裏窓

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

 ヒッチコックの最高傑作と評される一級サスペンス。自由気ままな生活を送っていたカメラマンがケガをし、車いすの生活を強いられる。部屋から一歩も出られず暇を持て余した彼は、隣人の生活をのぞき見る楽しさを覚える。ある日、ケンカの絶えない夫婦の妻がこつ然と姿を消す。夫の行動に不審を抱いた彼は警察に相談するが……。物語は1セットで展開されるが、構成とカメラワークが秀逸で視聴者はスクリーンとの一体感さえ感じられる。

1954年製作/113分/G/アメリカ
原題または英題:Rear Window
劇場公開日:1955年1月29日

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写真:Everett Collection/アフロ

映画レビュー

5.0主人公の目線は、観客のそれと絶妙に一致する

2019年7月28日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

怖い

知的

一言で表すと「裏窓から他人の暮らしを覗き見る」本作は、そう聞いただけでかなりアブノーマルで悪趣味な印象を受ける。が、何度か鑑賞していると、実はこれ、脚を怪我した主人公の目線は劇場観客のそれと完璧に一致し、向かい側に望むアパートはさながら劇場の舞台か、あるいは映画館のスクリーンのようにすら見えてくる。つまり、自分の気分や趣味嗜好に合わせて視点を自由に移動できる点も含めて、映画『裏窓』は、「映画鑑賞」という行為をメタ視点で見つめたような作品なのだ。

だが、いつまでも「こちら側」と「あちら側」と分離して守られているわけにはいかない。主人公はいつしか意を決して境界線を飛び出し、あちら側へとダイブ。客席から舞台やスクリーンへ飛び出していく(ような)常識破りの展開こそ、本作の最もダイナミックなところだと思うし、ヒッチコックの優れた発想力の賜物だ。世界をこれほどコンパクトにまとめあげた作品は他にない。

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牛津厚信

4.5映画終活シリーズ

2024年7月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

1954年度作品
まさに、グレース・ケリーの美しさ化け物やね‼️
最高、NO 1のハリウッド女優間違いないわ

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あきちゃん

4.0主人公が部屋から出ない!

2024年4月23日
PCから投稿

本映画は作られてから70年経過していますが、現在でも面白く見られる傑作です。
同じころに日本で作られた映画にゴジラ一作目があります。

本映画の一番の見どころは「主人公が部屋から出ない」ということに尽きるでしょう。
本作を元にして現代的の映画を作ればいくらでも面白い作品は作れるでしょう。

古典にして新しい一本。
ブラインドを閉めるような終わり方もシャレが効いていて素敵です。

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みる

4.0ストーリーに難があります

2024年4月22日
PCから投稿

ヒッチの人気投票ではめまいと並んで常に上位にランクされる名作、というのが一般的な評価です。
確かに、住人毎のショートストーリーの絡め方、単一視点によるスリラーの圧倒的な醸成などヒッチのヒッチらしさが炸裂した傑作と言えます。

ただし、ストーリーに致命的な欠陥があります。要は本当に彼は犯人だったのか?というそもそもの疑問です。あんなことされたら犯人じゃなくたって逆上するんじゃない?中盤での刑事の捜査経過の説明は十分に説得力あったし、ってことです。

ヒッチは他の作品の説明で、何で逃げないの?何で警察に知らせないの?そんなの変じゃない?的な素朴な疑いを観客に持たせないように映像技術でたたみかけることが大事、と語っていますが、この作品もその好例です。

(参考)
ケリー先輩は波止場か裏窓かの選択を迫られてこっちを選んだそうです。
冒頭の主人公紹介のシーンは、セリフなしで登場人物のプロフィールを説明するモンタージュ理論の典型だそうです。
ヒッチは必要な時以外は説明的な俯瞰ショットは使用しない、今回は犬のシーン以外でアパートの全景は映さなかったそうです。
登場人物の属性を利用してスリラーを作るように心掛けている、今回はカメラマンの主人公なのでフラッシュや望遠レンズを重要な小道具として使用したそうです。

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越後屋