ホットギミック ガールミーツボーイ
劇場公開日:2019年6月28日
解説
「乃木坂46」の堀未央奈が映画初主演を務め、「溺れるナイフ」の山戸結希監督が相原実貴原作の同名コミックを実写映画化。平凡な女子高生・成田初は、兄、妹、両親に囲まれたごく普通の家庭で暮らしていた。同じ社宅に住む幼なじみで昔から初の憧れの存在だった小田切梓。口は悪いが傷ついた初を励ましてくれる橘亮輝。初の兄で、ある秘密を持つ凌。初を取り巻く3人の男性との間で、彼女の心が揺れ動いていく。主人公の初役を堀が演じるほか、亮輝役を清水尋也、梓役を板垣瑞生、凌役を間宮祥太朗がそれぞれ演じる。
2019年製作/119分/G/日本
配給:東映
スタッフ・キャスト
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2020年9月23日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会
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非常に興味深く鑑賞。山戸結希監督が非凡な才能を持っていることは先刻承知だが、ビジュアルセンスが秀逸。「画」の切り取り方も素晴らしく、新作が待望される日本映画界のこれからの才能と断言できる。
堀未央奈が演じた主人公・初には全く共感ができないが、そんな風に感じさせた堀が
さらに妹の茜に扮した桜田ひよりの存在感が際立っていた。山田洋次監督作で素朴な女子高生を演じたかと思えば、今作ではその真逆をいく女子中学生を熱演しており、今後大きく飛躍しそうだ。
あとは、セリフ回しに課題があるかもしれない。本編中、堀が何を言っているのか全く聞き取れない箇所が幾つか見受けられた。今作に関わるスタッフ、キャストに大きな可能性を感じるだけに、ここは課題として挙げておきたい。
2020年6月29日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
S・ギンズブルグが『動画映画論』で「モンタージュによるリズミカルな構成は、疑いもなく映画を音楽に近づける」と書いている。映像の編集は、場所の連続性とか視点の整合性とかいろいろな要素を考える必要があるだ、リズム感もとても重要だ。
本作は編集のリズム感が抜群に良い。映画全体が音楽的な一定のリズムを持って小気味よく進んでいく。山戸結希監督はこれまでの作品でも音楽的な映像つくりを志向していたと思う。『5つ数えれば君の夢』や『あの娘が海辺で踊ってる』も非常に独特のリズム感を持っていたし、ナレーションをまるで音楽を聞かせるように使う。役者も、背景も、小道具に至るまで、楽器を奏でるように彼女は映像を組みたてているんじゃないか。駅のホームで言い合う男女2人のシーンで、抜群のタイミングでやってくる電車、抜群のタイミングで開閉するドア。マンションの非常階段を乗降するリズミカルな音。動作音にすらメロディあるように聞こえてくるから不思議だ。
ロケ地を工事中の場所が多かった豊洲あたりを選んだのも良いセンスだ。工事現場は刻一刻と風景が変わる。青春時代も若い時の一瞬にしか存在しない、日々刻々と変わるその景色が青春の儚さと重なり合っていた。
自分が外側から見ると、
何言ってんの、あほちゃう
という世界線なのだが、
そんな気持ちを捨てて感情移入すると
そこには過去の自分も今の自分も重なる気がして、
もちろんわからない部分もあったが、
そこには生きている人間がいる気がした。
息を整える瞬間なんてなく、
目まぐるしい波に飲み込まれて生きることは
辛そうに見えるけれど、
そこに生きてみたいと思った。
2022年2月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
江東区からの汐留方面の夜景の美しさが印象的でした。
現代的な「らしさ」に溢れていました。
とてもキュートな姉妹でした。