フランス映画祭開幕 イザベル・ユペール、是枝監督を「チェーホフのように偉大」と絶賛
2016年6月24日 19:35

[映画.com ニュース] フランスの最新映画を日本に紹介する「フランス映画祭2016」が6月24日開幕し、団長を務める仏女優イザベル・ユペールを筆頭に、監督、俳優陣らゲスト12人が来日した。東京・有楽町朝日ホールでセレモニーが行われ、特別ゲストとして、是枝裕和監督がユペールに花束を贈呈。第69回カンヌ映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞した「淵に立つ」の主演・浅野忠信と深田晃司監督も登壇した。
10年ぶりに来日したユペールは「こんばんは、私とても幸せです」と日本語で挨拶。黒澤明、溝口健二、小津安二郎ら自身が影響を受けた巨匠の名を挙げ、日本映画への愛を語るとともに「ぜひ日本で撮影したいです。フランスは日本映画が大好きだからです」と日本映画への出演を熱望していた。
是枝監督は大女優ユペールを「フランス映画史そのもののような女優」と評し、ユペールも「彼の作品は家族の関係を感受性、人間性豊かに描いていて、チェーホフのように偉大」と褒め称えた。
是枝監督は自身が日本映画特集の団長を務めた2014年のマラケシュ映画祭でユペールから花束を贈呈されたエピソードを披露。そして、黒沢清監督がフランスで撮影した作品「ダゲレオタイプの女」が今年公開されることに触れ、「日本とフランスの共同制作は増えると思いますし、増えていくべきだと思います。お互いの映画が交流し、刺激し合って、新しい映画がどんどん生まれていけば」と希望を述べた。
「フランス映画を見て育ってきた」という深田監督も「同じ壇上に立てることが夢のよう」とユペールの来日を喜び、「日本人はフランス映画が大好き。フランスも日本映画を愛してくれる。フランスと韓国は合作協定が結ばれているが、日本はまだ。日本とフランスの結びつきがもっと強くなることを期待している」と語った。
浅野は「僕はイザベルさんの大ファン。10年前にもお会いして、今回もお会いできるのがうれしい。深田さんには僕とイザベルさんを使った映画を作ってほしい、そんなアピールをしにきました」と率直に話し、会場の笑いを誘っていた。
フランスの最新映画を日本に紹介する同映画祭は、1993年から毎年開催されており、24回目となる。今年は、ユペールの主演2作品「愛と死の谷」「アスファルト」をはじめ、人種差別と闘った黒人道化師の実話をオマール・シー主演で映画化した「ショコラ(仮題)」、カトリーヌ・ドヌーブ6年ぶりの主演作「太陽のめざめ」など新作映画12本、クラシック1本の全13本が上映される。
「フランス映画祭2016」は6月24日から27日まで、有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ日劇で開催。
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