居眠り磐音のレビュー・感想・評価
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殺陣が格好良い
殺陣が格好良い。ピンと張り詰めた空気、ヒリヒリする緊張感とキレのある剣さばき。血飛沫の扱いも派手過ぎず、渋味を感じる見事な演出だった。もっと観ていたいが、剣戟シーンはあっという間でボリューム不足。もっともこの位の分量が腹八分目で丁度良いのかも。
肝心の居眠り剣法は意外に出番が少ない。溜めも少なく、相手や周りが見下し嘲る下りも無いので、タイトルになってる割に出番は少ない。
ストーリーは、半沢直樹みたいな経済サスペンスとラブストーリーを絡めた内容。当時の金銀相場は知らないが、小判一枚(一両)と粒銀八枚が等価というのは見ていて違和感があった。序盤の藩でのトラブルの原因となった裁定も解決しなかったのはスッキリしない。
最後、相変わらずの貧乏長屋で定職も無く、千二百両を貯めて身受けするのは無理だろう…と思ったのだが、成敗された両替屋の主人が吐いた呪いの言葉「この先、何人も何十人も殺すことになる」と、それを受けて元よりそのつもりと返したシーンを思い出して、全てが符合した。原作を知らないのだが、そういうシリーズの導入譚なのだなと。
ただただ悲しい
タイトルから普段は実力を隠していて、のらりくらりしているが実は凄腕みたいな、、、
そんな想像をしてたんですが、そういう側面はあるものの、緋村抜刀斎のような飛び抜けた強さという訳ではなく周りの侍より腕が立つぐらいだったかな。
でも、ここぞというシーンでは磐音の表情もキリッとなって殺陣がかっこよかった。
柄本明の灰汁が強い両替商も良かったな、何気に親子で出演でしたね。
磐音の強さがどうこうより友を失い、己の手で友を斬り、妻を失うという物語が、ただただ悲しい物語でした。
そんな物語だから全体的にBGMも物悲しいんだけど、しんみりといい曲だったな。
磐音が何一つ報われてないので何かしら報われる日が来て欲しい、奈緒を身請け出来るの日は来るのかな?少し先が気になる物語でした。
新世代の正統時代劇だから
古い時代劇、古風を目指す時代劇、新時代の時代劇、なんだか分からん時代劇…
とは一線を画す、なかなか巧妙に頑張っている映画だと思いました。画面作りにそのための気遣いや、素直な物語展開が感じられ評価したいと思いました。
次作とかがもしあって物語が成長してゆけば、次世代の正統時代劇の代表になるかも知れません。その期待もあって星は寧ろ控えめですスミマセン。
ただ個人的に感じた難点を挙げれば、別に私は武道家でもなんでもないチャンバラ好きおじさんですが、主人公もその師匠も殺陣の迫力とキレがいまいちに感じました。腰が入ってないって言うか…。もちろん誰でも高橋英樹とか真田広之(例です、二人とも私が個人的に好きなだけです)みたいに重い大刀を振り抜くような殺陣ができるわけではありませんがその分、速さとか(るろうに)、キレと止め(必死剣)、体ごと(武士の一分)など魅せ方があると思うんですが。その点からも、勝手に今後に期待としてしまいました。
あと柄本明は怪演といえる発色で、ちょっと役不足でしたね。
まだ青い
NHKで山本耕史が主演のドラマを見ていたので、おおよそ筋は知っていた。映画は開始10分くらいから見始めたので、最近お気に入りの杉野遥亮が、もう死んじゃっていた。残念。
松坂桃李くんはかわいい。顔が小さくて、引きの絵になると、浮世絵みたい。殺陣も頑張っていた。しかし、まだ色気や凄みが足りないかな。芳根京子にも言えるけど。全体的に物語をハイスピードで回しているせいか、さらさら流れてしまっている。春の小川だ。
中村梅雀と木村文乃親子の掛け合いが良かった。柄本明のしぶとさもなかなか。まだ生きとるんかいっ!
