21世紀の女の子

劇場公開日:

21世紀の女の子

解説

「溺れるナイフ」の山戸結希監督が企画・プロデュースを手がけ、自身を含む1980年代後半~90年代生まれの新進女性映画監督15人がメガホンをとった短編オムニバス映画。「自分自身のセクシャリティあるいはジェンダーがゆらいだ瞬間が映っていること」を共通のテーマに、各監督が1編8分以内の短編として制作。キャストには橋本愛をはじめ、「四月の永い夢」の朝倉あき、「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」の石橋静河ら実力派女優陣が集結した。2018年・第31回東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ」部門の特別上映作品では、インターナショナル版が上映されている。

2019年製作/117分/PG12/日本
配給:ABCライツビジネス
劇場公開日:2019年2月8日

スタッフ・キャスト

監督
企画
山戸結希
プロデュース
山戸結希
エグゼクティブプロデューサー
平沢克祥
長井龍
コプロデューサー
小野光輔
三谷一夫
平林勉
アシスタントプロデューサー
垣内紗央里
衣装プロデュース
装苑
主題歌
大森靖子
平賀さち枝
スチール
飯田エリカ
エンドロールアニメーション
玉川桜
全てのスタッフ・キャストを見る

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映画レビュー

短編映画は長編映画よりも、かなり集中して観るべきと思っている。なの...

2025年1月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

短編映画は長編映画よりも、かなり集中して観るべきと思っている。なので台詞はもちろん表情、背景、小物なんかもじっくり見るので この本数だとちょっと疲れる。分けて観るのもアリ。

15名の新進監督が “ 自分自身のセクシャリティあるいはジェンダーがゆらいだ瞬間が映っていること ” を共通のテーマに 各々の地点から8分以内の短編で表現した、14本のオムニバス作品 + エンドロールアニメ。

『ミューズ』 安川有果監督
石橋静河 村上淳 中村ゆり 小林涼子 本間淳志

『Mirror』 竹内里紗監督
瀧内公美 朝倉あき 手島実優

『out of fashion』 東佳苗監督
モトーラ世理奈 筒井のどか 田中一平 守屋光治 朝倉滉生

『回転てん子とどりーむ母ちゃん』 山中瑶子監督
北浦愛 南果歩 杉野希妃 宮本裕子 神尾てん子 Lee Yoko 古川琴音 松林うらら 大下ヒロト いいぐちみほ

『恋愛乾燥剤』 枝優花監督
山田杏奈 藤原隆介 ゆっきゅん 佐々木史帆 大河原恵 伊吹捺未

『projection』 金子由里奈監督
伊藤沙莉 土居志央梨 小川あん

『I wanna be your cat』 首藤凜監督
木下あかり 武谷公雄

『珊瑚樹』 夏都愛未監督
堀春菜 倉島颯良 福島珠理

『愛はどこにも消えない』 松本花奈監督
橋本愛 南沙良 小野花梨 柳英里紗 須藤蓮

『君のシーツ』 井樫彩監督
三浦透子 清水くるみ 小柳友

『セフレとセックスレス』 ふくだももこ監督
黒川芽以 木口健太

『reborn』 坂本ユカリ監督
松井玲奈 平井亜門

『粘膜』 加藤綾佳監督
日南響子 久保陽香 川籠石駿平 細田善彦

『離ればなれの花々へ』 山戸結希監督
唐田えりか 竹内ももこ 詩歩

エンドロール・アニメーション:玉川桜監督
歌:大森靖子 feat.平賀さち枝
企画・プロデュース:山戸結希

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ナイン・わんわん

3.5豪華映画人の詰め詰めセット

2024年5月21日
iPhoneアプリから投稿

素晴らしかった。
というのも、この短編集の最後を締める
プロデューサーも兼任する山戸結希監督の『離ればなれの花々へ』が、全てを語るからだろう。
女の子、愛、生まれる、その痛み。
そして、映画とは何なのか。赤、黄、青の三原色が映画を作る。色とりどりの嘘をつこう。

