THE GUILTY ギルティ(2018)のレビュー・感想・評価
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罪を認め罰を受けることを覚悟する男の物語。
警察の緊急通報指令室のみのワンシーンサスペンス。電話越しに聞こえる相手の、女の、男の、子供の、相棒の、別部署のオペレーターの、そんな様々な声とのやり取りで物語が進んでいく。
基本的には部屋の中だけのシーンなので見映えはほぼ変わらないのだが、これが飽きない。唐突に鳴る入電の音、そして、日々、このシーンの外で実際に起こっているであろう問題、事件、事故から、誘拐事件まで、その「次に何が来るかわからない」それが緊張感を持続させているような感じがした。
最初の少女との会話がとても好きだった。少女の顔は見えないけどその息遣いや物音が、アスガーと一緒になってその一音一音に聞き耳を立て、状況を推測し、会話を繋いでいく。それが全ての電話のやり取りが同じような感じで次から次へと繋がっていく。アスガーと一緒になってそこにいること。すなわち共感を生み、結果、飽きさせない内容になっている。
■罪
ラスト、罪を認める。助けるために、もちろんそうではないが、結果助けることになった。
新鮮で驚きある映画
リメイクされるのもわかる。設定が秀逸。
会話だけで誘拐?事件の緊迫感を演出して、それを映像として成立させるその発想の勝利。電話で状況を伝える難しさ、お互いに話を遮って会話が成立しないもどかしさ、状況は違えど恐らく誰もが経験あると思う。この没入感はそんな共通の体験があるからこそ。目の付け所がいい。
近いのでトムハーディのずっと車で電話する作品があったけど、あれより断然設定が活きてる。
まあ、ちょっと醒めること言うと、ここまで事件がいったらさすがに共有して対処すると思う。オペレーターも複数でモニタリングするだろとか、中盤一人で抱え込んで直でやりとりしまくるあたりは頭でいろいろツッコミ入れながら観てた。しかし、終盤そんなのも飲み込む力のあるシナリオになってる。
演技も突き詰めたものがあるし、リメイクはこれ超えるの難しいだろうな。話の筋含めここ最近ではもっとも新鮮で驚きある映画だった。
罪、、、
画面に登場する人物がほぼ1人という、なかなか珍しい映画。
全編通して電話を通じて現場で何が起こっているのかは視聴者に想像させるストーリーになってるのは見事。
緊張感もなかなかにあるし、それよりも全てが裏目に出たと分かったときの絶望感はヤバいです、、、
もう少し長くてもいいからもうちょっと見せ場が欲しかった!
最後に、警察官同士の会話
A.今飲んでるのか?
B.飲んでない。
A.何杯目だ?
B.2杯だ。
A.じゃあ運転できるな!
え?w
オペレーターではなくネゴシエーターみたい
ストーリーがポンポン進んで、まるで自分が電話を受けているような感覚で楽しめる。
主要人物のほとんどが音声のみなのに、人柄やキャラクター性をミスリードさせるのはすごい!!
主人公が好みじゃない
きっと深い意味とか色々あるのかもしれないけど私には読み取れずに終わった。とにかく感情的で勝手に突っ走る主人公が好きになれない。勝手に行動しすぎ。被害者が死んだらどうするのか。悪役にいそうなタイプだった。
やっぱり電話だけじゃ私はつまらなかった。その話の実際のシーンや人物を見たい。
斬新なのかもしれないけど私好みではなかった。時間が短めなところと最後の方は良かった。
想像力より高く飛ぶことは出来ないのかも。
とても面白いと自分は感じました。なんと言っても90分と言う短さが良かった。カメラの微妙な固定位置やともすれば真っ暗な画面わずかな光しか入ってこない主人公の内面を映し出すかの様な映像表現は、全ての人に当てはまる罪の意識なのかもしれません。しかし本を読む様な感覚は観ていて好き嫌いが分かれるかと感じます。自分の好きな場面は、安堵。諦観。罪悪感。救済。脱力。放心などが混然一体とする場面が好きです。全編通して全ての事を言葉では表さず観る人に忖度させる様な導入部分が、これからの格差社会を表している様に感じました。
偏見(思い込み)を逆手にとった作品
極限までの低予算で、
「映像で見せる」ワケでもないのに、
ちゃんと映画として成立するのが新鮮。
観客の偏見(思い込み)を逆手に取った展開は、「ゲット・アウト」に近いモノがある。
【ワンシーンだけ!どんでん返し!想像力の掻き立て方がとにかくすごい良作】
・2018年公開のデンマークのスリラー映画。
・警察官であるアスガーは、過去の事件が元で緊急通報指令室で電話オペレーターとして働く。そんな彼のところにかかってきた一本の通報。「助けて」という女性。彼女は拉致されているようで犯人に隠しながら電話をしている。アスガーは、緊急通報指令室から電話のみで彼女を助けようと頑張る、という大枠ストーリー。
[お薦めのポイント]
・想像力の掻き立て方がものすごい
