山崎貴監督「寄生獣」完結編へ向けて2014年を振り返る
2014年12月30日 10:00

[映画.com ニュース] 山崎貴監督の最新作「寄生獣」が、11月29日に全国418スクリーンで封切られ、既に観客動員100万人を突破する興行を展開している。岩明均氏の伝説的漫画を2部作で製作した山崎監督は、もともと原作のファンで映画化を熱望していたこともあり、来年4月25日公開の「寄生獣 完結編」に向けて準備に余念がない。
公開中の「寄生獣」のエンドクレジット後には、完結編の予告映像が含まれており、初日挨拶でも主演の染谷将太が「早く完結編を見たい」と公開催促するひと幕も見られた。山崎監督は、「タイムスケジュールは変わらないですよ(笑)。ここからは、より良くするための作業に集中していきます」と真剣な面持ち。ファンの反応については、「『今までの山崎作品は好きじゃなかったけど、これは好きだ』と言ってくださる方が思いがけずいましたね。ただ、そこは少々反省点でもあるんですよ。ちょっと趣味に走り過ぎた感はあるので、微調整していきます」と明かす。
染谷扮する主人公の新一にとって、前編は苦行ともいえる見果てぬ旅路のスタートといえる。完結編では、深津絵里演じる田宮良子、浅野忠信が息吹を与える後藤はもちろん、大森南朋、ピエール瀧、新井浩文ら前編に登場しなかったキャストも登場する。
「新一にとって前編は地獄めぐりですよね。完結編では人類というものの業を背負うわけですよ。そのなかで、新一がどういう判断をするのか。田宮に見せつけられる部分もあるし、人類というものがどういうものなのかを突きつけられた新一がどこへ向かうのか。それが原作の面白さであり、映画の面白さですよね。前編が勧善懲悪ものとしてリリースされたなかで、どうオセロを引っ繰り返していくのかというのが楽しみですね」。
山崎監督にとって2014年は、メモリアルイヤーとなった。邦画興行収入ベスト10のうち、1位と2位を独占。「永遠の0」は興収87億6000万円、「STAND BY ME ドラえもん」(八木竜一監督と共同監督)は83億8000万円を記録し、2作合計で171億4000万円をあげた。
「ありがとうございます。ただ、勝利の方程式がないですから、興行は難しいですね。今年はいろいろな要素が合致したんでしょうね。こうすれば当たるみたいなルールがあればいいんですが、こればかりは読めない。万事を尽くして天命を待つしかありませんよ。予想をすれば傷つくことだってあるでしょうし、地に足がついていないことになってしまうのは良くない。狙ってやれるものではないですよね」。
「寄生獣 完結編」が公開される15年4月25日は、「シンデレラ」と同時上映される形で、日本中で大旋風を巻き起こした「アナと雪の女王」のその後の物語を描く短編アニメ「アナと雪の女王 エルサのサプライズ」の公開が控えている。
山崎監督は、苦笑いを浮かべながら「『アナ雪』にはいじめられ続けています。『永遠の0』も軽々と抜かれてしまいましたしね。でも、『アナ雪』のおかげで、『STAND BY ME ドラえもん』はヒットしたと思っているんです」と話す。というのも、「これまでも海外のCG作品に対しての壁はなくなっていましたけど、『アナ雪』がさらにもう1枚、壁を取り払ってくれた。そこに『ドラえもん』が公開されたので、『あの(アナ雪の)体験をもう一度したい』みたいな流れから劇場へ足を運んでくれた方って結構いらっしゃるんじゃないでしょうか。敵であり、味方といった感じでしょうか」と説明しながら、2014年を振り返っていた。
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