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堀未央奈×清水尋也×板垣瑞生×間宮祥太朗「ホットギミック」で構築した共闘関係

2019年6月29日 12:00

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仲の良さをうかがわせた4人
仲の良さをうかがわせた4人

[映画.com ニュース] 相原実貴氏原作の同名コミックを実写映画化した「ホットギミック ガールミーツボーイ」。2016年の「溺れるナイフ」で菅田将暉小松菜奈をスターダムに押し上げた山戸結希監督の最新作となる本作は、またも日本映画界に新たな息吹を注ぎ込んだ。山戸監督がMVを手がけたことのある乃木坂46のメンバー・堀未央奈が映画初主演を飾るほか、「貞子」「パラレルワールド・ラブストーリー」など話題作に連続出演している清水尋也、初主演作「初恋ロスタイム」が公開を控える板垣瑞生、そして「翔んで埼玉」が記憶に新しい間宮祥太朗ら、いまスクリーンを飾るべき瑞々しいキャスティングが実現した。そこで、堀、清水、板垣、間宮の4人に、本作の撮影時のことを振り返ってもらった。(取材・文/よしひろまさみち、写真/間庭裕基

平凡な高校生の成田初(堀)は兄の凌(間宮)、妹の茜(桜田ひより)と両親の5人家族。彼女はある日、茜に頼まれて買った妊娠検査薬を、幼なじみで同じマンションに住む橘亮輝(清水)に知られてしまう。バラされたくなければ奴隷になれ、という橘に抵抗できない初だったが、そんなときに現れたのは同じ幼なじみの小田切梓(板垣)。彼は小学校のときに転校してしまったが、その後、人気モデルになっていた。梓は初に対して変わらずやさしく接し、守ろうとしてくれるのだが……。

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取材現場に揃った4人は、ひりひりした劇中の関係が嘘のように朗らかにしゃべりながら現れた。

――皆さん、本当に仲が良いんですね。

板垣「今、部屋に入ってきた雰囲気を見ていたらそう思いますよね(笑)。本当に撮影中もこんな感じだったんですよ」
 清水「はい」
 堀「本当に撮影初日から、みんな盛り上げてくださったんですよね。しかも皆さん、役にぴったりのイメージだったから、私自身がすごく入りやすかったのも助かりました。最高のタッグだと思います(笑)」

――役の上では初を中心にシーソーゲームを繰り返す緊張感がありましたけど、この組み合わせだからオンとオフの切り替えもうまくいったんですね。

堀「私はそうでした」
 板垣「実は普段はそれほどオンとオフの切り替えが得意じゃないんですけど、今回は(清水)尋也くんがいたのが大きいかな。『ソロモンの偽証』から一緒にやっているから仲が良いんですけど、彼が一番フランクにみんなと関わっていってくれたおかげでムードができたんだと思います」
 清水「ムードメーカー……かな(笑)。全然盛り上げるつもりはなかったんだけど」

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――役の上でも、この中でもお兄さんの間宮さんが引っ張っていくっていうことでもなかった?

間宮「全くなかったんですよね。3人とも人見知りさんだったら自分が前に出ないと、って思っていたんですけど、もともと板垣さんと清水さんが仲良しで、堀さんはそういう心配無用なキャラだったので、僕が出る幕なし(笑)。初日からいい雰囲気で、それが現場にも浸透していたんですよね」
 清水「とはいえ、間宮さんがドシッと見守ってくれている感じがあったんで、僕らが好きにできたっていうのもありますよ!」
 堀「うんうん(笑)」
 清水「なんか面白かったんですよね、いつも」

――ものすごいカット数に見えましたけど、1シーンの撮影にかなり時間かかっていたのでは?

堀「はい。でも乗り切りました!」
 板垣‘清水「一番タフだったよね、堀さん」
 堀「そうかな? たしかに出演シーンが一番多かったんですけど、みんなもタフでしたよー」
 間宮「カット数が多かったこともあり、待ち時間もありましたよね」
 清水「そうそう。たくさん撮るから、その準備にも毎回時間がかかるんで、何度もテイクを重ねられるほどの時間がないんですよね」
 板垣「その分、待ち時間もけっこう長かったんですよ」
 清水「ただ、カットをひとつひとつ撮るのではなくて、まとめて長回しするから……」
 間宮「舞台の芝居みたいに流れで見せないといけないんだよね」

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――みなさん、それぞれ印象に残っている撮影シーンはどこですか?

