焼肉ドラゴン インタビュー: “美人三姉妹”真木よう子×井上真央×桜庭ななみ「焼肉ドラゴン」での忘れがたき日々

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焼肉ドラゴン

劇場公開日 2018年6月22日
2018年5月28日更新
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“美人三姉妹”真木よう子×井上真央×桜庭ななみ「焼肉ドラゴン」での忘れがたき日々

第43回紀伊國屋演劇賞で個人賞、第16回読売演劇大賞で大賞・最優秀作品賞を含む4冠に輝くなど、2008年の演劇賞を総なめにした舞台「焼肉ドラゴン」。演出を手がけた鄭義信が監督として初めてメガホンをとった映画版が、6月22日から公開される。関西の地方都市の一角にある小さな焼肉店「焼肉ドラゴン」の“美人三姉妹”に扮した真木よう子井上真央桜庭ななみが、家族としての絆を深め合い、“本気”でぶつかり合った日々を振り返った。(取材・文/編集部、撮影/サイトウムネヒロ)

1969年、高度経済成長期の真っただ中の日本。伊丹空港のそばにある集落の一角に、家族経営の小さな焼肉店「焼肉ドラゴン」はあった。大黒柱の龍吉(キム・サンホ)と妻・英順(イ・ジョンウン)、長女・静花(真木)、次女・梨花(井上)、三女・美花(桜庭)、末っ子・時生(大江晋平)、そして梨花の婚約者・哲男(大泉洋)や個性豊かな常連客たちが、時代の波に翻ろうされながらも泣いて笑って、力強く生きる姿をユーモアに満ちた描写、印象的なセリフとともに紡いでいく。

関西の地で懸命に生きる在日韓国人一家の物語――舞台版に感銘を受け、オファーを快諾した真木にとって、同様の背景を持つ出演作「パッチギ!」での経験が生かされたようだ。「当時『パッチギ!』の背景となる在日の歴史を独学で調べました。自分がまだ知らない歴史があるのだとしたら、きちんと知っておきたかったんです」と告白した。

「現場に入るまでに関西弁に慣れておきたかったので、関西出身の知人と話していました。それと偶然にも役名と同じ名前の“リカ”という在日2世の方と知り合ったので、みっちり指導してもらいましたね」と井上も準備を欠かさない。劇中では流暢な韓国語を披露する桜庭も「韓国語のセリフだけでなく、舞踏を基礎から教わりました」と真木の真摯な姿勢に追随したようだ。

過去の事件によって負った足の後遺症に悩みつつ、妹たちの幸せを第一に考える静花、哲男が秘めた思いに心をかき乱される梨花、歌手になる夢を追いかけながら、不倫という盲目的な愛に身を捧げる美花。それぞれ問題を抱える“三姉妹”という関係性に、あえて意識を傾けることはなかったそうだが「例えば『時生を追いかけるのは静花』『この展開で梨花は駆け寄っちゃダメだよね』と撮影が始まってから考えることはありましたね。その人物のポジションになって、この場で動くのは誰なんだろうと考えるんです」(真木)と打ち明けた。

井上「現場に入った方が、色々なことが見えたんです。『ここは近づくのだろうな』『ここは離れて見ているのだろうな』という感覚。最初の頃は、現場に入って何も生まれなかったらどうしようと不安に思うこともありました。でも、監督も現場での直感的なものを重視されていて、その場で生まれた“家族らしさ”“面白さ”を大事にしていったんです」

“三姉妹”の心の支えとなったのは、「ありふれた悪事」「隻眼の虎」「海にかかる霧」などに出演し、韓国映画・ドラマには欠かせないキム、「母なる証明」「哭声 コクソン」「オクジャ okja」など幅広いジャンルで活躍するイという名優の存在だ。今なお「お父さん」「お母さん」と口にし、その信頼の厚さをうかがわせた。

真木「日本語がわからずに、撮影現場に入るという不安はあったと思いますが、それを感じさせないくらい、体当たりでぶつかってきてくれました。役者としてだけでなく、人として素晴らしい方々。撮影初期から大好きになっていました」

桜庭「お父さんとお母さんには、とても親身に接していただいたんです。セリフの一言だけでもその意味を考えてくださったり。お二人の言葉から、自分の役作りにもつながりましたし、すごく良い刺激を受けました」

井上「短い期間でしたが、お二人の『私たちは家族になるんだよ』という思いの強さに引っ張られていった気がします」

キムとイの「私たちは家族になる」という思いは、撮影の合間でも伝わった。2人が大切にしたのは、食事の時間。「家族とは一緒に食事をする存在」という信条のもと、“三姉妹”ひとりひとりに翻訳アプリを駆使して、心の内を伝えていった。

撮影後半、ひとつの家族になった鄭組の絆が試される出来事が起きた。それは2人の市役所職員が「焼肉ドラゴン」を訪れ、再三にわたって要求していた立ち退きを告げたことで、騒動が巻き起こる場面でのこと。1日がかりで撮影した同シーンは、リテイクするという大きな決断を下すことになった。「撮影も後半に差し掛かり役に対する思いが深まってきたからこそ、監督にこうして欲しいと言われてもそれぞれぶつかることもありました」(井上)、「ずっと演じてきた役だからこそ、自分なりに表現したいこともありました。(リテイク前のカットでは)その強い思いが残っていました」(桜庭)と当時の様子が浮き彫りになった。

真木「お父さんが中心となるシーンでしたが、娘の私たちにも何かアクションがあるのではないかと感じたんです。だからこそ、監督がリテイクを決意し、『撮りたいからついてきてください』と言っていただいたことは、役者としては嬉しいんです。監督がそこまで言われるのならば、是非やりましょうとなりますから」

69年からスタートする物語は、いくつもの悲劇やトラブルを経て、万国博覧会が開催された70年へと突き進む。多くの涙が流れるものの、ラストシーンの後に心に去来するのは「希望」の2文字だ。

桜庭「(本作の魅力は)明日へのエールだと思うんです。『たとえ昨日がどんなでも、明日はきっとえぇ日になる』というお父さんのセリフが象徴するように、家族が物事に明るく立ち向かっていく姿から、エールをもらえるはずです」

井上「登場人物全員がどこかに悲しさを秘めているんです。それでも生きていかなきゃいけないし、今を頑張ることでしか明日はやってこない。他人には理解できないことも家族だからこそ収まることもあります。家族の愛情って理屈じゃないんだと思いました」

真木「家族の絆というのは、どんな権力をもってしてでも壊せないもの。お父さんのセリフは、希望の言葉です。『その場所でどう生きるか』『どう幸せを感じるか』という突き刺さるメッセージが込められた映画になっていると思います」

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