億男

劇場公開日:

億男

解説

映画プロデューサー・川村元気の同名ベストセラー小説を佐藤健&高橋一生共演、「るろうに剣心」シリーズ、「3月のライオン」の大友啓史監督のメガホンで映画化。3000万円の借金を残して失踪した兄に代わり、借金返済に追われる一男。借金苦の日常に愛想を尽かした妻は娘とともに家を出てしまった。そんな不幸続きの一男に宝くじ3億円当選という幸運が舞い込む。この大金で借金返済、家族の修復と、一発逆転を夢想するが、ネットで悲惨な人生を送る高額当選者の記事ばかりが飛び込んでくる。不安になった一男は、起業して億万長者となった大学時代の親友・九十九にアドバイスをもらうため、九十九を訪ねるが、酔いつぶれて目が覚めると、九十九は3億円とともに姿を消していた。一男役を佐藤が、九十九役を高橋が演じるほか、藤原竜也、北村一輝、沢尻エリカ、池田エライザらが顔をそろえる。脚本は「ドラゴンクエスト」シリーズの開発などで知られる渡部辰城。

2018年製作/116分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2018年10月19日

スタッフ・キャスト

監督
原作
川村元気
脚本
渡部辰城
大友啓史
製作
市川南
エグゼクティブプロデューサー
山内章弘
プロデューサー
佐藤善宏
守屋圭一郎
プロダクション統括
佐藤毅
撮影
山本英夫
照明
小野晃
録音
湯脇房雄
美術
三浦真澄
装飾
渡辺大智
衣装デザイン
澤田石和寛
キャラクターデザイン
澤田石和寛
ヘアメイクデザイン/ヘアーチーフ
ShinYa
VFXスーパーバイザー
小坂一順
編集
早野亮
音楽
佐藤直紀
主題歌
BUMP OF CHICKEN
助監督
安達耕平
DIプロデューサー
齋藤精二
音響効果
大河原将
ミュージックエディター
石井和之
落語指導
立川志らく
キャスティング
飯田美保
スクリプター
生田透子
製作担当
下村和也
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インタビュー

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(C)2018映画「億男」製作委員会

映画レビュー

3.5お金について真正面から考える

2020年7月31日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

お金は大事である。でもお金について語ることはなんだか汚らわしいことのように感じることもある。世の中、お金が全てではないが、資本主義社会はお金の循環で回っていく。なので、お金について考えることは社会について考えることであり、ひいては自分の人生について考えることでもある。 3億円あたった主人公を見て、自分ならどうするだろうと考える。金持ちになりたいと漠然と考えることはあっても、具体的なイメージを持っていないことに気がついてしまう。そうなるとお金に振り回される人生に転落するかもしれない。映画には、お金に人生を狂わされた人がたくさん出てくる。お金について僕はどれだけ真剣に向き合ってきただろうかと不安になる。 メインの二人が落語研究会出身であることがすごく効いている。「芝浜」の夢のように、お金という実態のない存在も霧のような存在なのかもしれない。

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杉本穂高

3.0パーティでベロンベロンになった一男は翌朝、 3億円と九十九が忽然と消えたことに気付く。 大金持ちのはずの九十九が何のために? 一男は九十九の関係者を訪ね歩く。

2024年7月4日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

動画配信で映画「億男 」を見た。 2018年製作/116分/G/日本 配給:東宝 劇場公開日:2018年10月19日 佐藤健29才 高橋一生38才 黒木華28才 池田エライザ22才 沢尻エリカ32才 北村一輝49才 藤原竜也36才 川村元気原作 大友啓史監督 川村元気という人を知らなかった。 映画プロデューサー、小説家、脚本家、映画監督、絵本作家。 恐ろしく多彩な人だ。 しかも関わった作品がどれもこれも大ヒット作である。 大倉一男(佐藤健)は失踪した兄の 3000万円の借金の保証人になったせいで苦労していた。 一男は妻・万左子(黒木華)とひとり娘とは別居。 昼は図書館で働き、夜はパン工場でも働いた。 その一男は3億円の宝くじが当たった。 3億円をどう使おうか。 自信が無かった一男は大学時代の親友で 今は起業して億万長者になった 古河九十九(高橋一生)に相談し金を預けた。 パーティでベロンベロンになった一男は翌朝、 3億円と九十九が忽然と消えたことに気付く。 大金持ちのはずの九十九が何のために? 一男は九十九の関係者を訪ね歩く。 千住清人(藤原竜也) 百瀬栄一(北村一輝) 安田十和子(沢尻エリカ) 3人とも癖が強い。 皆、九十九と起業し後に億万長者になった者たちだ。 九十九の関係者に話を聞いてみたが、手掛かりは何もない。 九十九の行方は? 一男の運命は? 満足度は5点満点で3点☆☆☆です。

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ドン・チャック

3.0原作を読んでいないので、原作準拠のストリーなのかもしれないが… モ...

