さがすのレビュー・感想・評価
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どこまで見えているのか
長すぎるラリーと不自然なブラーだけで常識的にはCGだとわかるのですが、わざわざ種明かししてるのが重要なところなんでしょう。
個人的にはオープニングも合わせて蛇足に感じましたが・・・そこまでヒントいらないなと感じました。
とにかく楓がいいこ。
父親としてこれだけ娘に好かれていれば、なんもいうことないでしょう。
もし、2度目に見る機会があれば、場面ごとの音に気を付けて見たいです。
カメラを止めるなほどメインのギミックではないですが、時系列をいじってる手法でちょっとした味付けが面白かったです。
ところで、初めて知ったのですがSMで赤いローソクを使うのってそういうことだったのか・・・と
舞台は大阪西成
伊東蒼さんこれから楽しみ
映画の途中から、流れる空気感がふっと変わるところが飽きなく惹きつけられました。
この映画では
いつもと違う佐藤二郎さんがきっと見られるのだろうと期待したのですが、
良くも悪くも佐藤二郎は佐藤二郎だな、と。
ちょっと期待はずれです。
ラストシーンの卓球は見ものです。
「空白」で伊東蒼さんのことを知りました。素晴らしい役者さんですね。これからたくさんいろんな役を見せてほしいです。楽しみにしています。
さがす!!さすが!
口の中が渇いた感覚のする作品
観終えた時に、口の中が異様に渇いた感覚のする作品でした。
佐藤二朗扮する父と伊東蒼扮する娘という父娘の物語ですが、2017年に座間市で起きた猟奇的連続殺人事件をモチーフにしながらも、強欲と傲慢、嫉妬と憤怒、色欲と怠惰、そして絶望と諦観という人間のダークサイドの感情によって齎される悲喜劇を描いている、といえます。
前半の社会ドラマ風ミステリードラマは、専ら娘の視点で描かれます。舞台となる大阪西成の土着的文化風俗の爛れた臭いを漂わせながらも、大阪らしいボケツッコミを間良く織り込んでテンポよく展開します。観客に不安感を煽った後にブレイクを誘い、巧妙にテンションを操り、情感と緊張の間で一種のトランス状態に浮遊させて、猶も探求心をそそるという上手いシナリオです。
ただ時制を遡る、後半の父親視点で描かれる殺人犯罪ドラマになると、情感は欠片もなくなり生々しい犯罪の客観描写に徹し、ひたすら畏怖感と嫌悪感が募るのみです。
台詞がない、又は殆どない、そして無論BGMなしでの長回しが頻繁に多用され、映像に深く重い余韻と息苦しいまでの重圧感を与えていきます。
特に後半は、ややローアングルでのカットが多いため、観客には余計に伸し掛かってくる、得体のしれない無気味な圧迫感を感じさせます。
父親、娘、そしてもう一人の若い男、主要な三人が挙って喜怒哀楽のない、殆ど無表情の演技で終始するのも鳥肌の立つ無気味さを煽ります。
ラストの父娘が卓球をするシーン、卓球台を挟んで打ち合う二人を、カメラはかなり引いた画面に収め、ほぼ無言で長回しするカットは、本作のシンボリックなシーンです。
親子といえども、その距離は目に見えながら、手が届かないほど遠く、実相は互いに計り知れない。見た目には、一定の心地良いリズムで機敏にラリーを続けながら、そこに通じるものはなく、ただ虚無空間が広がっているだけでした。
先の読めない展開が結実するラストが素晴らしい一作。
一見地味な印象を受けるポスターとタイトルだけど、全く先の読めない内容で最後まで目を離すことのできない作品でした。
話も巧みですが、特に中盤に驚くほどスリリングな場面もあり、全編にわたって緊迫感も十分詰まっています。日本の、しかも大阪じゃないと撮れないよ!と思わせてくれるチェイスシーンは本当に見事で、今までこんな撮影をした監督はいなかったんじゃないかな…。
間違いなくここ数年公開された日本映画の中でも傑作の部類に入る作品なんですが、いくつか実際の事件に基づいたと思われる要素が含められていて、しかもその凄惨さをあえてむき出しにしている場面もあるため、無条件に万人におすすめできないもどかしさもあります。
『空白』では、印象的だが出演時間としてはごくわずかだった伊藤蒼が、本作ではほぼ出ずっぱりの大熱演。こんなに演技巧者とは全く予想しておらず、ベテランの佐藤二朗に全くひけを取っていません。この二人の演技が結実するラストは、「ドラマチック」の一言では片付けられないほど見事かつ余韻を残すもので、このシーンを撮るためにどれだけテイクを積み重ねたんだろう、と嘆息せずにはいられません。印象的なラストシーンとしては、現時点で今年一番です!