堀「私は亮輝とプラットホームで待って電車に乗り込むシーンですね。あれは長回しでずっと芝居をしているんですが、電車が入ってきて乗り込む一連の流れを一気に撮っていたんで本当に大変で。電車に乗るタイミングが悪かったときは爆笑しちゃったんですよね(笑)」
 清水「そうそう(笑)。通常の電車の運行に合わせて撮影していたんで、前の駅を出てこの駅に着くまでが何分で、着いてからドアクローズまでが何秒あって、とか。全部逆算して、芝居にかけられる時間も割り出してあったんですよ」
 堀「だけど、そんなうまく合わない(笑)」
 清水「技術的な限界を感じましたね。だって、電車来ちゃうし、止められないし(笑)。芝居がどうこうじゃなくて、時間内に収めることを考えると、毎回芝居が変わっちゃうんですよ」
 板垣「僕は、ビルの屋上に初が来る夜のシーンが一番大変でした」
 堀「え、なんで?」
 板垣「あのシーン、あんなに長い予定じゃなかったのでびっくりして」

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――台本は渡されていたんですよね? そんなに変更があったんですか?

堀「毎日変わったんです。変わらなかった日はありません」
 板垣「だから本当に大変で。特にあのシーンは時間かかっちゃいました」
 清水「毎日、その日の撮影分のシナリオができるのを待っていたよね。現場に必ずプリンターがある(笑)」
 間宮「照明やセットの待ちだけじゃなくて、台本待ちも毎日ありましたね。しかも元々2ページだったセリフが6ページに増えていることもありましたね」
 堀「どんなセリフになるか、当日まで全然分からないですもんね。想定外でした(笑)」
 清水「でも、しんどいわけじゃなかったんだよね。毎日すごい頭は使いましたが(笑)」

――この作品で描かれている各々の恋の部分なんですが、演じてみて共感は?

堀「ちょっとエキセントリックに見えるのかもしれないんですが、私は初にけっこう共感できるんですよね。自分を認めてもらいたいっていう欲求や、思春期独特の不安定な心情で失敗しちゃったりとか、そういうことって誰にでもあることでしょうし、私にもあったから。特に“相手を悲しませまい”としてやったことが全部裏目に出ちゃうとか、そういうことって本当によくありますよね」
 清水「亮輝に共感できるかできないか、でいうと共感できないキャラなんですけど(笑)、亮輝って“なくはない”と思っています。初のことをモノ扱いしてしまうのって、思春期によくある“好きと嫌いが表裏一体”っていうことだし、ケンカしているわけでもないのに険悪になったりとか。こじらせ過ぎているところはあるんですけどね(笑)」

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板垣「日常とはかけ離れているせいか、全く自分とは別モノと思って演じることができた役でした。しかも完成した作品を見て、撮っている間に想像していた感じとは違っていたし。正直に“すげえな”って思いました」
 間宮「堀さんは主演も初めてだったのに、難しかったんじゃないの?」
 堀「う~ん……、難しかったというよりも、お芝居って面白いなって正直に思いました。私なんだけど、私じゃない、別の誰かを演じるってことがこういうことなんだ、っていう実感を初めて得られて。これを見てくれる人がどう受けとめてくれるか、今から楽しみなんですよね」
 間宮「これからも俳優業、安心ですね(笑)」
 堀「いやいや(笑)! でも、できるなら毎回全部違ったキャラクターを演じてみたいと思っています。じつは私、毎日顔が違うんですよね。それがお芝居だと役に立つんじゃないかって思っていて」

――みなさん、堀さんの顔が毎日違っている、ってことに気づきました?

一同「う~~~~~ん」
 清水「いや、でも、毎日可愛いことは変わりなかったです!」

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