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パリで現代第11回日本映画祭キノタヨが開幕 オープニング作品「淵に立つ」が高評価

2017年1月16日 12:00

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深田晃司監督は「淵に立つ」と「さようなら」の2本で参加
深田晃司監督は「淵に立つ」と「さようなら」の2本で参加

[映画.com ニュース] 第11回を迎えた現代日本映画祭キノタヨが、1月6日からパリで始まった。オープニング作品に選ばれたのは、昨年のカンヌ国際映画祭である視点部門の審査員賞に輝き、フランスでも今月11日に劇場公開された「淵に立つ」。クロージングは、昨年末にやはりフランスで劇場リリースされた「君の名は」。この2作をのぞくコンペティションは9本で、「恋人たち」「さようなら」「ハッピーアワー」「ディストラクション・ベイビーズ」「バンコクナイツ」「ヒメアノ~ル」「俳優 亀岡拓次」「断食芸人」と、ドキュメンタリーの「牡蠣工場」。ラインナップを見ると、今年はとくに作家性が感じられる作品、大胆にオリジナリティを貫いている作品が目立つ。

素人の女性たちを起用したにもかかわらず、2015年ロカルノ国際映画祭で主演女優4人が揃って最優秀女優賞を受賞した317分に及ぶ「ハッピーアワー」などは、その最たる例だ。協会会長の片川喜代治氏と選考委員のディミトリ・イアンニは、「今日の日本映画の多様性を反映したラインナップ」と語る。

今回「淵に立つ」と「さようなら」の2本で参加となった深田晃司監督は、「さようなら」の主演女優であり共同プロデューサーでもあるブライアリー・ロングとともに、両作品で登壇した。深田監督は2006年の「ざくろ屋敷」ですでにキノタヨを経験済み。このときが海外映画祭の初体験だったというが、ソレイユドール新人賞を受賞しただけに、「思い出深い映画祭。久しぶりに2本の作品で戻ってこれことは本当に嬉しいです」と感慨深げだった。

映画史上初めてアンドロイドがひとつのキャラクターを演じた「さようなら」のQ&Aでは、「なぜアンドロイドを使おうと思ったのか」、「主人公が日本への移民である他、海外に関わるトピックが目立つがその意図は?」といった質問が出た。監督は「この映画ではアンドロイドと人間の境界を曖昧にさせることをおこなっていて、それによって人間らしさとは何かを考えるきっかけにしたかった」「東日本大震災を機に日本における移民の問題を自分なりに考えるようになり、それを反映させたストーリーにした」と語った。また黄昏れた色彩が美しい映像について、「アンドリュー・ワイエスの絵画を彷彿させられた」という声があがると、「はい、とくに「クリスティーナの世界」という作品をイメージしましたが、僕の作品では主人公が家の中から外を見ていることで、移動することができない、他に帰る場所のない存在として描いています」と答えた。こうした熱心な質疑応答を受けてロングさんは、「2015年に制作されたこの作品がいまだにこうして海外で紹介されることは本当に光栄です」と語った。本作もフランスで4月に劇場公開が決定している。

一方「淵に立つ」は、公開日に各紙に批評が載った。おおむね高い評価で、とくにル・モンド紙は半ページ以上を割いて紹介。「悲劇と悔恨に取り憑かれた家族の物語。深田の演出は傑出している」と称えた。

深田監督はラジオ出演の他、ほぼ一週間取材を受けたと聞くが、今回本作の公開とキノタヨの時期が重なったことにより、他の監督たちも含めた「ジャパン・ニューウェイブ」がフランスで注目される契機になることを願いたい。(佐藤久理子)

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