キノフィルムズ初のラインナップ発表会!2017~18年に「エルネスト」など24作
2017年3月9日 16:34
[映画.com ニュース]配給会社キノフィルムズの2017~18年ラインナップ発表会が3月9日、都内で行われ、オダギリジョー主演の阪本順治監督作「エルネスト」など24作品(後日発表の邦画3作含む)の概要と公開時期が明らかになった。設立6年目で初のラインナップ発表会。同社取締役会長の木下直哉氏は「まだまだ未熟ですが、映画に対する情熱があります」と熱く語った。
ラインナップには、第89回米アカデミー賞で2部門受賞のメル・ギブソン監督作「ハクソー・リッジ」、ナタリー・ポートマン主演「ジャッキー ファーストレディ 最後の使命」をはじめ、河瀬直美監督と永瀬正敏が再タッグを組んだ「光」などの邦画、「ターミネーター2」の3D版「Terminator 2: Judgmant Day 3D(原題)」、「アルプスの少女ハイジ」を実写化した「HEIDI(原題)」など意欲作がズラリ。実話に基づいた物語や、静ひつかつ強靭なメッセージ性を備えた作品が多いが、リュック・ベッソン監督による「フィフス・エレメント」(1997)以来のSF大作「Valerian and the City of a Thousand Planets(原題)」も名を連ねており、多種多彩な陣容となった。
この日は「エルネスト」の阪本監督と、「パディントン2(原題)」製作を手がけたデビッド・ハイマン氏が登壇。「ハリー・ポッター」シリーズのプロデューサーとしても知られるハイマン氏は、「1作目『パディントン』の持っていたハートウォームとユーモアもあり、アクション・キャストともにパワーアップしています。今作には『人のなかにある良い部分に目を向ける』というメッセージがあります」と説明し、「パディントンが、大好きなルーシーおばさんにプレゼントを贈ろうと考え、購入のために窓拭きや床屋などのアルバイトを始めます。そんな冒険を、泣いて笑って楽しんでください」とアピールにつとめた。
さらに「エルネスト」は、英雄チェ・ゲバラらとともに革命闘争に身を投じた実在のボリビア日系2世“フレディ前村”の姿を描く。ほぼ全編キューバでの撮影を敢行し、主演のオダギリはスペイン語での演技に挑んだ。阪本監督は「誰が見るんですかね、この映画」といいつつも、「ですが、そういうときのほうが僕は勝ってきた。自信はあります」と胸を張る。そして「フレディ前村はボリビアのベニ県出身なので、オダギリくんはただのスペイン語ではなく、ベニの方言を覚えなければいけなかった。彼はすでに『FOUJITA』でフランス語など、何カ国語も挑戦しているので、言語習得にも方法論にも長けていた。彼の一番の苦労はそこではなく、伸ばしたヒゲが食事の際に口に入ったり、ツメが伸びて物がつかめなかったりするところでした」と明かしていた。
ラインナップされた24作品は、以下の通り。
「ハクソー・リッジ」(メル・ギブソン監督/6月24日公開)
「Valerian and the City of a Thousand Planets(原題)」(リュック・ベッソン監督/2018年公開)
「エルネスト」(阪本順治監督/10月公開)
「ジャッキー ファーストレディ 最後の使命」(パブロ・ラライン監督/3月31日公開)
「光」(河瀬直美監督/5月27日公開)
「武曲 MUKOKU」(熊切和嘉監督/6月公開)
「パトリオット・デイ」(ピーター・バーグ監督/6月9日公開)
「Terminator 2: Judgmant Day 3D(原題)」(ジェームズ・キャメロン監督/8月公開)
「Ballerina(原題)」(エリック・サマー&エリック・ワリン監督/8月公開)
「HEIDI(原題)」(アラン・グスポーナー監督/今夏公開)
「二度めの夏、二度と会えない君」(中西健二監督/今秋公開)
「Eternity(原題)」(トラン・アン・ユン監督/今秋公開)
「Their Finest(原題)」(ロネ・シェルフィグ監督/今秋公開)
「Miss Sloane(原題)」(ジョン・マッデン監督/今秋公開)
「Sleepless(原題)」(バラン・ボー・オダー監督/今秋公開)
「The Midwife(原題)」(マルタン・プロボ監督/今冬公開)
「Heartstrings(原題)」(ミシェル・ブジュナー監督/今冬公開)
「Final Portrait(原題)」(スタンリー・トゥッチ監督/2018年春公開)
「My Blind Date With Life(英題)」(マルク・ローテムント監督/2018年公開)
「The Mercy(原題)」(ジェームズ・マーシュ監督/2018年公開)
邦画3作(後日発表)
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