「私は自由な母になろう。母の不自由を踏み台にして。違う。母の不自由を抱きしめるために、私は自由な母になろう。」

「自由で幸せである母親を否定する女の子はいないのだから。そうしたら、自由で幸せな女の子がこの世の中に増える。私たちは自由で幸せな母の姿を夢みて生まれる。お母さん、頼んだよ。私を世界一夢みがちな女の子にしてね。あなたにそっくりに生まれます。あるいは、全然あなたに似ていないのは、あなたにあんまり似ていると、まだ自分自身を愛していないあなたに。また愛されないんじゃないかと怖かったから。」

「無数の母の無念を晴らすために、私は生まれて生きてみたい。お母さんに偽りなき女の子の姿を見せてあげるよ。映画が誕生して120年が過ぎた。つまり、たった一人の女の子が死んだ季節。その女の子を弔うような21世紀。真実の映画が生まれるだろう。」

「1秒に24回嘘をつく芸術が完成する。」

他にも。
山中瑶子監督。個性が素晴らしい。最も好きだった。
ふくだももこ監督。演出と台詞が光っていた。
井樫彩監督。世界観が好きだった。幻想と現実。
これからの日本映画界に、希望が持てるかもしれないと思った。

俳優陣も本当に現代を代表するような豪華なメンバー。
唐田えりか、三浦透子、松井玲奈、瀧内公美、朝倉あき、橋本愛、南沙良、小野花梨、柳英里沙、石橋静河、中村ゆり、南果歩、古川琴音、伊藤沙莉、土居志央理。

生まれるべくして生まれたような本作。観る事ができて良かった。
『離ればなれの花々へ』これから何かに迷ったときに、何度でも見返したい。

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JYARI

3.5必ず好きな作品がある

2021年8月12日
Androidアプリから投稿

松本花奈監督の「愛はどこにも消えない」
ふくだももこ監督の「セフレとセックスレス」
山戸結希監督の「離ればなれの花々へ」

が特にお気に入り。8分だと足りないな…というものもあって、今後注目すべき監督の名前・役者の名前も知れて、意欲作だと思います。

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わたろー

3.0挑戦的短編集に滲む監督の力量、コンペティション的な目で観てしまった

2021年2月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

山戸結希監督の企画によって集まった女性監督たち。共通したテーマで全く異なる作品たちが集うのが、オムニバスの良いところ。一つ一つの星座に触れるように、見ていきたい。

特に好みだったのが、松本花奈監督『愛はどこにも消えない』と枝優花監督『恋愛乾燥剤』の2本。『愛はどこにも消えない』は短編ながら、時系列をミックスさせつつ、彼女が愛した彼との時間に葛藤する様は、他人事のように思えない。また、その過程を他の女性たちとなぞる、冒険的な世界に優しさを感じる。それでいながら、チャレンジングでありながら、しっかり要所を押さえて展開されていて、とても良かった。もうひとつの『恋愛乾燥剤』は、かなり売れてきた山田杏奈を主演に迎え、好きだった彼への思いに、疑心暗鬼に犯される着眼点が鋭い。さらに、彼女の強い眼差しの先にある個性的なキャラたちが、あたかも指南するようで実は中身は濃くない茶番さも含んでいて、アーティスティックに映る。枝優花の光とコントラストを意識した画力もさすが。意外と首藤凜監督『I wanna be your cat』も嫌いじゃない。

一方、好みではなかったのも敢えて挙げるなら、加藤綾佳監督『粘膜』と竹内里紗監督『Mirror』の2本。『粘膜』は、広げた割には浅くて刺さらず。『Mirror』は少し粗削りな印象を受けた。

個々の監督を調べてみると、ここ2年で評価されている人、ようやく新作を造り上げた人、全く撮っていない人…様々な現在地に彼女たちは立っている。同じテーマ、8分以内というイコールコンディションで、ポテンシャルが計れるコンペティション的な側面も感じられた本作。彼女たちが次の時代を歩むとき、どんな世界が広がっているのだろうか。

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たいよーさん。