劇場公開日 2025年3月28日 PROMOTION

ミッキー17 : 特集

2025年3月24日更新

【前代未聞のオール社畜レビュー】「パラサイト」監督
新作は人類史上最低・最悪のブラック仕事を描いた至高
のエンタメ! 現役社畜の皆さんに見てもらったら「憂
鬱が吹っ飛んだ」「スカッと!」「自分も生き返った」

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「パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノ監督が、ブラック過ぎる“お死事”を描いた「ミッキー17」が、遂に! 遂にッ!! 遂にッッ!!!日本上陸!!!!(3月28日公開)。

いやぁー、どんなにこの日を待ち侘びたことか。「ポン・ジュノ最高傑作のひとつ」「演出から演技に至るまですべてが完璧」などなど、世界中から“称賛の声”があがっていますし、韓国では2025年公開映画で圧倒的No.1ヒットスタート。公開後4日間で動員100万人を超えるなど今後の興行収入記録樹立に期待が高まっていますが、なによりもこの映画をおすすめしたいのが、働く人々への愛とエールがたっぷりと詰まっているから。

つまり何が言いたいかというと、この映画は―――



社畜の“ハート”に届く!!!!!!



―――ってこと。

そこで、さまざまな業界の“現役社畜”の方々に「ミッキー17」を鑑賞していただき、自らの経験も踏まえたうえで“正直レビュー”を書いていただきました。果たして人生にどのように作用したのか――乞うご期待!!!!

>世界での評価はどうなっている? 第1回特集でチェック!!!!

※※※注意:本記事のレビューは、個人を特定されないために一部フェイクやフィクション、誇張された情報が入っています。ご容赦ください。※※※


【予告編】逆襲エンターテインメントが始まる――!!

レビューNo.1
【40代中間管理職の“ストレス爆散”】俺の願望全部入り
ミッキーの大逆襲はスカッと超えの“絶頂”だった!!

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まずご登場いただくのは、40代男性。中間管理職というポジションからでしょうか、部下&上司の板ばさみ状態になっていて、常にストレス続きの日々を送っているそう。そんな人が「ミッキー17」を見たら―――?


●ミッキーよ、お前は“俺”なのか? フラストレーション限界突破の仕事が続いている状況に“共感MAX”
ミッキー(ロバート・パティンソン)
ミッキー(ロバート・パティンソン)

まず感謝。この映画に圧倒的感謝を捧げたい。何故か? 俺の心に宿った“怒りの炎”は、酒を浴びるように呑んでも、鎮火の兆しが見えなかった。それがどうだ? 今はまるで賢者――こんなにも穏やかな気持ち、久々だ。

この映画にのめり込んだ部分からお伝えする。それはミッキーへの“共感”だ。ミッキーは脇の甘さが目立つし、ダメダメかつちょいと内気。しかし、ストレスを溜めながらも、どのハードワークでも「絶対に断りません」の姿勢を崩さない。そんな姿がまた憎めない。

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わかるぞ、“イエスマン”で居続けてしまう感覚。そしてその判断で自分の首を絞めて慟哭。「気持ちわかるボタン」があったら、30、40回は連打。まるで“自分事”のように、思わずミッキーを抱きしめたくなった。ん? でも、これって“俺”が“俺”を抱き締めてやりたいと思っているということか――。


●おいおいおい、18人目のミッキーよ、お前は“俺の願望”なのか? 言いたいこともやりたことも貫き通す姿に、とんでもなく勇気づけられてしまったぞ!
ミッキー18(左)とミッキー17(右)
ミッキー18(左)とミッキー17(右)

死んでは生き返らされていくミッキー。ミッキー1、ミッキー2、ミッキー3……そして、ミッキー17。それぞれ“個性が異なる”という点もめちゃくちゃ面白かった。“前身のコピー”かと思いきや、性格や思考回路が微妙に異なっていて、それを体現しているロバート・パティンソンの演技力も凄すぎた。主演男優賞と助演男優賞をあげたい、見事な演じ分けだった。

で、18人目の“ミッキー18”がもう最高でね――。

これまでのミッキーとは毛色が違っていて、言いたい事、やりたい事は全部やって、嫌な事には「NO」を叩きつける。そう、この姿、俺の“願望”だ。権力に立ち向かい、自らの正義のためなら“絶対に屈しない”。その姿に何度勇気づけられたことか……俺だって“こうなりたかった”んだよ…!!!!!