2024年6月26日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
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NM

5.0見るべき作品

2024年4月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

萌える

作品名から勝手な妄想をして今まで見ないでいた。 出会いはいつもあるが、それを出会いとみなさなければいつまで経っても出会ってないのと同じだ。 つまり私にもようやくこの作品を見ていいタイミングが来たと感じた。 映画の感想は面白いもので、作中九十九が話していた「お金の価値は人によって違う」のと同様、人によって大きく違う。特にこの作品はそう感じた。 一男は視聴者だ。誰もが思うごく一般的な人だ。視聴者は彼と一緒になってお金を持ち逃げした九十九を追いかける。 親友だと思っていた九十九がなぜ私のお金を持ち逃げしたのか探し始める。一男と一緒に考え始めるのだ。 あのお金があれば借金を返し、家族とまた一緒に暮らせる。人生を変えられる。誰もがそう思うし、そう思わない人を知らないほどだ。 パーティで出会ったあきらは、偶発的にLINEを繋げたのではなく、金づるを探している女だ。または、彼女にそう仕向けたのは九十九だったのかもしれない。エライザちゃんはいい俳優になっている。 彼女を頼り、九十九を知る連中から彼の行方を探し始める。 それは当時のバイセルの役員たちだ。彼らは株主で、そしてバイセルを200億で売却することを決定した。 九十九は言う「彼らは変わってしまった」 エリカ様は女友達に言われた。「10億手にしたのはズルい」 そしていう。「男は市場でものを買うように女に値段をつける。女も男がつけた条件をイメージして、そして落ちてゆく」 一男に尋ねる。「3億戻ってきたら何に使うの?」 「その使い方を考えています」 「バイカルで追いかけていた夢は、お金では買えない」一男が垣間見た真実だ。口先では幸せを話すエリカ様のバイタリティーに差を感じたのだ。 九十九は一男と一緒に行ったモロッコ旅行で、バイセルの基本概念を思いつく。 起業を決める。お金の価値が人によって違うというということを発見した。 それを一男に話したものの、当時の一男にはチンプンカンプンだった。 「この世に絶対的なものなどない」「お金の正体を知りたい」「でも僕は僕だ。僕は変わらない」 一男の妻は言う「あなたはお金が体に染みついて、生きる欲を失ってしまった」 娘のバレエ発表会 その前に妻に渡した離婚届 自分らしさを全面的に表現する娘の演技に涙がこぼれてきた。 欲しいものはすべてお金では買えないものばかりだということに気づいたのだ。 そこに値段はつかない。自分だけの大きな価値だ。そこにお金の概念は存在しない。 九十九は、お金が人を変えてしまうことを知っていた。あのパーティで集まった人々は、お金によって変わってしまった人々だ。 酔いつぶれた一男もその仲間入りになった気分だった。 一男が九十九に話した「借金を返し残ったお金の使い方を知りたい。もうお金で失敗したくない」 この言葉が九十九を動かした。本気で一男にお金の正体を教えることに決めたのだ。 競馬場にいた百瀬も面白いことをした。100万で万馬券を買って1億当てた。それをつぎ込んで0円になった。実は馬券は一枚も買ってない。 「お金とは頭の中で行ったり来たりしているだけ。お金で家族が戻るなんて幻想だ」 さて、 電車の中で九十九は一男に3億返して言った。「このお金、今の君にはどう見える?」 これは視聴者に質問している。 一男は「まったく別物に見える」と話した。 「あの時すべて解決すると思っていた。でも本当に欲しいものは取り戻せなかった」 「お金の正体は見つかったのか?」 「バイカルのメンバーはすっかり変わってしまった。お金は人を変えてしまう。お金の正体に近づくほど大切なものを失ってゆく」 「変わらないんだお金は。使う人が重くもするし軽くもする」 私は、 自分にとって今あるものがいかに大切なものかを理解したうえで、必要なものに必要な分だけお金を使うことが、今の私自身が私らしく居られることなのかなと思った。 それがこの作品が伝えたかったことだろう。 それがわかった一男は、今娘が欲しいと思っている自転車を買ったのだ。 妻は彼らしさを取り戻してきた彼の手紙を読んで、それを快く受け取ったのだろう。 現実はお金では変えられない。現実を変えるのは、そう思い込んでいる自分自身の思考をかえることなのだ。 これは最高の作品だった。

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