ソング・トゥ・ソング

劇場公開日:

ソング・トゥ・ソング

解説

「名もなき生涯」「ツリー・オブ・ライフ」「天国の日々」などを手がけてきた名匠テレンス・マリックが、ルーニー・マーラ、ライアン・ゴズリング、マイケル・ファスベンダー、ナタリー・ポートマンという豪華実力派俳優を迎え、4人の男女が幸せを模索する姿を描いた人間ドラマ。音楽の街、オースティン。フリーターのフェイは大物プロデューサーのクックと密かに付き合い、売れないソングライターのBVは、そんなフェイに思いを寄せていた。その一方で、恋愛をゲームのように楽しむクックは夢を諦めたウェイトレスのロンダを誘惑する。さまざまな思いが交錯する中、4人に思いもよらない運命が待ち受けていた。フェイ役をマーラ、BV役をゴズリング、クック役をファスベンダー、ロンダ役をポートマンがそれぞれ演じるほか、リッキー・リー、イギー・ポップ、パティ・スミス、レッド・ホット・チリ・ペッパーズなどミュージシャンたちも出演。撮影は「ゼロ・グラビティ」などで3度のアカデミー賞を受賞したエマニュエル・ルベツキ。

2017年製作/128分/PG12/アメリカ
原題または英題:Song to Song
配給:AMGエンタテインメント
劇場公開日:2020年12月25日

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映画レビュー

3.0実験性に満ちた愛の物語

2020年12月31日
PCから投稿

テレンス・マリックの映画は、確たる脚本やストーリーに基づいているものもあれば、一方で、ほぼ脚本がない状態で俳優たちの即興性に委ねて映像を撮り貯めていったものもある。音楽業界を舞台にした本作はその典型だ。マリック監督や撮影のルベツキ、さらにはこうして集結したことが信じられないほどの豪華俳優たちが、映像の新たな可能性を求めてその瞬間瞬間、カメラの前で全身全霊を捧げる。が、タイプとしては実験性が高く、商業性を度外視しているというべきか。ストーリーラインによって観客を惹きつける作品とは根本的に違うから、これについていくには観客としてもある種の忍耐や覚悟が必要だ。その点、意識やイメージの連鎖にうまくシンクロできるかどうかが評価の分かれ目となろう。個人的には「聖杯たちの騎士」よりは楽しめたものの、まだまだ全然理解が及ばない。作り手が求める意識や感覚のレベルに追いつくまでには、もっと修行が必要なようだ。

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牛津厚信

3.5世界で賛否両論のテレンス・マリック監督作。私は初めて本作でテレンス・マリック作品を評価できました。

2020年12月27日
PCから投稿

本作は、カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した「ツリー・オブ・ライフ」やベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞した「シン・レッド・ライン」など、映画業界では名高いテレンス・マリック監督作です。
ただ、正直なところ、これまで私はテレンス・マリック監督作は非常に苦手で評価できませんでした。
最大の要因は「映像ポエム」というか、脚本が無いに等しいような作風だからです。
ところが本作では、初めて「あ~、これは凄い!」と素直に心が動かされました。
これは、ルーニー・マーラ、ライアン・ゴズリング、ナタリー・ポートマン、マイケル・ファスベンダー、ケイト・ブランシェットといった「超豪華俳優陣」×「エマニュエル・ルベツキによる撮影」という結果だと思います。
エマニュエル・ルベツキは、2013年の「ゼロ・グラビティ」、2014年の「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」、2015年の「レヴェナント: 蘇えりし者」と、史上初の3年連続でアカデミー賞で撮影賞を受賞した、「世界一の映像作家」と言えるでしょう。
本作で驚くのが、どのカットも「信じられないくらいの画」になっているのです!
ルーニー・マーラなども本当に美しく、人物、風景など、とにかく美しすぎます。これは、日本の映画監督も見習うべきところが多数あるでしょう。
例によって脚本は無いに等しいですが、それでも本作は、まだまとまっていてキチンと主題は伝わるようになっていました。
斬新な撮影方法でアカデミー賞の撮影賞を受賞した「ゼロ・グラビティ」の簡単なパロディがあったり、エマニュエル・ルベツキの凄さが存分に楽しめる映画だと思います。
また、「ラ・ラ・ランド」と同様にライアン・ゴズリングは音楽を仕事にしているので、そこも楽しめます。
点数は難しいですが、やはり映画は脚本こそが最も重要な要素なので、その面では1.0点くらいですが、映像、演技は満点で、結果として3.5点と、かなり高い点数になりました。
特にアート系の作品が好きな人は是非見てみてください。本音では、映画ファン全員に見てもらいたいレベルの作品でもあります。

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細野真宏

3.0うーむ。。。

2024年7月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

個人的ライアンゴスリング祭りをしてるので、ゴスの作品見て回ってるのだけど...うーむ。大体一人、お目当ての俳優いればそれだけで大体見てられるものだけど、うーむ、これはなんとも言えなかったなあー

わかりやすく暗い訳でもなく、かといって明るい作品ではない。
雨は降らないけど、なーんか降りそうな雲だな〜、、、みたいな。
36.8℃、37.2℃の微熱〜〜みたいな。
なーーーーんかそういうところを2時間彷徨ってる感じ。笑

セリフはあまりなく、ゴスのシーンはほぼラブラブなシーン。それはとても眼福だったが、ルーニーマーラはどの映画でもちょっと暗さを感じるというか、あの掴めそうで掴めなさそうな感じが、ちょっと得意ではない。
自身もそれを自覚してそう、というか。あの不思議な闇みたいなのが彼女の持ち味なんだろな。私はスコーン!と晴れてる女が好きな傾向があるから、ちょと苦手なのかもしれない。これは完全に好みの問題。

ナタリーポートマン綺麗だったわ〜。どうした?ってくらいスタイルも仕上がってたわ。ウェイトレス姿、ピンクのピチピチニットにデニムショーパンは、THEナイスバディ、って感じでしたわ。

40代ライアンゴスリングの良さをゆっくりスローペースで眺めるにはいい映画だが、んーなんとも曇りな映画でした。

ルーニーマーラ演じたフェイが、なんか苦手だったのがしんどかったんだろな。

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cris

2.0ひたすらルーニー・マーラの美しさに見惚れる映画

2024年5月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

テレンス・マリック監督の作品は観たことがありませんでしたが、
この構築の仕方は衝撃でした。

美しい映像を切り貼りし、時間軸も過去・現在入り乱れ、セリフもあったりなかったり、
ストーリーを認識するのに重要なのがルーニー・マーラたち主役級の語りだったり
と、まるでDTMで音楽をつくったようなイメージの映画でした。

ラストで虚栄のない、シンプルな生活のうえに成り立つ幸せみたいな
着地をさせているのは、好感が持てましたけれど、
それまでの音楽業界の話はなんだったんだろう?と一方で思う自分がいました。

と言いますか、本作はひたすらルーニー・マーラ、ナタリー・ポートマン、
そして私としてはケイト・ブランシェットの美しさを堪能する映画であり、
それ以上も以下もありませんでした。
もうこれだけで幸せな気持ちになりましたね。

それに
マイケル・ファスペンダー、ライアン・ゴズリングが出ていれば、
多くの方が期待してしまうのは間違いありませんが、
この構築の映画だとすると、駄作の烙印を押してしまう方もたくさんいらっしゃることでしょう。

実に斬新で挑戦的な映画作品だと思います。
配信で集中力なく観てしまったので、これが劇場だったらもっと違った印象を受けたかもしれないです。

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ひでちゃぴん