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役所広司主演「孤狼の血」撮影現場に満ちた圧倒的熱量 松坂桃李「攻めた現場」

2017年6月30日 13:00

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熱気に満ちていた撮影現場
熱気に満ちていた撮影現場

[映画.com ニュース] 第69回日本推理作家協会賞を受賞した柚月裕子氏の小説を、白石和彌監督のメガホンで映画化する「孤狼の血」の撮影現場がこのほど、報道陣に公開された。広島・呉市内のクラブを利用して行われた撮影には、主演の役所広司をはじめ、共演の松坂桃李江口洋介真木よう子石橋蓮司らが顔をそろえ、思わず“息をのむ”ほどの熱演を披露した。

「警察小説×『仁義なき戦い』」と評された原作小説は、暴対法成立以前の昭和の広島を舞台にした物語。捜査二課の新人・日岡(松坂)は、ヤクザとの癒着が噂される刑事・大上(役所)のもと、暴力団系列の金融会社社員失踪事件の捜査に着手。違法捜査も辞さない大上に戸惑いながらも、経験を積んでいく。やがて暴力団同士の抗争がぼっ発し、大上は大胆かつ強引な秘策に打って出る。

この日行われたのは、真木扮する美人ママ・高木里佳子が勤めるクラブ「リコ」の店内を舞台にしたシークエンス。大上が、ただならぬ関係を持つ尾谷組の若頭・一之瀬(江口)らを引き連れて、捜査二課に配属された日岡の歓迎会を開き、酒を酌み交わしている。和装の里佳子に加え、華やかなドレス姿の女性たちとともに“血で血を洗う世界”から逃れ、束の間休息を味わっていた大上たちだったが、事態は急変。尾谷組としのぎを削る五十子会会長・五十子正平(石橋)が、傘下の加古村組の面々を従えて来店したことで、不穏な空気が漂い始めるという展開だ。

天井にはシャンデリア、店内中央にはグランドピアノが配置され、真紅の壁面や絨毯が目を引くクラブ「リコ」。スタンドバーには高級ボトルが並び、従業員として働く女性たちの接待における細やかな所作からも、大物たちが集う同店の格式の高さがうかがえる。まさに“夢のような”という形容詞が相応しい空間だが、撮影ではある障害がキャストやスタッフに立ちはだかった。

役所ら主要キャストや「リコ」の従業員に加え、大勢の撮影スタッフがひしめき合う室内は、身動きをとらずとも汗が噴き出すほど。本番とテスト撮影以外は、常に巨大な送風機を回していなければならないほどの蒸し風呂状態だった。その過酷な状況の中でも、白石監督は縦横無尽に駆け巡り、スタッフに的確な指示を出し「もう1回やってみましょう」とリテイクを辞さない。役所らも白石監督の情熱に応え、じっと身じろぎもせず、集中力を高め続けていた。

同シークエンスでは、和やかな歓迎会のムードと、五十子が登場してからの緊迫感の対比が際立っている。序盤で思わず笑いを禁じ得ないのは、里佳子による“男根占い”。広島大学出身の日岡が出世できるかどうかを占うべく、彼の股間を唐突にギュッと掴むというユニークなシーンだ。頭部に包帯を巻きボロボロの姿になっている日岡が慌てふためく様子が、ハードな物語を一瞬効果的に弛緩させるのだが、五十子の来店によって緊張感はピークに達する。

ユニークな“男根占い”シーン
ユニークな“男根占い”シーン

相手を挑発するかのようにおどけてみせる五十子、鋭い眼光でにらみつける一之瀬ら尾谷組の面々。「ここから戦いが始まるかのような、少しでも引いたら負けという緊迫感がありました。それぞれの組織が対立する縮図のようなシーンでした」と一触即発の光景を振り返る江口。「『仁義なき戦い』や『ゴッドファーザー』といった名作で見られた人間の生き様が、白石監督の手腕で実に巧妙に、むしろ新鮮に映っていると思います」と自信をにじませている。

感情を剥き出しにする一之瀬に対し、役所演じる大上は心中穏やかではないものの、あくまで冷静を装う立ち居振る舞い。座長として現場の中心に座し、終始落ち着いた表情で役と同化していた役所は「楽しかったですね。白石監督も終盤に差し掛かるにつれて(撮影が)粘り強くなってきて、現場が深夜までかかる日も増えましたけど、ずっといい雰囲気だったし、俳優、スタッフ全員が『これはいい映画になるぞ』という手応えを強く感じられた現場だったんじゃないでしょうか」と実感しているようだ。

役所と同じく「とにかく楽しかったです」と語る松坂は「これまでなかなか体験することのなかった“攻めた現場”でした」と告白。「その日の現場がどういう感じで進むのか、想像のつかない日々でした。白石監督とは2作目となりましたが、今回は前作よりもかなりがっつりご一緒することができ、いやー“やっぱり変態だなあ”と思いました(笑)。でもそんな白石監督の“攻める”感じが僕は大好きなので、非常に充実した撮影となりました」と明かしていた。

「完成が楽しみな現場となりました。シーン全て刺激的で『台本を超えているな』という手応えを感じていましたし、全てのシーンが繋がったら、『仁義なき戦い』とはまた違った魅力を持ついい作品になると思います」と胸を張った江口。「混乱した時代の中で、自分の精神を貫き通す男たちの生きざまがどう届くのか、今から興味深く思います」と観客の反応に期待を寄せている。

孤狼の血」は、2018年春に全国で公開。

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