「ハスラー」「スティング」の名優ポール・ニューマン、ガンで死去
2008年9月29日 12:00
[映画.com ニュース] 「ハスラー」「明日に向って撃て!」「スティング」で知られるアメリカ人俳優ポール・ニューマン氏が9月26日、ガンのためコネティカット州ウエストポートの自宅で死去した。83歳だった。
末期ガンを患っていたニューマン氏は今年6月、ニューヨークのガン専門病院ウェイル・コーネル・メディカル・センターに入院し、懸命の化学療法を受けたが容態は良化せず、余命わずかと宣告され、本人が残りの人生を「自宅で死にたい」と希望を述べたことから、8月8日に退院して妻のジョアン・ウッドワードと帰宅。最期は親族や友人に看取られて静かに息を引き取った。米国中のメディアは「伝説の終わり」とその死を悼んだ。
1925年1月26日、オハイオ州クリーブランド生まれ。名門エール大学で演劇を専攻。52年、ジェームズ・ディーン、マーロン・ブランドらと俳優養成所「アクターズ・スタジオ」に入所。56年のボクシング映画「傷だらけの栄光」で映画初主演を飾ると、ロバート・レッドフォード共演の「明日に向って撃て!」(69)や「スティング」(73)、スティーブ・マックィーン共演の「タワーリング・インフェルノ」でスターの地位を不動にした。
米アカデミー主演男優賞候補は、「熱いトタン屋根の猫」(58)、「ハスラー」(61)、「ハッド」(62)、「暴力脱獄」(67)、「スクープ/悪意の不在」(81)、「評決」(82)、「ハスラー2」(86)、「ノーバディーズ・フール」(94)の計8回で、マーティン・スコセッシ監督の「ハスラー2」で念願のオスカーを獲得。ほかに、監督作「レイチェルレイチェル」(68)で作品賞、「ロード・トゥ・パーディション」(02)で助演男優賞の候補に。85年に名誉賞、93年には慈善家としての活動が認められてジーン・ハートショルト友愛賞を受賞している。
遺作はナレーションを務めた「ミーアキャット(仮題)」(09年1月日本公開)。昨年5月に「もう満足できるレベルで演技が出来ない。記憶力、創作力に自信を失い始めた。50年も仕事をしてきた。もう十分だ」と俳優引退宣言をしていた。
私生活では、2番目の妻となった女優ウッドワードと58年に再婚。前妻と彼女の間に6人の子供がいる。
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