色々な複線があり…
母と娘の関係性
タイトルなし
早くも2022年のベスト映画
ネットで好評との情報を見て、何気なしに鑑賞した映画だったが、早くも2022年のベスト映画だと思う。
映画としては三章構成になっており、主人公の楓目線で始まる。
章が進むにつれて、佐藤二郎演じる”原田 智”への見方・目線が変わっていく。
ピンポン玉は何を表現しているのか、いろんな解釈がありそうで見た人と意見を交わしたくなる。
一人で見たし、周りに見そうな人がいないので、誰とも会話できなくて残念。
親が思うより子は賢い
面白かった。
卓球映画
一緒にへそフェチになろう
そっちか!
素晴らしいラスト
1回目 2022年1月22日
先の読めない脚本が秀逸でした。
これを、どう納めるんだろうと、
嫌ぁ~な終わり方はやめてって!願いながらの
このラストは、素晴らしくて悲しいような、
ホッとしたような、何とも言えない感情に涙が出ました。
尊厳死を絡めつつも、ただの快楽殺人な男とのやりとり、
これは、大阪弁だから、どこか喜劇要素が感じられて、
重過ぎず観れたのかも知れないなぁ…。
清水尋也が演じた男は、マジでヤバいもん。
妻の病気と貧困で、心の弱い男につけこむ心が壊れた男。
※この男がどうやって出来上がったのかは、少し知りたかったかも。
そんな弱い親でも、子どもは愛情を掛けて育てられたんだろうな。
そんな彼女の正義に救われました。
伊東蒼が素晴らし過ぎて、とても得した気分です。
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2回目 2022年3月6日
伊東蒼さんの演技を、もう一度観たくて…。
佐藤二郎さんや清水尋也さんを相手に、
全く引けを取らない、いや上を行ってんじゃないか?!
って思えるぐらい魅力的だな。
映画を観た!!という満足を得られる脚本と演出。
全体に暗いけど、
楓の未来は、明るいと感じるラストは秀逸だな。
後味が、、、
斜め上ゆく展開にドキドキ
失踪した父を探す中学生の少女。手がかりの日雇い現場に行くと父の名で働いていたのは全くの別人で…では父はどこに?と、利発な少女が小さな手がかりから行動していくが、役者の演技力で多少の都合の良さも気にならずぐいぐい引き込まれ、途中からは意外な展開でさらにそううまく行くのかなあと思いつつも最後まで押し切られる。
たとえるなら、「ゴーンガール」に似た印象(ストーリーは全然違うけど)
とにかく、主要人物三人の異様なリアリティと、とりまく脇もみな、いるかもあるかもと思わせる凄み。
間違いなく日本の今が舞台なのに、海外の映画のようなドライさがあり、面白かった。
細かい???はあるけど(原田家の家計、娘がなぜガラケー、ALSでもスマホ打てるの?自殺の姿の違い、いつからあのアカウントで接触してた?等々)ストーリー自体の瑕疵というほどではない。
彼女がさがしていたものは…
実際に起きたいくつかの事件をベースに作られているが、主軸はエンタメ的面白さが先行している。多面的な視点で事件の輪郭が次第に浮き上がってくる構成が、捉えようのない物語に上手く働き、見るものを飽きさせない。一方で家族の関係性や社会問題に関しては深く描かれることはないため、登場人物に感情移入する余地はない。しかし、重くエッジの効いた物語をここまで成立させているのは間違いなく俳優たちの演技力のたまもの。感情をむき出しにした佐藤二郎のとあるシーン、伊東蒼の等身大でひたむきな姿と強い意志、清水尋也の死んだような眼差しと狂気、森田望智に至ってはとても本人とは思えない。これは俳優が光る映画。卓球の玉を踏み潰すシーンやラストシーンにみられる映像表現の巧さにはしびれた。片山監督の今後がますます楽しみだ。
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