メメントのレビュー・感想・評価
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2001年に渋谷の映画館で観て以来
23年振りに劇場で「メメント」が観られるとは…。難解で頭が痛くなるが革新的なストーリー展開と白黒からカラーに変わる演出はお見事。作品の冒頭が「TENET」のようなのは今となってはご愛嬌。新作が公開されるごとに劇場に足を運ばざるえない監督です。
真実は過去に
評判は耳にしており、気になっていた作品。
“仕掛け”は事前に把握してたし、一つ前と軽くクロスオーバーさせてくれるので、理解はしやすかった。
しかし成程、確かに知らずに観たら混乱は避けられない。
カラーパートが過去に、モノクロパートが未来に向かって進んでゆく。
ただ変わった構造になっているだけでなく、最後にその交点で真相が浮かび上がってくる構成になっていた。
“物語”と“仕掛け”がこうまで有機的に結びついているのは見事でしかない。
ただ、明らかに10分では収まらない行動をしている点は気になってしまう。
その度にメモを取って思い出してでは無理があるし、作中でも「毎回目が覚めたばかりみたいだ」という台詞がある。
そんな状態、運転中であれば事故るし、走っていれば(こちらは明確にそのシーンがあった)転ぶだろ。
スーツやシャツ、靴までジミーのもので違和感がないのもご都合主義的。
「スーツ着てるならペンくらい常に挿しとけよ」と思ったが、都合の悪いことをメモしないためなのかな。
テディの免許証に“存在しない日付”と“存在しない番地”があったという記事も見た。
要するに、レニーは精神病院から出ておらず、すべては妄想という説らしいが、これも面白い。
胸くそ悪くスッキリとはしないが、とてもスリリングで楽しめました。
数カ所コミカルなところもあって、エンターテインメントとしてのバランスも最高です。
真っ白な状態で鑑賞した過去の自分が羨ましい
初見時の衝撃を味わうことは、ダメだった。20年以上前に見たきりなのに、進んでいくうちに記憶が蘇ってきてしまった。
それぐらい、衝撃の作品とも言える。
時間軸をシャッフルするノーラン監督の得意技はもちろんのこと、マトリックスのキャリー=アン・モス、ジョー・パトリアーノの2人の胡散臭さが、レナードの人物像を真実とは異なる方向に誘導してしまう。
真っ白な状態で鑑賞した過去の自分が羨ましい。
時間を知らない俺が癒やされるのか
こないだ鑑賞してきました🎬
10分しか記憶を保持できない、ガイ・ピアース演じるレナードが、妻を殺害した犯人を追うというストーリー。
途中でキャリー=アン・モス演じるナタリーや、ジョー・パントリアーノ演じるテディの助けを借りながら、必死に犯人を探すレナードですが…。
私は一回観ただけではわからなかったので、解説サイトを読みました😅
映画のエンディングが、時系列の丁度真ん中に位置するんですね。
で、最終的にはテディもレナードに殺され…それをポラロイドで撮る彼。
その後はまた、ジョン・G探しに勤しむのでしょうか❓
ガイ・ピアースの記憶が持たないレナードを演じた表情や仕草は良かったです🙂
キャリー=アン・モスも、レナードを助けるように見えて利用してもいるナタリーを好演。
個人的には、悪女役は似合わないと感じました。
いずれにせよ、ノーラン監督の時系列シャッフルが炸裂していて難解な映画ですが、魅力的なプロットで面白かったです😀
えーっと、見たようで見たかなぁ?
やっぱり、タトゥーしておくべきだった。
鑑賞している最中は、展開に集中していたが、不思議とタトゥーと注射の画面になると、
これは昔、観たなぁ
ドンドン展開が速くなるが、
次の展開が見えて来て、
殺した男の服に着替えた時、
これ見たやん!!!
最後に解説が多く面白くない!
