おとなの事情 スマホをのぞいたら

劇場公開日:

解説

世界18カ国でリメイクされたイタリアのコメディ映画「おとなの事情」の日本版。ある出来事をきっかけに結びつき、年に1度集まっている3組の夫婦と1人の独身男性。今年も楽しい時間を過ごすはずだったが、1人の参加者の発言をきっかけに、それぞれのスマホに届く全てのメールと電話を全員に公開するゲームをすることに。後ろめたいことは何もないと言いながらも、実は全員が絶対に知られたくない秘密を抱えており、自分のスマホが鳴らないことを祈っていた。スマホに着信があるたびにパーティは修羅場と化し、事態は予測不能な方向へと転がっていく。独身男性を東山紀之、50代のセレブ夫婦を鈴木保奈美&益岡徹、40代の倦怠期夫婦を常盤貴子&田口浩正、30代の新婚夫婦を木南晴夏&淵上泰史が演じる。「バースデイプレゼント」の光野道夫が監督を務め、「世界から猫が消えたなら」の岡田惠和が脚本を担当。

2021年製作/101分/G/日本
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
劇場公開日:2021年1月8日

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映画レビュー

3.0実験的設定のもとで楽しむ人間観察

2021年1月15日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

 舞台演劇を元に作ったのかと思わせる密室劇だが、2016年のイタリア映画がベースになっている。イタリア版未鑑賞なので本家の設定を調べてみたが、幼馴染同士で気軽に催されるホームパーティーという、日本ではイタリアほどには馴染みのない設定を本作では上手くローカライズしてあり、日本版ならではのちょっとした謎にもなっている。
 会食の場でスマホを公開することから次々と暴露される互いの秘密の内容も、大筋はオリジナルを踏襲しながらも細かい部分は日本においてリアリティのあるものに変えられていて、妙な生々しさがある。仮に現実世界でそれがバレたなら当事者同士の関係修復が不可能そうなものが混じっているので、くすっとしつつも時折「これ、笑っていいんだろうか…」という不穏な感じがよぎった。イタリア映画でイタリア人がやらかすのを見るほうが生々しさが薄められ、イタリア人的ノリも加味されて単純に笑えたかもしれない。
 そもそもこの作品は、大人が抱える本音や秘密を互いにオープンにした場合に起こる、面白い化学反応を見るための思考実験のようなものなので、登場人物の人間性を批判したり、お膳立てに泥臭いリアリティを求めるのは野暮だろう。例えば、木南晴夏演じる杏はこの実験の口火を切るキーパーソンだが、生真面目に鑑賞するとただのサークルクラッシャーで腹が立つだけだ。
 スマホは持ち主の偽らざる本心の象徴だ。登場人物の誰かにイラっと来たあなただって、他人に言えない本音や秘密があるでしょう?人としてこうあるべきといったお説教はゼロで人間臭さをありのまま描写する映画。ちなみにノザキのコンビーフの壮大なプロモーションビデオでもある。

 真面目だが不器用であか抜けない塾講師を演じた東山紀之は、普段の俳優業は二枚目の役柄に偏っていて、情報番組等でもそのキャラを守っているイメージがあった。今回、そんなヒガシがどれだけ突き抜けた演技をするのか注視していた。
 何故なら、18か国でリメイクされた本作のサイトにある他国バージョンの予告編を見ると、オリジナル含めほとんどでヒガシの役には生え際の後退したふくよかな俳優が当てられていた。そのキャスティングの是非はさておき、これはヒガシが普段のイメージを捨てて、相当役に寄せる必要があるのではという印象だったからだ。
 結果、これは本当に私の主観だが、ジャニーズのオーラを消せていなくてちょっとがっかりした。そこまでひどい棒演技なわけではないし、意外性を狙って頑張ったんだなと思わせる場面もあったが、どこか最後のラインを守っていて平常時の彼の影が消えなかった。
 ハゲてくれとまでは言わないが、髪型が東山紀之のまんま過ぎたので、せめて違う髪型にしていればもう少ししっくり来たかも知れない。

追記

 配信でイタリア版観賞。ジェノベーゼ監督のインタビュー記事も読んで、恥ずかしながらラストの意味がやっと分かった。
 日本版も同じオチを描いたつもりなのかも知れないが、圧倒的に分かりづらい。違うオチでは話が締まらない。
 イタリア版のラストにこそこの物語の個性が詰まっているので、そこを観客にきちんと伝わるように描かないと物語の魅力が半減するのでは?

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ニコ

3.5世界中で大絶賛の名作「おとなの事情」。シチュエーションコメディとして迫真の演技と共に楽しめる作品。

2021年1月8日
PCから投稿

本作は、イタリアのアカデミー賞(にあたるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞)で「作品賞」と「脚本賞」のW受賞を果たしたコメディ映画「おとなの事情」の日本版リメイクバージョンです。
私は日本版にアレンジされた本作のほうが楽しめました。
日本では海外ほど定期のホームパーティーは馴染んでいないように感じましたが、本作では「ある仕掛け」を導入することで自然となっています。
本作の面白さは、スマホという個人情報の集積に隠された登場人物それぞれの秘密が徐々に明かされていくことにあります。
私は序盤の登場人物の登場シーンの演出や、普段の様子、集まっていく模様がテンポ良く好きです。
中盤では楽しみとドキドキなど、笑えたり、ハラハラしたりと、いろんな感情が交差していきます。
「果たして最後にどうなってしまうのか?」と予測不能な領域まで行ってしまいます。
鈴木保奈美、常盤貴子、東山紀之、木南晴夏、田口浩正、益岡徹、桜田ひよりなど、なかなか豪華な俳優陣となっていて、彼らの演技も見どころのひとつです。中でも、本作で初めて認識した「おバカな雇われレストランの店長役」の淵上泰史は、豪華俳優陣に負けない存在感で本作を機に注目されるのかもしれません。
謎のコンビーフ推しや、チラッと映り込む新聞記事など、最後にキチンと納得できる脚本と演出になっています。

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細野真宏

2.0ちょっと残念…

2025年1月11日
Androidアプリから投稿

笑える

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ROSE

4.0お互いに、 携帯をオープンにしないといけないとなると、 そりゃ、 ...

2024年11月6日
PCから投稿

お互いに、
携帯をオープンにしないといけないとなると、
そりゃ、
誰しもが幸せにはならないよね。
まずはこれを最初に言い出した奴が一番の悪だw
とはいえ、
そこからお互いの知られたくない
暴露が一斉に始まり、
仲良しグループであったはずのメンバーが騒乱を巻き起こす。
全体として面白かった。
欲を言えば、
もう一個くらい、
最後に大きな爆弾仕掛けて欲しかったが、
全体として面白く見れた。

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あとぅーし

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