メメント

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

クリストファー・ノーラン監督の出世作となった長編第2作で、記憶障害によりわずか10分間しか記憶を保てなくなった男が妻を殺した犯人を追う姿を描いたクライムサスペンス。物語の時系列を逆行させながら描くトリッキーな構造が話題を集め、ノーラン監督の名を一躍世界に知らしめた。

ロサンゼルスで保険調査員として働くレナードは、自宅に侵入してきた男に妻を殺され、自らも頭部を損傷して記憶障害を負ってしまう。それ以来、新しい記憶を約10分しか覚えていられなくなった彼は、ポラロイド写真を撮ってメモを書き入れ、重要な情報を身体のあちこちにタトゥーで刻んで記憶を繋ぎ止めながら、妻を殺した犯人を追うが……。

「L.A.コンフィデンシャル」のガイ・ピアースが主演を務め、「マトリックス」シリーズのキャリー=アン・モス、「バッドボーイズ」シリーズのジョー・パントリアーノが共演。

2000年製作/113分/アメリカ
原題:Memento
配給:アミューズピクチャーズ
劇場公開日:2001年11月3日

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映画レビュー

4.0人間不信の頂点

2024年4月19日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

興奮

人間不信の頂点にあるのが、本作だと思う。

他人は信じられないから、自分を信じる。メモを残し、メモにある事実を信じる。しかし記憶がない過去の自分が他人のように思えるならそのメモは果たして事実を語っているのだろうか…?〈私〉も他人も誰も信じられない。徹底的な不信。

信じられるのは映画の「力」のみだ。しかし映画もメモの集積みたいなものだ。ショットとして現れるイメージは事実を語っている。ただその事実はどこまでいってもフィクションだ。そこには意図があるし、あるがままではない。現実の部分を切り取ったメモでしかない。それなら私たちは映画のメモをどこまで信じられる…?編集で再配置されているならなおさらだ。

時制を遡行して鮮やかなサスペンスを語ることは本当に凄い。ショットを事実と信じさせるためには、巧みな事実の再構成がもちろん必要だし、語りが騙りへと裏切られるにはドラマが必然だ。

やっぱりノーランは凄いと思いつつ、この語り方は後出しジャンケンではとも思ってしまった。確かに現在から遡行して他者や出来事を理解することは往々にしてあるから、感覚的にも分かるし、巧みだからあっと驚かされる。しかし「過去には実はこのような出来事があったんです」とか後から言われても、私たち観賞者はそんなこと知る由はないし、それは物語の語り手に独占された方法のように思えてしまう。しかも語り手だけが勝ちを許される。

そんな不満がありつつ、出来事の整合性を確認するために冒頭をもう一度見直した。そうしたら、ファーストシーンから既に観賞者にも分かる事実が語られていて衝撃を受けた。語り手と観賞者は平等にゲームに参加しているのに、ノーランが強すぎて一方的に負けているだけだと思い知らされた。ノーランは恐ろしいし、やっぱり凄い。

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まぬままおま

4.5なにを「忘れるな」?

2022年5月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
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すっかん

4.0昔観たときと印象が異なった。実は難解じゃないか。

2014年3月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

知的

難しい

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momokichi

4.0時間の逆行そして順行。

2024年6月11日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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琥珀糖