感想まで思い出してしまった。
こんな事、よくある。ある。
調べてみるとやっぱり4年前に観ていた。
_φ(・_・ メモント
メメント
クリストファー・ノーラン監督の出世作となった長編第2作で、
記憶障害によりわずか10分間しか記憶を保てなくなった男が妻を殺した犯人を追う姿を描いたクライムサスペンス。
物語の時系列を逆行させながら描くトリッキーな構造が話題を集め、
ノーラン監督の名を一躍世界に知らしめた。
ロサンゼルスで保険調査員として働くレナードは、自宅に侵入してきた男に妻を殺され、自らも頭部を損傷して記憶障害を負ってしまう。
それ以来、新しい記憶を約10分しか覚えていられなくなった彼は、
ポラロイド写真を撮ってメモを書き入れ、重要な情報を身体のあちこちにタトゥーで刻んで記憶を繋ぎ止めながら、妻を殺した犯人を追うが……。
「L.A.コンフィデンシャル」のガイ・ピアースが主演を務め、
「マトリックス」シリーズのキャリー=アン・モス、
「バッドボーイズ」シリーズのジョー・パントリアーノが共演。
メメント
ALLTIME BEST
劇場公開日:2001年11月3日 113分
1番信用できる人は自分
リバイバル上映にて鑑賞。
時間逆行と断片的な繋ぎ合わせにより、記憶が保たない主人公を擬似体験しながら鑑賞できる。
構成として難解ではあるが、点と点をつないで徐々に1本のストーリーを観客自身の中で作るのは斬新。
かなり理解が難しいがVODもあるので是非。
今年156本目(合計1,248本目/今月(2024年4月度)30本目)。
(前の作品 「異人たち」→この作品「メメント」→次の作品「トレインスポッティング」)
新テアトル梅田(旧シネリーブル梅田)になっていわゆる「昔の映画祭り」の一環で見に行ってきました。
うーん、なかなか理解が難しいですね…。いったいいつの話をしているんだろう…というもやもや感がありながらも100分くらいで終わってしまう映画です。
帰りにバスに乗るときにここのサイトを見て「時間が逆向きに描写されている」という書き込みがあって、そりゃわかりにくいよなぁ…というところで自宅に戻ったら、結構古い作品でアマゾンプライムでは無料で見ることができるので(プライム会員のみ)、その前提でみてもよくわからないという…。「時間が逆向きに描写されている」ことはともかく、具体的な日時の描写がない、「逆向き」であることを具体的に示唆できる描写があるわけではないというところも難易度をあげているんじゃないのかな…というところです。
ただ、テネットほかより難易度が高い同監督の方よりは(理解の)難易度は低いということですが、さすがに難しいなぁ…というところです。高難易度(ここでいう「難易度」というのは、コナンみたいな映画のタイプではなく、映画の趣旨自体を理解するという意味)の映画が好きな方にはおすすめといったところです。
映画館では期間限定ですが、アマゾンプライムほかで補助的に復習できることも考慮して映画自体の問題でもないしスコア上考慮はしませんでした。
記憶って何?時間て何?的な
我々は主人公のレナードに感情移入しながら、複雑な状況を理解しようと画面を追って行く。この主人公、最愛の妻を殺された上に、それが原因で10分間しか記憶が持たないというとんでもない障害を負っている。となると感情移入もより深いものになる。
我々もレナード同様の記憶障害を患った状態で、時系列が分断された映像を見せられる。何かが起こる。その原因は…。レナードの記憶障害を利用しようとする者も現れる。だからレナードのメモそのものが本当なのか、だんだん怪しくなってくる。レナードに感情移入していた自分が記憶って何?的な状況に。記憶がなければその人にとって時間の経過なんて意味のないものになる。だから時間て何?的な状況にも陥っている。時間とは人間の妄想に過ぎないと大真面目に主張する物理学者もいるわけで、訳が分からなくなるがそれがまた面白い。結局、レナード自身が一番ヤバい奴だったということなのかな?
斬新な手法
時間を逆行させて描く斬新な作風。
テネットみたいと思っていたら、同じ監督の作品ではないか
!
何も予備知識を仕入れずに観たが、なかなか凄い作品だった。
記憶は人を人たらしめている機能ではあるが、
あまりにも凄惨な体験をすると記憶を消去する脳の防衛本能があるという。
記憶を都合が良いように書き換えることもある。
いろいろ考えさせられる作品だった。
見せ方で主人公と同じ感覚に
確かに前評判通り離解が追いつきませんでした。
しかしそれはストーリーが破綻しているからでは無く、時間軸の見せ方によるもの。
普段そのように映画を観ることがないので主人公と同じ様に「10分前のどんなシーンでこれに繋がるんだっけ?」と主人公と同じ感覚に陥ります。
記憶は当てにならないとのことですが、事件以前の主人公自身の記憶自体も….
状況の説明は十分してくれるのについていけない
めちゃくちゃ面白かったけど、結局理解が追いつかず頭がこんがらがったまま、突然終わってしまった、、、時系列が逆行して描かれるので、必然的に我々観客も、主人公と同じく「先のことがわかっていて過去のことが分からない」状態になるというおしゃれな演出方法。
主人公はじめ登場人物がよく喋るタイプの作品なのでその辺の置いてけぼり感はなかったけれど、時間が反対に進むせいでかなり複雑な構成になっていて凄い。結局、あれだけ主人公に感情移入させておいて、実はこいつが1番やばい奴だった?「記憶は思い込みだ、事実とは異なっている」が特大ブーメランだったってこと、、??理解しきれなかった部分も多いけれど、作り込まれすぎた内容に大満足です。
何度も同じ場面を少しずつ異なる見せ方をすることで、全体像が見えてくる!
