仏映画サイトが推薦する、生涯で一度は見ておくべきスリラー10本
2020年7月4日 12:00
[映画.com ニュース]仏映画情報サイトallocineが「生涯で一度は見ておくべき」と題したスリラー10本を推薦。映画.comの作品情報と共に紹介する。
■「セブン」(1995)
「連続殺人映画の歴史の中でも画期的な作品。極めて暗くて息苦しいこの映画は、暴力を見せるのではなく、暴力を示唆することを楽しんでいる。何よりも、その演出は名人芸であり、後のフィンチャーらしい現代世界に幻滅したビジョンをすでに見せている」
猟奇連続殺人事件の捜査にあたる退職を間近に控えたベテラン刑事サマセットと若手刑事ミルズ。犯人はキリスト教における7つの大罪に基づいて殺人を繰り返していることが明らかに。さらなる殺人事件が続いた後、驚愕の事態が起こる。
「女優二人が不穏な雰囲気、マキャベリ的なキャラクターを完璧に演じきった恐ろしい作品。当時の観客は苦悶の声を上げていたが、それは現代でも古びていない」
フランス推理小説界の重鎮、ピエール・ボワロー&トマ・ナルスジャックの小説を「恐怖の報酬(1952)」アンリ=ジョルジュ・クルーゾーが監督、暴力的な男を妻と愛人が共謀して殺した事件の顛末を、二転三転するプロットとショック演出の多用で綴ったサスペンス・スリラー。
■「ノーカントリー」(2007)
「残忍さ、暗さ、ユーモア、皮肉、哀愁、ポエジーというコーエン兄弟の作品の真髄がある。アメリカ西部の広大な風景は息を呑むほど美しく、西部劇はサスペンス、苦悩、歓喜の宝石となっている。コーエン兄弟の映画が1つしか残らないとしたら、この1本かもしれない」
ジョエル&イーサン・コーエンによる第80回アカデミー賞作品、監督、脚色、助演男優の4部門で受賞した犯罪ドラマ。1980年の米テキサスを舞台に、麻薬密売人の銃撃戦があった場所に残されていた大金を盗んだベトナム帰還兵と殺し屋の追跡劇、そして2人を追う老保安官の複雑な心情が描かれる。
■「裏窓」(1954)
「時代を超えた不朽の名作。この映画のスローガンとしてヒッチコックは『この映画を見て、恐怖を感じなかったら、あなたは死んでいる可能性が高い』という一文を提案した」
自由気ままな生活を送っていたカメラマンがケガをし、車いすの生活を強いられる。部屋から一歩も出られず暇を持て余した彼は、隣のアパートの生活をのぞき見る楽しさを覚える。ある日、ケンカの絶えない夫婦の妻がこつ然と姿を消す。
■「羊たちの沈黙」(1991)
「アカデミー賞で作品賞、監督賞(ジョナサン・デミ)、主演男優賞(アンソニー・ホプキンス)、主演女優賞(ジョディ・フォスター)、脚色賞の5大アカデミー賞を受賞した数少ない作品の1つ。ハンニバル・レクターは、映画史上最も偉大な悪役のトップ3に入る。効率の良さ、知的さ、細やかさ、不穏さ……など、形容しがたいものがある必見作」
FBIアカデミーの優秀な訓練生クラリスは連続誘拐殺人事件の捜査スタッフに組み込まれ、犯罪者として収監されているレクター博士と面会する。それは、天才的な精神科医でありながら、自らの患者を次々と死に追いやったレクターこそ事件の謎を解く鍵になると見込んでのことだった。ふたりが次第に心を通わせていく一方、新たな誘拐事件が起こる。
■「ブラック・スワン」(2010)
「ファンタジーの限界に達した心理スリラー。ダーレン・アロノフスキーがチャイコフスキーの傑作にインスピレーションを得て、ジャンルを超越し、信じられないほど暗く刺激的な物語を作った」
ナタリー・ポートマン、ミラ・クニス共演の心理スリラー。ニューヨークのバレエ団に所属するニナ(ポートマン)は、元バレリーナの母とともに、その人生のすべてをダンスに注ぎ込むように生きていた。そんなニナに「白鳥の湖」のプリマを演じるチャンスが巡ってくるが、新人ダンサーのリリー(クニス)が現れ、ニナのライバルとなる。役を争いながらも友情を育む2人だったが、やがてニナは自らの心の闇にのみ込まれていく。
■「メメント」(2010)
「クリストファー・ノーランが映画をこよなく愛し、他の誰よりも情熱を伝える方法を知っているからこそ生まれた人々を映画好きにさせる作品の一つ」
強盗犯に襲われて妻を失い、頭部を損傷し、約10分間しか記憶を保てない前向性健忘という記憶障害になったレナード。彼は、ポラロイド写真にメモを書き、体中にタトゥーを彫って記憶を繋ぎ止めながら、犯人を追う。
■「狩人の夜」(1955)
「映画ファンなら誰もが見たことがあるであろう、あらゆるジャンル、あらゆる時代を合わせた名作。時代を超えたアメリカの田舎の悪夢と、様々な解釈が可能で、それぞれが求める意味を与えてくれるスリラー」
デイビス・グラブの原作を基に、ある狂信者に命をつけ狙われる幼い兄妹の恐怖を描くサスペンス映画。
■「ユージュアル・サスペクツ」(1995)
「ブライアン・シンガーの初の名作。小予算で限られた撮影期間(35日)で撮られた。探偵スリラーの手法を用い創意工夫を凝らした編集が、見る者を被害妄想的にさせる」
5人の前科者による犯罪計画の顛末を巧妙なストーリー展開で描いたクライムサスペンス。カリフォルニアの埠頭で麻薬密輸船が爆破されて27人が死亡し、現金9100万ドルが消えた。関税特別捜査官クイヤンは、ただ1人無傷で生き残った男キントを尋問する。
■「ミザリー」(1990)
スティーブン・キングの同名小説を「スタンド・バイ・ミー」のロブ・ライナー監督が映画化した傑作サイコスリラー。ベストセラー小説「ミザリー」シリーズの人気作家ポール・シェルダンは、雪道で事故に遭い瀕死に陥ったところを、近くに住む元看護師の中年女性アニーに救われる。「ミザリー」の熱狂的な愛読者である彼女は、ポールを献身的に介護するが、新作でヒロインが死んだことを知ると逆上して態度が一変する。
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