オリバー・ストーン執筆の小説を息子が映画化
2017年1月10日 12:00
原作は、オリバー・ストーンがベトナムから蒸気船でアメリカに帰国した際に書いたもので、親に反抗して名門イェール大学を中退し、サイゴンで英語教師として働いた経験とその決断の背景を綴った自伝的作品だ。執筆直後はどの出版社からも相手にされず、ストーンは怒りに任せて原稿の一部をイーストリバーに投げ捨てたというエピソードもある。その後、ストーンはベトナム戦争に従事。帰還してから映画業界に入り、「ミッドナイト・エクスプレス」でアカデミー賞脚色賞を、「プラトーン」「7月4日に生まれて」で同賞監督賞を受賞した。
米Deadlineによれば、息子ショーンが監督・脚本を手がける今回の映画は、1人の青年の成長物語という原作の核はそのままに、時代設定を9.11後に変更し、大学を辞めて軍隊に入る10代の主人公クリスを描くようだ。現在31歳のショーンは長年この映画化を構想しており、15歳の頃から脚色に取り組んできたという。
ショーンはこれまで、ストーン監督の映画「ナチュラル・ボーン・キラーズ」「ニクソン」「Uターン」「ウォール・ストリート」などに出演。また、ストーン監督「アレキサンダー」のメイキング過程を記録したドキュメンタリーや、ニュース番組の監督を務めている。
ストーン監督は、アメリカ政府による個人情報監視の実態を暴いた元CIA職員エドワード・スノーデンの実話を、ジョセフ・ゴードン=レビット主演で映画化した「スノーデン」が、17年1月27日から日本公開。