ヤクザと憲法

劇場公開日

ヤクザと憲法
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解説

ヤクザと人権問題に迫ったドキュメンタリー作品。製作は、戸塚ヨットスクール事件を扱った「平成ジレンマ」、四日市公害問題を扱った「青空どろぼう」など、さまざまな社会問題を取り上げた作品を世に送り出している東海テレビ。暴力団対策法、暴力団排除条例の施行以降、ヤクザや暴力団の構成員数が減少に向かっている。これまで以上の逆風の中で、彼らヤクザはどのような日常を送り、何を考えているのか。大阪の指定暴力団「二代目東組二代目清勇会」にカメラが入り、これまで見えなかったヤクザの現実を記録。「清勇会」会長は、カメラの前で「ヤクザとその家族に人権侵害が起きている」と語りはじめる。2015年3月に放送され、反響を呼んだドキュメンタリー番組の劇場版。

2015年製作/96分/日本
配給:東海テレビ

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

監督
プロデューサー
阿武野勝彦
音楽
村井秀清
音楽プロデューサー
岡田こずえ
撮影
中根芳樹
音声
野瀬貴弘
オーサリング
山口幹生
TK
河合舞
音響効果
久保田吉根
題字
山本史鳳
CG
松井裕哉
編集
山本哲二
法律監修
安田好弘
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(C)東海テレビ放送

映画レビュー

4.0映せたものだけで語らせるしかない世界

Imperatorさん
2019年12月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ドキュメンタリー作品に、(a)意図や思想を明確に示すものと、(b)映像を出して観客に自由に考えさせるものの両極があるとすれば、本作品は後者に属するし、そうせざるを得なかった作品だと思う。
相手はヤクザである。カメラは回るが、見たいところが見れない。聞きたいことが、ほとんど聞き出せない。
“映せたものだけで語らせる”しかない、という制約を、従来以上に強く意識させる作品だった。

舞台は大阪の堺市。指定暴力団の二次団体の事務所。
“出入り”や“ガサ入れ”があるわけではないのに、監視カメラからは目が離せないらしい。
通勤地獄で忙しすぎるサラリーマンとはおよそ異なる、まったりとした時間が流れるが、時々ヤバい“シノギ”の電話が入る。
ヤクザには、銀行口座よりも、電話を制限した方が効果的だ。

メインキャストは、組長、アラフィフの組員、部屋住みの若い組員、山口組顧問弁護士の4人。
ぶっとんだ、しょうもない、という感じではなく(そういう感じの組員もいるが)、それぞれ個性的なキャラクターだ。
ただし、彼らの撮影可能な部分だけを見ているのであって、ヤクザのヤクザたる部分が満足に描けていない点が、この作品の“限界”だ。

アラフィフの組員は言う、「(苦境にある時)世間は救ってくれない」。組長は言う、「誰が拾って入れてくれる?」。
部屋住みの若い組員は言う、「ヤクザという気に食わない存在がいても、排除しないのが明るい社会」。
手前勝手な理屈であるが、今でも昔ながらの事情が変わっていないことに驚いた。

なお、「ヤクザと憲法」という題名は内容と合っていない。
「ヤクザとその家族に人権侵害」は、本作品のテーマではない。この点はガッカリだった。
自分は、ヤクザが憲法や法律によって、権利を守ろうとする話を想像していた。
取材クルーを引き入れ、現状を発信した組長の狙いは、空振りしたかもしれない。

ただ、じっくりとヤクザの“ふところ”に入って、カメラを回した意義は大きい。
暴対法(H3)や暴力団排除条例が、確実に効果を上げているようだ。今のヤクザは、儲かる“商売”ではないらしい。
また、ガサ入れする捜査当局が、これまた“ヤクザ”であることも映し出されている。(そもそも、汚職や犯罪を握りつぶす、政府や警視庁上層部が、負けず劣らずヤクザであるが。)
「選挙」に行くヤクザ。彼らは、何を基準に投票するのだろうか?

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Imperator

4.0暴力団対策法

2019年11月26日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

組織暴力を根絶するために作られた法律、「暴力団対策法」はヤクザの人権を奪うものだった。
顧問弁護士もある意味、警察や検察に狙い撃ちにされて去っていく。
たてまえ社会の日本は、ヤクザも体罰もいじめもなくすようだが、社会のはみ出しものをどうするつもりなんだろう。

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いやよセブン

4.0ヤクザの日常生活、その観察記録。

ヒロさん
2018年2月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

不思議な映画、ヤクザの日常観察物語。話には聞く裏社会の「事務所」の中。でも、その中では自分たちと変わらない、食事、洗濯、掃除をして生活する人がいる。
でも、その人たちの行いは描写はされていないが法の一線を越えていることがわかる。日常と犯罪が淡々と境界無く存在している。特異な感覚になる映画です。

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ヒロ

3.5●任侠と、正義感による思考停止。

2017年5月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

知的

おぉ。壁に歴代の写真、豪華なソファ。分厚い扉。ヤクザ映画で見る事務所に、冒頭、軽く感動する。

ヤクザの人権。難しい問題だ。もちろん犯罪は悪だ。
だがその前に考えなきゃいけないのは、臭いものには蓋をする世の中の怖さ。
終戦の混乱の中で、間違いなく、ヤクザの力、任侠道が警察の役割を担っていた時代があった。芸能界も政治家もヤクザと協調した時代があっった。
十把一絡げに取り締まる社会の異常さ。そこに個人はない。ヤクザが取り締まられると、ハンチクなチンピラたちの面倒は誰が見るのか。

「暴力団」とは見事なネーミングだ。思考停止の向こう側よ。
1か0か。ヤクザがはびこっても困るけど、全滅したらなんだかバランスの悪い世の中になってしまいそうで。
ヤクザの弁護士。捨てるものあれば拾うものあり。こういう社会の多様性が重要だ。

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うり坊033
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