・とんでもないオチに何とも言えない感情が芽生える
・「お金をかけなくても素晴らしいものが作れる」をしっかり立証
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[物語・演出]
・物語としては、警察官アスガーがSOSをもらった女性を電話一本で助ける、というシンプルなもの。ただ、その中でどんでん返しが2つ3つと起こしてくるところがこの映画の面白かったところです。
・とにかくすごいのが、緊急通報指令室のシーンのみ。にもかかわらず、この振り返りを書いている最中も、まるでそのシーンを実際に観たかのような記憶があるのです。つまり、映画鑑賞中も指令室しか映っていないのに、なぜかSOSを出す女性が連れ去れているシーンやそこに警察官が向かっているシーン、女性の子供たちの家に警察官が来たシーンなど、あらゆるものが脳内で映像として創り上げられているのです。観ている最中は何も気になりませんでしたが、観終わった後に「あれ、そういえば、指令室以外のシーンってあったっけ?」となって衝撃を受けました。
・この設定は非常に勝負をかけているなぁ、と思いつつ、それでしっかり成功している作品ではないでしょうか。私は全く飽きずに最後までハラハラしながら鑑賞できました。つまり、お金を沢山かけて派手なシーンを作らずとも、観客の想像力を利用することで「面白い」と思える作品は作れる!ということを立証した素晴らしい良作だと思いました。
[映像]
・上述の通り、終始指令室なので、特に代わり映えはしません。笑 しかし、主人公の表情や仕草のみで、実際には見せてもいないシーンを観客に想像させる作りは圧巻です。
[音楽]
・特に際立って感じたことはありません。
[演技・配役]
・知らない人だらけでしたが、物語が進むにつれて、アスガー役のヤコブ・セーダーグレンさんに親近感がわいてきます。一見、嫌みな奴なのに、実は良心的で優しい人だということが丁寧に描かれています。この流れがまた、終盤戦の物語に生きてくるところも好きですね。
[全体]
・とにかく、一度観てみてください。ここまでお読みいただいたということは、既に前情報が入ってしまっている状態、だとは思いますが、それでもしっかり面白く観れる作品だと思います。ワンシーンだけでここまで想像させる作りがとにかくすごいと思いました。ありがとうございました。
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#全体3.7 #物語3.9 #演出3.7 #演技3.6 #配役3.6 #映像3.5 #音楽3.5
認知バイアス
緊急通報を受けてから、電話の向こうで「何か」が起きてる。しかし音のみの情報に頼ることで、認知バイアスがかかってしまい、思い込みの罠に嵌ってしまう。そんな主人公にグングンと引きつけられて、最後まで目が、いや耳を話すことができなかった。そして事件の全貌が明らかになるにつれて、主人公が抱えるギルティ(罪)も明らかになってくる。スリルとサスペンス、そして現代社会の闇が切なく描かれた秀作★
久々にいい映画を見ることができた!
ほぼラジオドラマ。
何か訳ありな警察のオペレーターが誘拐されているという女性を電話越しで救おうとするお話。
全編通して電話での会話なので、全く代わり映えのない映像が1時間半続きます。なのでラジオドラマと言っても過言はない(と思う)
音声だけでもハラハラするし、電話相手の状況映像を想像する警察官の疑似体験もできる。
血も銃もパトカーも映像には出てこないサスペンス。斬新でした。
映画にするということ
ワンシチュエーション映画とは聞いていたので、好き嫌いは分かれるなぁとは思っていたけど、自分としては大正解の映画。
残念ながら、途中で事件の真相は少し想像してしまっていたので、それほどの衝撃はなかったのだが、それを上回るストーリーが絡み合っていたので、深い味わいをこの単調なシチュエーションだけで味わうことができた。
これだけ楽しんだということを前提にするけど、改めて「これは映画なのか?」と問うてしまう。
もちろん良い意味で。
改めて映画の可能性の高さを感じる。
傑作ワンシチュエーション映画
アマゾンプライムで観賞。
BGMがなく登場人物の多くが声だけの登場で視覚的な情報が殆どないので地味に見えてしまうのは仕方ない。なのでこの映画をつまらないと言う人は一定数いるのもわかる。だがミルテリーとしてはかなり面白い。なにより脚本が秀逸だったように思う。音や声だけの情報でこちらも推理するわけだが、被害者の恐怖、加害者の焦り、子供の悲しみが声で伝わってくるが、最後まで見るとこれらは所詮声という一つの情報でしかなかったことが突き付けられる。ワンシチュエーション映画としてはかなりの傑作なのではないだろうか。
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