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石橋蓮司、18年ぶりの映画主演! 阪本順治監督「一度も撃ってません」20年4月公開

2019年12月4日 05:00

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共演は大楠道代、岸部一徳、桃井かおり!
共演は大楠道代、岸部一徳、桃井かおり!
(C)2019「一度も撃ってません」 フィルムパートナーズ

[映画.com ニュース] 阪本順治監督(「半世界」「エルネスト」)の最新作「一度も撃ってません」が、2020年4月に全国公開されることが決定。「黄昏流星群 Le Restaurant 星のレストラン」以来18年ぶりの映画主演となる石橋蓮司のほか、大楠道代岸部一徳桃井かおりら豪華俳優陣が結集し、ドラマ「探偵物語」シリーズ、映画「野獣死すべし(1980)」で知られる丸山昇一が脚本を担当している。

様々な世界の中に潜む“人間の本質”や“男”を描く事に定評を得てきた阪本監督。脚本の丸山とは「傷だらけの天使(1997)」「カメレオン」「行きずりの街」に次いで9年ぶり4度目のタッグとなった。製作のきっかけとなったのは、故原田芳雄さんの邸宅に多くの監督・俳優陣が集まった際、「原田さん主演の次は石橋さん主演で映画を作ろうじゃないか」と盛り上がったこと。さらに、丸山が「一度も引き金を引いたことのないヒットマン」の構想を阪本監督と練っていた点も、製作の第一歩へとつながった。

今回、阪本監督が新たに描く“男”は、昼間は妻にタジタジ、ハードボイルド気取りばかりで頼りない74歳の小説家・市川進(ペンネーム:御前零児/おまえれいじ)。数年間、原稿が採用されない時代遅れの作家だが、彼には学生時代からの旧友・石田和行から依頼を請け負う伝説の殺し屋・サイレントキラーというもうひとつの顔があった。しかし、市川自身は標的の行動をリサーチするだけで、実際の殺しは別の者が行っていたという設定で描くハードボイルドコメディだ。市川を石橋が演じるほか、旧友・石田を岸部、市川の“夜の顔”を知らず生きてきたしっかり者の妻・弥生を大楠が演じ、阪本組初参加となった桃井が、かつてミュージカル主演女優として活躍した玉淀ひかるに扮している。

石橋は「この作品は、撮影スケジュールをとにかくこなす、という事だけでなく、昔僕たちが若い時代に作っていた映画のように、アイデアを出し合ってやれた現場でした。夢を諦めながらも必死にしがみついていく我々世代の大人たちの話です。言ってみれば、“昭和の時代の挽歌”というのでしょうか」と説明。「映画の基礎を作ってきた70年代の厳しく激しい昭和の映画作りの現場や、80~90年代も経験してきましたが、逆に一番のロマンを作ってきた時代だったな、と感じています。この映画は、お利口さんに生きる事ができず不器用で、でも心情的には熱いものがあって、時代に合わせて生きていく事ができない人間たちの物語です。それが昭和の人間の良さであり、“悪さ”とも思う。そんな作品になってくれればと思っています」と語っている。

一方、阪本監督は「排気ガスや煤煙や紫煙を肺いっぱいにすい込んできた世代が、せっせと音楽に、映画に、演劇に、涯は政治にからだを預け、そのなかで栄養を摂り、生きてきた」と話す。「それがいま、『なんですか、この慈悲心のない、みせかけだけの時代は』と、不愉快きわまりない。が、それをぐっとのみこんで、『まあ、遊ぼじゃないか』と集まったものどうし、戯れ、じぶんたちのすきな世界をいつまでも求めて、ひとびとから距離を置き、いや、距離を置かれ、忘れ去られるのは、それはそれでさみしいなと、嘆いたりもするが、それよりずっと大切なじかんがあると、朝から晩までうろたえることをやめない、この作品は、そんな輩たちの、哀愁ただよう活劇&喜劇で……あ、そういえば、どこかの小説家が、どこかにこんな言葉を残していたらしい。『なにか言いたいやつは、みんなどこかおかしい』。どうか、日頃の鬱憤をありったけ持ち込んで、私たちの、架空に遊ぶ無邪気なさまを見ていただければ、きっと心は晴れやかに!」とコメントを寄せている。

一度も撃ってません」は、20年4月から東京・TOHOシネマズシャンテほか全国公開。

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