北野武、ベネチアの結果が不満?自信作「アキレスと亀」完成披露試写会
2008年9月12日 12:00

[映画.com ニュース] 先週末に終了したベネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品されていた、北野武監督の最新作「アキレスと亀」の完成披露試写会が9月11日、東京・六本木のTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、北野監督以下、出演者の樋口可南子、柳憂怜、麻生久美子が来場した。
本作は、売れない画家の半生を彼に連れ添う妻の献身的な愛とともに描いた北野武監督の第14作。11作目の「座頭市」を最後に、ヒット作に恵まれていない北野監督は、「ここのところ3年くらいは『TAKESHIS’』を撮って事務所が傾いてしまい、次の『監督・ばんざい!』で完全におかしくなって、ついには(オフィス北野所属の)山本モナ(のスキャンダル)で完全に終わった。そういう状況の中、この『アキレスと亀』でどうにか傾いた事務所を立て直し、借金も全部返そうとして散財して作った」と自虐的な挨拶をし、のっけから会場を沸かせた。
続けて、ベネチア映画祭についても触れ、「お陰様で(金獅子賞を獲った)『HANA-BI』の時と同じくらい盛り上がったので、賞を獲ってしまうんじゃないかと喜んでいたら、その3日後に『股の下のポニョ』という憎たらしいアニメ映画が出てきた。これまた評判良くて、嫌な予感がするなと思ってたら、結局はミッキー・ロークが(金獅子賞を)もっていきやがった。本当に腹立たしい」と冗談半分で怒りをぶちまけていた。
最後に北野監督は、「今の日本の親は好きな仕事に就けとは言うけれど、その仕事で出世してお金を儲けなさいということも付け加えているような気がする。だけど、本当は好きな仕事をして食えるだけで十分じゃないかという結論の映画です。楽しんでいって下さい」とアピールし、舞台挨拶を締めくくった。
「アキレスと亀」は9月20日より、テアトル新宿ほかにてロードショー。
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