●気軽に退職代行サービスを使えない方に朗報 この映画は「怒り」代行サービス……“僕”や“私”、“俺”の代わりにストレス源をぶっっっっっ飛ばしてくれるので早く見てくれ!!!!
強欲なブラック企業トップのマーシャル(演:マーク・ラファロ)
強欲なブラック企業トップのマーシャル(演:マーク・ラファロ)

仕事がつらいなら明日会社を辞めればいい? 上司がむかつくなら殴ってやればいい? 俺だってそうしたい。でも、現実はそう上手くいかない。

ミッキー18は、ミッキー17と結託して“理不尽な力”に大・大・大逆襲を試みている。まるで俺の叶わぬ思いを掬い取ってくれたかのような――あぁ、もう本当に痛快だ。そしてあの“大爆発”!!! あれによって積み重なったストレスも全部吹っ飛び、もはやスカッと超えの“絶頂”へと達してしまった。

“怒りとストレス”が許容範囲を超えそうな人は、是非この映画を摂取してほしい。

あなたの“重荷”を肩代わりし、宇宙の果てまで吹っ飛ばしてくれるはずだ。


レビューNo.2
【30代中堅の“人生が始まった”】生き方が変わったよ
ブラック搾取目撃で覚醒→ワーカホリックはもう卒業!

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次は、働き盛りの30代……というか完全なるワーカホリックなお方です(社畜エピソードやばくない?)。仕事大好きでも、同時に色んなものも“犠牲”にしていて……。「ミッキー17」は、彼にどう作用したのでしょうか?


●ミッキー超えは無理!仕事は「自分」を捧げるということ……と思っていたけど、ミッキーの仕事はヤバすぎた 無限労働×パワハラ業務命令――修羅場をくぐり抜けてきたけど、これは耐えきれる気がしない……!!!!
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そもそも「仕事」は、どれだけ“自分”を捧げられるかだと思っていたんですよね。それが会社への貢献度に繋がっていくというか……だから、本作の舞台が「史上最悪のブラック企業」なんて謳い文句を見た時には「なに甘っちょろいこと言ってんだよ。どれくらい捧げてるか、観てやろうじゃん」なんて思ってたんです。

ごめんなさい。前言撤回。ミッキーの仕事はヤバかった。一発逆転を賭けた“夢の仕事”――その業務内容は“死ぬ”。ってことは未来永劫“自分”を捧げなくちゃいけないってことですよね? これは「労働」の体裁を成した「実験」ですよね!?

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いわゆる報酬もナシ、しかもパワハラ上司は“命が尽きるまで”労働力を搾り取ろうとしてくる。数々の修羅場を経験してきた僕ですけど、この職場は流石に厳しいっす……。


●もうひとりの“ミッキー”との出会いやベストパートナーの存在で心境に変化 これまでは「仕事=幸せ」だと思っていたけど「仕事=幸せを掴むための方法」なのかも?
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ミッキーは超絶アンラッキーな人生を送っていたみたいですが、使い捨てワ―カーになったことで“ラッキー”な部分もあったのかも。だって、形は違えど、自分のことを心の底から大切に思ってくれる人たちに出会えているんですから。

たとえば“もうひとりのミッキー”は、ミッキー本人が尊厳を踏みにじられる扱いを受けたら、まるで“自分事”のように「そんなことをされて黙っている必要はない!」とばかりに怒ってくれますし(「遊☆戯☆王」の闇遊戯っぽさある)、ソウルメイトのナーシャ(演:ナオミ・アッキー)はいつ何時だって傍にいてくれる。

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これらの要素が、実は羨ましくなってしまって。これまで仕事一辺倒で生きてきましたけど、時折、俳人・尾崎放哉の句「咳をしても一人」が頭の中に浮かぶんですよ。ちょっとした休憩時間とかに、ふと孤独を感じるというか。 もしかしたら「仕事=幸せ」ではなくて「仕事=幸せを掴むための方法」なのかもなって思うようになりました。


●繰り返される生と死の中で“本物の生”を掴むこと――これまでの仕事人生は死んでいたも同然だった…→“明日”からは、ミッキーのように逆襲を果たして生きてやるぞ……!!!!
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そんなことを考えているうちに、搾取されまくっているミッキーに、自分の姿を見出すようになっていました。僕も会社のために“自分”を捧げ過ぎていたのかもしれません。だからこそ“リベンジ”の瞬間は、思わず座席から立ち上がりたくなるほど興奮してしまいましたよね。

