パンク侍、斬られて候

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パンク侍、斬られて候

解説

芥川賞作家・町田康が2004年に発表した異色時代小説を、「新宿スワン」の綾野剛主演、「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」の宮藤官九郎による脚本、「狂い咲きサンダーロード」の石井岳龍監督のメガホンで映画化。江戸時代を舞台に、隠密ミッションをめぐって繰り広げられる10人の男たちの腹の探り合いと、1人の女をめぐる恋の行方、そして謎の猿将軍が明かす驚がくの真実を描き出す。超人的剣客にして適当なプータロー侍の主人公・掛十之進を綾野が演じ、喜怒哀楽と活劇が入り交じる難役に挑む。共演にも北川景子、東出昌大、染谷将太、浅野忠信、永瀬正敏ら豪華実力派俳優陣が集結。さらに物語の鍵を握る猿将軍・大臼延珍(デウスノブウズ)を、永瀬正敏が特殊メイクで演じる。

2018年製作/131分/G/日本
配給:東映
劇場公開日:2018年6月30日

スタッフ・キャスト

監督
原作
町田康
脚本
宮藤官九郎
製作
若泉久央
エグゼクティブプロデューサー
西澤力
笹岡敦
企画
伊藤和宏
プロデュース
伊藤和宏
プロデューサー
湊谷恭史
共同プロデューサー
上田徳浩
鈴木健太郎
古賀俊輔
紀伊宗之
新野安行
特撮監督
尾上克郎
美術
林田裕至
撮影
松本ヨシユキ
照明
宮西孝明
録音
古谷正志
キャラクターデザイン
澤田石和寛
衣装デザイン
澤田石和寛
編集
武田峻彦
音楽
森俊之
主題歌
セックス・ピストルズ
エンディングテーマ
感覚ピエロ
テクニカルプロデューサー
大屋哲男
VFXプロデューサー
道木伸隆
VFXスーパーバイザー
森田淳也
アクションコーディネーター
諸鍛冶裕太
振付
振付稼業air:man
助監督
茂木克仁
キャスティングディレクター
杉野剛
スクリプター
田口良子
サウンドデザイン
勝本道哲
サウンドエディター
勝俣まさとし
ラインプロデューサー
齋藤大輔
イメージビジュアル撮影
紀里谷和明
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(C)エイベックス通信放送

映画レビュー

4.0言葉が牽引する前半とは打って変わって、後半は石井の怪物性が炸裂

2018年6月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

さてこのどこからどう見てもけったいな代物をどう表現すればいいのか。町田康の文体をナレーション付きで表現するのも極めて難易度の高い創造的作業だが、その難しいセリフまわしを自分のものにして体現する役者たちにもヒヤヒヤ、ドキドキさせられる映画である。本作は町田、それに脚色を手がけた宮藤の技もあって、前半では言葉に牽引される部分が多い。そこに『狂い咲きサンダーロード』や『爆裂都市』で伝説を刻んだ石井岳龍のパワフルな怪物性がニョキニョキと巨大なツノを生やして本性を露わにするのはむしろ後半になってから。そこではもう映像と言葉が完全に調和し、画面がそして身体が自ずと突き動かされるようにスイングを始める。何がどうなるのかは口が裂けても言えないが、頭を抱えてしまうほど混乱と破滅と狂気と興奮に満ちたボルテージみなぎる映像世界には、日本映画界にこの人あり、と指をさしてしまいたくなるほど敬服の思いが沸き起こった。

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共感した! 31件)
牛津厚信

4.0ぐるぐる

2024年1月11日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

賛否両論が別れる映画っていうのは、良くも悪くも「最高」と「最低」に別れるものである。フツーは。
だが、「パンク侍、斬られて候」はどうだ。こんなに全ての点数が拮抗している映画は滅多にない。
この点数のバラバラさ加減が、この映画への興奮、困惑、嫌悪、礼讃、そしてどれでもない何らかの刺激を示してるんじゃなかろうか。

私の話をすると、茶山さんが登場した瞬間の衝撃と言ったら令和最初の大インパクトだった。
暫く茶山さんの、顔が、顔…ダメだ、笑いが止まらない…!
あれは夢に出るレベルだね。

パンク、なのかは判然としないが、この映画は「滑稽味」を感じる映画だ。作中、猿回し奉行に任ぜられる主膳(國村隼さん!)がなげやりに解説するように、弱い者が強い者に一杯食わせたり、愚か者が賢者を凌駕したり、それらによって翻弄される様を「こりゃあ傑作!」と笑う。
それが芸の醍醐味であり、真髄なのだと。
堅物で正論しか言わない殿にはそれがわからない。
猿が小判を箱に入れる。それだけを淡々と見せられて、何が楽しい?集めるはずがバラ撒いてしまって慌てる猿回しの滑稽さ、猿に小判の価値を説くしょーもなさ、そういう諸々の「余計な部分」を楽しめないなら、猿回しには意味がない。

翻って、本編に対し、さして意味もなさげな大騒動を「滑稽だ」と笑えなければ、この映画を観る意味はないのだ。
御せると踏んでいたニセ宗教の、劣化二番煎じに翻弄される様を楽しめないなら、じゃあ何を楽しむのか?

この物語は、掛十之進という稀代の猿回しを観る映画だ。本当に猿も出てくるしね。

それにしても、茶山さんは最高だ。あんなぐるぐる見たことない。特にまぶたのぐるぐるが良い。
セリフがほとんど「あっ、ああ」とか「おおっ」しかない。それも良い。
多分、半年くらい茶山さんのモノマネだけで楽しい毎日が送れそうである。良かった、良かった。

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つとみ

5.0なぜか無性に好きになった作品

Mさん
2022年10月1日
Androidアプリから投稿

好みが分かれるとは思いますが、私はかなり好きな作品です。
一緒に見に行った人は、私が気に入ったのが不思議で仕方なさそうでした。
あの混沌としたわけのわからなさが好きなのかなあ。

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共感した! 1件)
M

4.5原作からして

2021年11月8日
iPhoneアプリから投稿

無理無理!!映画化なんて無謀この上ない。映画界に喧嘩売ってんのか、相手にされないとわかっているのか?からこそウケるウケる。

たまらなくウケるでござりまするこんちくしょーでありんす。

芥川賞は芸術的な純文学なのーーー!このやろめ。

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大粒 まろん