな平屋――建築家の津端修一が、師であるアントニン・レーモンドの自邸に倣って建てた家だ。四季折々のキッチンガーデンを彩る70種の野菜と50種の果実が、妻・英子さんの手で美味しいごちそうに変わる。長年連れ添ったふたりの暮らしから、この国が、ある時代に諦めてしまった本当の豊かさへの深い思索の旅が始まる。本編終了後には、「おかえり ただいま」の齊藤監督らのインタビューを放送予定。

「平成ジレンマ」
30年前、訓練生の死亡や行方不明事件を起こした戸塚ヨットスクールの現在を活写。ナレーションは、中村獅童が担当。

「約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯」
名張毒ぶどう酒事件の記録と証言を再検証。仲代達矢や樹木希林さんによる再現ドラマを盛り込んでいる。
「ふたりの死刑囚」
「袴田事件」「名張毒ぶどう酒事件」の2人の死刑囚とその家族の人生を振り返る。

「神宮希林 わたしの神様」
お伊勢参りをする樹木希林さんの目を通して、20年に1度の伊勢神宮式年遷宮を映し出す。18年9月に東海テレビで放送された再編集版を放送。
【10月】
「死刑弁護人」
数多くの死刑事件の裁判を担当する安田好弘弁護士の生き様を映し出す。
「長良川ド根性」
清流を遮る「長良川河口堰」。長良川の地元漁師の姿を中心に、河口堰を巡る問題を描く。
「ホームレス理事長 退学球児再生計画」
高校をドロップアウトした球児たちを再教育するNPO「ルーキーズ」理事長を追う。
「青空どろぼう」
四日市ぜんそくの歴史と実態を追い、今考え、やるべきことを問いかける。ナレーターは宮本信子。

「ヤクザと憲法」
暴力団対策法、暴力団排除条例の施行以降、ヤクザや暴力団の構成員数が減少に向かっている。これまで以上の逆風の中で、彼らヤクザはどのような日常を送り、何を考えているのか。大阪の指定暴力団「二代目東組二代目清勇会」にカメラが入り、これまで見えなかったヤクザの現実を記録する。

「藤井聡太17才」
将棋界の記録を塗り替え続ける天才棋士・藤井聡太。偉業達成までの道のりを幼少期から現在まで克明に描く。

「『はこぶね』 伊勢湾台風・開拓者の60年」
昭和34年(1954年)に起こった伊勢湾台風。台風と開拓者の60年を通じて“災害国ニッポン”の備えのあり方、記憶のつなぎ方について見つめ直す。