BS日テレ特選時代劇の放送視聴。
友人同士の無意味な斬り合い
松坂桃李扮する坂崎磐音の剣はまるで手ごたえがないところから居眠り磐音と言われた。磐音とともに江戸詰めを果たして帰り際、友人の妻が不貞を働いたと手討ちにされた事から刃傷沙汰に。流言飛語を真に受けた短絡的な勘違いから友人同士の無意味な斬り合いとなってしまってから磐音は浪人になった。しかし、芳根京子扮する許嫁をほったらかしにするかな。さらには鰻職人になるかな。ちょっと話が飛びすぎじゃないかな。まるで捕物帖だね。ただ両替商の戦いはそれなりに面白かったし、それにまあ深川のお女中役で木村文乃が出て来たから良しとしたもんだ。
いろいろ残念
圧巻は最初の柄本佑の迫力。悪役の柄本明の憎々しさも素晴らしい。柄本親子が光ってた。
主人公の松坂桃李もよかったけど、これは演技うんぬんよりも、話自体がグズグズで、ちょっと可哀想な気がした。
芳根京子の花魁道中は美しいかったけど、そこよりも何故主人公が許嫁になにも言わず出奔したかを描くべきだった。それがないので彼の哀しみ、切なさが全く伝わらない。道中を追う彼に、今頃泣くなら、どうして説明責任を果たさなかったのかと憤りしか感じさせないのは、なんとも悪手。
表現の居眠りも剣技の型だけで、彼の生き方に反映されてないし、一度も居眠りしてない。原作読んでないけど、居眠りには世捨て人みたいな意味合いがあるのではと思う。主人公は真面目に動いてて、抜け感がないんだけど、そもそもそういう設定になってない。
ストーリーをてんこ盛りにして、大事なところは科白で済ませた手抜き作品という印象。
木村佳乃が主人公の斬り合いを目前で見てて、平然と手当てしたのには、違和感しかなかった。町娘が血だらけの店で平気でいられる?勝ち気な娘が震えながらも主人公を助けようとするみたいな健気さを木村佳乃ならどんな風に演じてくれてただろう。許嫁の兄殺しの罪、身分の壁、自分の幸せには目を閉じて居眠りを決め込んで飄々と生きる松坂桃李を見てみたかった。
役者陣も映像もよかったので、本当に残念。
松坂桃李代表作
映画館では2019年5月27日イオンシネマ石巻で鑑賞
それ以来2度目の鑑賞
原作未読
山本耕史主演のNHKドラマはまだ観たことがない
監督は『鴨川ホルモー』『超高速!参勤交代』『空飛ぶタイヤ』『大コメ騒動』の本木克英
プロローグ
豊後関前藩非業の帰郷
両替商の用心棒
花魁奈緒
エピローグ
だいたいこんな感じ
ギュッと詰まった感じだが詰め込みすぎず時代劇のフルコースメニューのような満足感
飄々とした剣の達人坂崎磐音
いくらほんわかしててもやるときはやりまっせー
松坂桃李時代劇初挑戦にして彼の代表作
週刊女性編集部全員をぶった斬ってほしい
長男も出演していることがあってか意識したんだろう
柄本明の役作りが酷すぎて凄すぎて素晴らしい
まるでコントのようなメイク
大衆娯楽時代劇の悪役としては大正解
あれだけぶった斬られてもなかなか死なないで磐音に忠告する大物ぶり
甥をはめる叔父役の水澤紳吾もなかなか
悪玉のトップは奥田瑛二で磐音が最後はぶった斬るのかと思ったらそんな展開は無かった
魚河岸の頭領に舞台俳優に花魁
付き合いが広い両替商の旦那さん大したもんだと感心した
