「私の奴隷になりなさい」新章は“娯楽映画”! 城定秀夫監督「笑ってください」
2018年10月12日 21:00

[映画.com ニュース] 壇蜜の出世作となった映画「私の奴隷になりなさい」の続編となるシリーズ「私の奴隷になりなさい第2章 ご主人様と呼ばせてください」(公開中)、「私の奴隷になりなさい第3章 おまえ次第」(10月13日公開)を手がけた城定秀夫監督が、映画.comのインタビューに応じた。
第2章は「ケンとカズ」「万引き家族」の毎熊克哉、ロマンポルノ界で人気を博した寺島まゆみの実娘である行平あい佳がダブル主演を務め、地味な人妻・明乃(行平)が、ご主人様・目黒(毎熊)とのハードでアブノーマルな性愛にのめりこんでいくさまを描く。毎熊と杉山未央がダブル主演する第3章では、目黒が奥手な繭子(杉山)と出会い、再び奴隷調教を開始していく。
「私の奴隷になりなさい」はどちらも過激なタイトルだが、劇中で描かれるのは単純なエロスだけではない。主従関係の裏に隠された複雑な人間関係のドラマも楽しめる。
これまで「恋の豚」「方舟の女たち」などを手がけてきた城定監督は「エロさだけではほかの作品に勝てないので、映画ならではの表現、ストーリー全体で感じてもらえる“興奮”を追求しています。エロスをストーリーの主軸に持ってくるというのは、今はピンク映画でも少ないです。アートに寄りすぎてもそういう映画はほかにもあるし、僕が今まで作ってきたのはもう少し娯楽寄りの作品が多かったので、今回もいつも通り臨みました」と作品への思いを語る。
“娯楽性”が強く出ている特徴として、さまざまな趣向を凝らした調教シーンが挙げられる。超ミニスカートで歩くよう命令される明乃、首輪をつけてご主人様と夜のお散歩……。第2章では、カラオケで明乃が歌う曲のリズムに合わせて、目黒が明乃のお尻を叩くという、ちょっと変わった調教も登場する。
そのシーンについて、城定監督は「あのシーンは、こういうことを突き詰めれば笑いになると思って撮影しました。笑っていいのかなと思うかもしれないですが、もちろん笑ってください(笑)。カラオケのシーンは、やっている本人たちにとってはおかしくないけれど、傍から見るとバカなことをやっているなというのを見せています。特に、第3章は原作からしてコメディなので、こういうことを突き詰めれば笑いになると思って撮影しました」と意図を説明する。
劇中では、目黒と関係を重ねるごとに女性たちが妖艶(ようえん)さを増していく姿も印象的だ。第3章では、自らの意思で官能の世界に踏み込んだ繭子が、目黒から調教されることで性の悦びに目覚めていき、元カレの前で奴隷姿を見せる過激なシーンも登場する。
その重要な過程となる濡れ場について「ちょっとでも間があるとどうしても素に戻ってしまう瞬間が出てきてしまうので、その時間を与えないよう短時間で撮影しています」と集中できる環境を作り、「特に濡れ場の多かった毎熊さんは、『思った以上に大変でした』と言っていましたね。終わった後は『ぜーぜー』言っていたくらい」と予想以上にハードな舞台裏を明かす。
こだわったリアルな濡れ場があるからこそ、周りの目を気にしてつい一人で見に行ってしまいそうだが、城定監督は「見る人によって違うことを考えられるよう、幅を与えた作りにしているので、カップルが見に行ってもいいかもしれない」と提案。「ある程度でき上ったカップルじゃないと厳しいかもしれないけれど、この人はSかMかどうなのだろうって判別できるので、ある種の賭けですよね」と笑っていた。
「私の奴隷になりなさい第2章 ご主人様と呼ばせてください」は公開中、「私の奴隷になりなさい第3章 おまえ次第」は10月13日から公開。R18+(18歳未満入場不可)指定。
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