是枝裕和&ポン・ジュノの対談番組が実現! 日本映画専門チャンネルが10月12日に独占放送
2019年9月1日 10:00
[映画.com ニュース] 日本映画専門チャンネルが、是枝裕和監督とポン・ジュノ監督を特集することがわかった。10月12日午後9時より始まる「特集 是枝裕和×ポン・ジュノ」では、2人の貴重な対談を収録したオリジナル番組「日韓から『家族』を描く 是枝裕和×ポン・ジュノ」、是枝監督の「万引き家族」、ジュノ監督の「母なる証明」を一挙放送。映画.comは「日韓から『家族』を描く 是枝裕和×ポン・ジュノ」の冒頭映像(約6分30秒)を独占入手した。
第72回カンヌ国際映画祭最高賞となるパルムドールに輝いたのは、ジュノ監督の最新作「パラサイト 半地下の家族」(日本公開:2020年1月)。折しも韓国映画誕生100周年となるアニバーサリーイヤーでの快挙――韓国映画がパルムドールを獲得するのは、史上初のことだ。第71回同映画祭では、現在「真実」(10月11日公開)が控える是枝監督の「万引き家族」が同賞に輝いていたため、2年連続で東アジア勢の受賞となった。
日本映画専門チャンネルで独占放送される「日韓から『家族』を描く 是枝裕和×ポン・ジュノ」では、日韓、アジアのみならず世界から新作を熱望される両監督が、2年ぶりの対面を果たした。冒頭映像は、固い握手を交わした2人が、互いのパルムドール獲得を祝う場面からスタート。ジュノ監督が受賞した翌日、祝福のメールを送っていた是枝監督は「賞をとる、とらないに関わらず、ポンさんの評価は変わらないと思うけど――あなたの作品が、そして韓国映画が初めてパルムドールを受賞したというのは、すごく良いタイミング」と思いの丈を述べている。
「パラサイト 半地下の家族」の撮影が始まったのは、18年5月18日。「その初週か翌週に、(是枝)監督のパルムドール受賞を知って嬉しく思いました」と切り返したジュノ監督。そして、話題は撮影終盤に知った樹木希林さんの訃報へと転じた。樹木さん亡き後で見ることになった「万引き家族」は「いつもとは違う感覚で映画を見ていた気がします」と告白している。
「最後に作品をご一緒されてどんな思いを持たれましたか」という言葉を受け、是枝監督はジュノ監督からメールで送られてきた「歩いても 歩いても」に対する感想を思い返す。「あの映画の希林さんがいかに素晴らしいかと書かれていた。それを希林さんに読んでもらったんです。彼女は『母なる証明』が好きだった。自分だったら母親役をどう演じたかということを考えながら、ご覧になっていたと思う。いつか(ジュノ)監督が希林さんを撮るようなチャンスがあるかもしれないと希望を持っていた。本当に残念だと思っています」と胸中を吐露した。
「僕も樹木希林さんをお迎えして映画を撮りたかったです」と語るジュノ監督。そして、「万引き家族」での海辺のシーンを引き合いに出し「全世界の観客が感じたことだと思いますが、僕にとっても樹木さんの最後のイメージとして…最期の挨拶のようなシーンとして記憶に残りました。あのシーンを撮られた日のお話も伺いたいです」と質問。そこから是枝監督が、樹木さんとの忘れがたき日々を振り返っている。
「特集 是枝裕和×ポン・ジュノ」は、日本映画専門チャンネルにて、10月12日午後9時から放送開始(リピート放送は、10月30日午後9時よりスタート)。なお、同チャンネルでは、樹木さんの特集も企画しており、命日となる9月15日の午後4時30分から「あん」「海よりもまだ深く」「日日是好日」、10月には「モリのいる場所」「人生フルーツ」などを放送する。
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