魚河岸でなんでこんなにヤクザもんなのかよくわからない
なぜ磐音が許嫁の奈緒を捨てたのか理解に苦しむ
一緒に江戸に行けばいいじゃん
散り椿の新兵衛だってキン肉マンに敗れたロビンマスクだって嫁と一緒に国を出たよ
可哀想だよ小林奈緒
長崎から京都そして江戸って昔の名前で出ていますみたいな感じで悲しいよ
奥方の浮気が武士道ではご法度ゆえ問答無用で叩き切り妾は甲斐性なのか武士道に反しないなんておじさんでも納得いかない
しかしその時代にはその時代の常識があり今のご時世で断罪するのはナンセンスといえよう
民放では新たに制作および放送されなくなったが時代劇もやっぱり捨てたもんじゃない
続編期待
違和感のない時代劇。松竹の本気を感じる。
原作を読んでいないので、この映画に関してだけ感想を述べると、フィクションでありながら史実も交えており、ストーリー展開もスムーズで見やすく面白い映画でした。
武士言葉も再現性としては高いと思われる。
芳根京子の演技が不評だが、庇うとすれば幼過ぎたかな〜。演技は上手いが強さ、重みが足りてなかったかも。脇役の俳優陣が上手すぎた。
映画としては殺陣もあり、血飛沫も表現され、なかなか再現性の高い時代劇でした。
いや〜しかし松竹の映画に毎回佐々木蔵之介が出てくるのはなぜだろうか。
派手さはないけど良作。
時代劇はあんまり観ないのだけど、そんな私にも本作は観やすかった。
勧善懲悪のスカッとする感じでもないのだけど、磐音の背負った哀しみと人としての優しさ、温かさが押し付けがましくなく見え隠れしてそこが良い。
殺陣シーンも含めて派手ではないのだけど、良い作品だった。
魚河岸、役者、遊廓メンバーが今津屋さんに協力するシーンが痛快で個人的に好きなシーン(演者も豪華!)。
そして柄本明さんの悪役演技はすごいな…!!
作品に爪痕残しまくり。
しかし奈緒の境遇が、ハードすぎやしないか…?
不遇すぎて観てるこっちが辛くなった(そして演者の芳根京子さんは幸薄い人が似合うな…)。
続編が製作されそうな感じ。
時代劇初主演!松坂桃李!
よかったわ〜。
桃李くんの時代劇初主演!
チョンマゲ姿も披露してくれて、満足満足!
ベタな展開ではあるのですが、ベタほど鑑賞しやすいものは無いし、なんせ出てくる俳優、女優が豪華すぎて〜。どのシーンからも目が離せない。
松坂桃李くんは、主人公の坂崎磐音をその美しすぎる佇まいと、謙虚な姿勢と、確かな演技力で素晴らしい形に仕上げていて、いや、これもう松坂桃李がタイムスリップしたやつやん!くらい思いながら、終始見惚れてました。ええ。
桃李くんといえば、手に大注目〜!!!
スラリと伸びた指と、綺麗な爪が本作バッッッチリ映ってまして、それだけでもう鼻血!笑
殺陣も初めてとは思えないくらい軽やか〜!
ベテランのスタッフさん方からも、お褒めの言葉をたくさんもらっていたようですが、でしょうね。
現代の若者に、ここまで時代劇にバチコーンとはまってしまう役者がいるなんて、そりゃ喜ばれるわ。宝や宝。日本の宝。笑
冗談はこのくらいにして、本当に時代劇に向いているなと、引きのシーンも寄りのシーンもどちらも美しい絵になる役者さんだと改めて感じました。
この映画の見所は、豪華な出演人!