――というか、僕自身の激務を見て見ぬふりをしてきた“今の勤務先”って大丈夫なんかこれ。いや、もう「ミッキー17」をきっかけに、ワークライフバランスを見直さないとなぁと思ったんです。「生活」を犠牲にして死んだように働くよりも、生き生きとした表情で仕事がしたくなったから。

何度も何度も何度も死んで、その都度生き返るミッキー。

僕自身もこの映画を見たことで“生き返りました”。

会社のために働くという選択肢もアリだけど、明日からはもう少し自分のために生きてみよっかな。


レビューNo.3
【20代若手は“月曜日が嫌じゃなくなった”】働く人への
愛溢れるエールに感動! 鑑賞後感が本当に本当に最高

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ラストは、働き始めの若手社員の方に締めて頂きましょう。慣れてきたことも増えたけど、まだまだ覚えることだらけ――気の抜けない毎日から「会社行きたくないな~」なんて思うこともあったそうですが、鑑賞後はどうなった?


●“あの”ポン・ジュノ監督の新作!→ちょっと物騒な映画? “死んでも生き返る”設定に惹かれて観てみたら……働く人への“愛”に溢れた素敵なエンタメでした
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アカデミー賞を受賞した「パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノ監督の新作だったから、というライトな入り方で、この作品に興味を抱いていました。そもそも「パラサイト」自体も“他人の家に寄生する一家”という部分がユニークで惹かれていて――私、「設定オモシロ系映画」が好きなのかも。

なので「ミッキー17」の予告編を見てみたら、銃撃戦? 爆発? クリーチャー? などなど、ちょっと物騒なイメージがあったんですが“死んでも生き返る”設定にグッときました。

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そして本編を観たところ…鑑賞後感がかなり意外だったことにもびっくり! ハラハラドキドキの展開が続くんですが、最終的に“愛”が溢れている映画。「パラサイト」がシニカル&ブラックな終わり方だったので「ポン・ジュノ監督って、こういうテイストも作れるんだ! この終わり方も“最高”!」って驚いちゃいました。


●ダメダメなミッキーの姿に笑っちゃいながらも、仕事に「意味」が生まれてくる過程にとってもグッときたんです
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唐突な自分語りで恐縮ですが、私、月曜日の出社が憂鬱なタイプでした。最近は、自分の仕事に「意味」があんまり見出せなくて、そうすると凡ミスが多くて、叱られて、落ち込んで、会社に行きたくなくなるという悪循環に陥っていて。でも、この映画を通じて、ミッキーに大切なことを教えてもらったような気がしているんです。

それは、どんな仕事にも“意味”は生まれていくということ。ミッキーのダメダメさに笑っちゃうことも多いんですけど、彼のやっていることは、「その仕事、意味あるの?」と思うものでも、だんだんと周囲のためになっていきます。もちろん雇用側による“搾取”は絶対悪ですが、使い捨てだったはずのミッキーが“必要不可欠な存在”に。

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しかも、そんなミッキーが“2人”現れたことで周囲にも思わぬ影響を及ぼすことに! どん底にいたミッキーが“世界の希望”になっていくんですよ? 弱いんです、こういう胸アツな展開……ちょっとウルっときちゃいました。


●ミッキーに幸せを――ポン・ジュノ監督の“愛”に感動 自分の仕事にも自信を持つことができたので、月曜日が憂鬱な“働く人”は全員絶対に見てください!
ポン・ジュノ監督
ポン・ジュノ監督

この映画にはポン・ジュノ監督の“愛”がほとばしっていました。

ミッキーってどんな場面でも、基本的には他人を優先してしまうんです。でも、現実にもそういう人って、結構多い気がします。ポン監督は、そんなミッキーに対して“幸せ”を用意してくれていて、それってつまり「どんな人間にも、自分を優先して幸せになる権利がある」というメッセージのようにも感じました。

つまり、本作は「人間賛歌の映画」。大きなエールを贈られた気分になって、私自身は“仕事との向き合い方”に対してポジティブになりました。だから、いまは月曜日の勤務が待ち遠しいほど!

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これからも働くうえで辛いことはあるだろうけど、それを上回る“元気”を貰える映画です。だから特に“働く人”は、絶対に見てほしい(私も同僚に鑑賞を勧めます)。

“働くあなた”を優しく包み込んで、全肯定してくれるはずです!

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