クリストファー・ノーランの凄さをあらためて感じることができた作品です。
10分しか記憶が保てない主人公って設定だけで、どういうストーリー&オチを持ってくるんだろうと
すごくワクワクしながら観ました。
冒頭からミスリードさせまくりなんですね。
ミスリードすることで鑑賞者の認識を、今後の展開で徐々に裏切っていく&変えていく、
そして事実が明らかになっていく・・・ということの面白さ。脳みそフル回転しながら観るので
大変疲れはするものの、それが楽しい映画ですね。
時間をいじるノーランはこの時からすでにそうだったのかと。
本当によくこんなの考えるなぁと、あらためてすごい監督だと思いました。
今観ても全然色褪せない、名作だと思います。スクリーンで観ることができてうれしかったです。
人間不信の頂点
人間不信の頂点にあるのが、本作だと思う。
他人は信じられないから、自分を信じる。メモを残し、メモにある事実を信じる。しかし記憶がない過去の自分が他人のように思えるならそのメモは果たして事実を語っているのだろうか…?〈私〉も他人も誰も信じられない。徹底的な不信。
信じられるのは映画の「力」のみだ。しかし映画もメモの集積みたいなものだ。ショットとして現れるイメージは事実を語っている。ただその事実はどこまでいってもフィクションだ。そこには意図があるし、あるがままではない。現実の部分を切り取ったメモでしかない。それなら私たちは映画のメモをどこまで信じられる…?編集で再配置されているならなおさらだ。
時制を遡行して鮮やかなサスペンスを語ることは本当に凄い。ショットを事実と信じさせるためには、巧みな事実の再構成がもちろん必要だし、語りが騙りへと裏切られるにはドラマが必然だ。
やっぱりノーランは凄いと思いつつ、この語り方は後出しジャンケンではとも思ってしまった。確かに現在から遡行して他者や出来事を理解することは往々にしてあるから、感覚的にも分かるし、巧みだからあっと驚かされる。しかし「過去には実はこのような出来事があったんです」とか後から言われても、私たち観賞者はそんなこと知る由はないし、それは物語の語り手に独占された方法のように思えてしまう。しかも語り手だけが勝ちを許される。
そんな不満がありつつ、出来事の整合性を確認するために冒頭をもう一度見直した。そうしたら、ファーストシーンから既に観賞者にも分かる事実が語られていて衝撃を受けた。語り手と観賞者は平等にゲームに参加しているのに、ノーランが強すぎて一方的に負けているだけだと思い知らされた。ノーランは恐ろしいし、やっぱり凄い。
ラストが衝撃
カラーが時間を逆行し、白黒は時間が進みかつ細切れでバラバラに組み合わさるストーリー展開と、主人公が10分しか新たな記憶が
出来ないため今どの場面なのか理解が追いつかず、頭が掻き回されて、視直し必須でした。
理解が進むと、いつのまにか夢中になります。スルメのような映画です。
全ての事実が判明するラストは衝撃でした。
斬新で難解で主人公に傾倒してしまう
携帯電話登場以前の作品だが、作品そのもののクオリティに関し、古臭さはみじんも感じさせない斬新さが漂う。
しかしこの作品は、主人公レナードの記憶がすぐになくなる症状と事件と現在地のつながりが、レナードの記憶に合わせて作られているために、非常にわかりにくく描かれている。
彼は記憶障害となり、妻は糖尿病。この事実をサミー夫婦という主人公の作り上げた架空の人物に置き換えて生きている。
そしてレナードの記憶では、彼は保険会社に勤務し、サミーの症状は外的要因ではなく精神的要因からくるものなので保険金は下りないという報告書を作成したことで、自分自身がサミーと同じ症状になって初めて彼らの苦しみが理解できたとしている。
またレナードは、彼の介護に疲れインシュリンを打たずに風呂場で倒れた妻が、何者かに襲われて死んだことにして、その犯人であるジョンGを探しているのだ。
彼の行動に付き合っているのがテディで、彼は元警官だ。レナードは1年前にジョンGを殺害しており、精神病棟へ。しかし彼の症状では法律上裁くことができなかったと思われる。テディはレナードを利用して麻薬取引のお金を盗み出そうとしていた。
モノクロシーンが時系列で、カラーシーンは時系列とは逆になる。
つまり最も新しいシーンは、冒頭でレナードがテディを打ち殺した場所になる。
記憶のない彼がなぜテディを殺したのか? 視聴者はその謎を彼のよみがえった記憶とともに探しに行くのである。
レナードの泊まるモーテルには幾度となく電話がかかってくるが、それはおそらくテディだろう。
ナタリーはドットと別れたいがため(?)にレナードを利用している。
なんとなくわかったように思うが、まだまだ隠し扉がありそうに思う。
この作品について誰かと話せば、それぞれ違った意見が出ること必至だろう。
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