榎本親子&奥田瑛二。こんな事もあるのね。
榎本父は見事すぎてもうコメントなし。
あんな上手い人いてる?って鳥肌立った。
女優陣からは切なさが込み上げてくる。
自分の祝言の日に、あんなことが起こるなんて、信じられないーっ!!ほんまに天国から地獄とはこのことやな。
幼なじみだった三人が、少しの誤解から大事件へと発展してしまうところは、ちょいちょい!とツッコミいれたくもなったけれど、迫真の演技に息するの忘れるくらいのめり込んで鑑賞してた。
他の皆さんも言うてはりますが、ぜひこの磐音、シリーズ化を希望!!!桃李くんの時代劇もっともっと見てみたいと思いました。
切なすぎる
嗚呼、江戸時代に生まれずに良かった。
人間の厭らしさと生きる逞しさを見た。
でも、辛い。作り話だって分かってても切ない。
心揺さぶられた。
キャストはこんなに素晴らしく、脚本も文句なし。
大ヒットしなかったのが不思議のほどの秀作。
物悲しさが魅力
幼馴染の藩士たちが心ない悪意によってあっという間に散った。ものすごいインパクトでスタートした本格派の時代劇。全体を通して松坂桃李の誠実で物悲し演技が光り、それを取り巻く個性派俳優達の演技も見応えがあった。続編が見たい‼️
役者はいいが、続編制作ありきで作っているのか中途半端な内容になって...
役者はいいが、続編制作ありきで作っているのか中途半端な内容になってしまってる気がします。
もう一言あるとそのセリフわかるのに、と原作もNHKのドラマも見てるので思いました
期待し過ぎたかな?
原作をさらっと読んで、
これからシリーズ化して行くのだろうなぁと期待して
観たけど僕的にはつまらなかった。
全体的に軽くて、
劇を見てるようだった。
演劇じゃなくて、子供の劇を見てるような感じで、
キャラが掃けては新しいキャラが出てきてみたいな感じで
あまり楽しめなかった。
磐音が用心棒の頼みに行った先のやり取りが特に、
木村文乃さんは上手な俳優さんだと思うのだけど、
編集が悪いのか合図を待って喋ってるような
変な感じだった。
親友殺し、許婚を残し去っていくと言う重い過去を
背負う話なのに、軽く仕上がってるのがなんとなく残念
でした。
良い雰囲気でした
タイトルからしてどんな話なの??って思っていたんですけど、結構よかったです。
松坂桃李さん良い雰囲気出しますよね、本当に。なんか主張しすぎないのに凛と存在しているという感じで。すごく良い感じに映画の世界に入り込んでいるというか、本当に心地良いです。
「居眠り剣法」というのは、詳しくないのでよくわからないですが、剣のシーンはやはりかっこいい!
最後に奈緒との切なさを入れてくるのもすごくよかったです。
本物の日本人の心と姿が凝縮された、美しすぎる作品
剣の達人でありながら、ほんとうに穏やかな主人公を演じる松坂桃李。
殺陣の迫力は、見事のひとことに尽きます。
にもかかわらず、限りなく心優しい主人公。
ギャップが凄いのに、観ていてこんなギャップなど当たり前のことと、いつしか感じてしまうのが、演技の力であり、脚本の力であり、つまり映画の力なのでしょうね。
これだけ人が死に、陰謀が飛び交うお話であるにもかかわらず、実はお話のメインテーマが純愛にあるという点など、恐れ入りましたとしか言えません。
このような建て付けの外国映画だと、待ち続けてきただけの許嫁を演じる芳根京子は、きっとどこかに置き去りにされる損な役回りのはずですが、どっこい大きな大きな人間の哀しさを演じきっています。
そんな主人公に片思いする木村文乃の演技の凄さと哀しさも必見です。
江戸時代の武士道の極意書「葉隠」に、「恋の極意は忍ぶ恋にある。一生、相手を忍んで、思い死にすることこそが恋の本意だ」という意味の有名な文章がありますが、この葉隠の言葉が鮮やかに蘇る、そんな珠玉の作品でした。
ぜひとも外国で、字幕で公開してほしいと思います。
この日本精神の真髄に対する外国人の反応を見てみたいのです。
まったく理解できないと彼らは言うのだろうか。
でも、日本人であれば誰一人として、これほど素晴しい作品に感動しないはずがないのですけどね。
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