移動都市 モータル・エンジン

劇場公開日:

移動都市 モータル・エンジン

解説

フィリップ・リーブの小説「移動都市」を「ロード・オブ・ザ・リング」「ホビット」のピーター・ジャクソン製作、脚本で映画化。「60分戦争」と呼ばれる最終戦争から数百年の時が過ぎ、わずかに残された人類は地を這う移動型の都市で生活することを余儀なくされた。巨大移動都市ロンドンは、都市同士が捕食しあう弱肉強食の荒れ果てた地でその支配を拡大させ、小さな都市を捕食することで成長を続けている。そんなロンドンの指導者的立場にあるヴァレンタインに対し、過去のある出来事から復讐心をたぎらせる少女ヘスターは、ある小都市がロンドンに捕食される騒ぎに乗じてロンドンに潜入。ヴァレンタインに刃を向けるが……。へスター役は「アンナ・カレーニナ」などに出演したアイスランド出身の新鋭ヘラ・ヒルマー、仇敵となるヴァレンタイン役をヒューゴ・ウィービングが演じた。監督は、これまでのピーター・ジャクソン作品にストーリーアーティストや視覚効果、第2班監督などで携わり、「キング・コング」ではアカデミー視覚効果賞を受賞したクリスチャン・リバーズ。

2018年製作/129分/G/アメリカ
原題または英題:Mortal Engines
配給:東宝東和
劇場公開日:2019年3月1日

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映画レビュー

3.5ビジュアル先行、物語は説得力に欠ける

2019年2月27日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

興奮

英作家の冒険ファンタジー、ピーター・ジャクソン率いるニュージーランドの製作陣とくれば、当然「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの壮大な世界観と心揺さぶるドラマ、独創性と物量の両方で圧倒する視覚効果を期待したくなる。クリスチャン・リヴァースは1992年の「ブレインデッド」からピージャク作品に携わり、「キング・コング」ではオスカーの視覚効果賞を獲ったバリバリのVFX使い。そんなリヴァースの長編監督デビューとなる本作だが、キャストの魅力、演出力、物語の深み、どれも物足りない。

“もうひとりの主人公”と言ってもいい移動都市の、ばかばかしいほどの巨大さと暴力性、猛スピードで爆走する迫力は、さすが視覚効果マンならではの力の注ぎようで見所となってはいる。だがそれ以外の部分に資金と労力が回らなかったか。続編を作るにしても、座組を変える必要がありそう。ジヘ役アナ・ファンのアクションは良かった。

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高森 郁哉

3.0不評バイアス

2024年9月24日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

なぜ不評なのだろう?
不評だから、不評としか言いようがない。
「あの映画見た?どう思った」もし、友達に聞かれたら、どう答えるか自分に問うてみた。
「いや、良かったけどね。なんであんな不評なのかな。」たぶん、こんな意見になるのだろう。可も無く不可も無く。これと言った印象も残さないまま、記憶の片隅に消えていく。まるで、『クラウド・アトラス』や『スノーピアサー』のように。

だからと言って、韓国資本の映画でも無さそうだ。ニュージーランド、アメリカ映画という独特のアイデンティティーを持つ作品。『ロード・オブ・ザ・リング』に近い血縁なのかも。ピーター・ジャクソンと言えば、『キングコング』も、興行的に苦戦した。もう「終わった人」扱いなのかもしれない。

設定的には、宮崎アニメにも通じるものがある。そして、絵面はスターウォーズのEPⅠ~EPⅢのいいとこどり。だからって、ドロイドとかクリーチャーが出てこないし、もちろんジェダイもいない。ちょっと古い。最新のディズニー3部作には遠く及ばない。でも、これが、ジブリ制作のアニメ作品だったら、日本で大ウケしそうだと思うんだけど。

思うに、不評バイアスのような力が働いて、オタクには容認しがたい作品になったのだと思う。ストーリーは複雑そうに見えて、非常にシンプルな一本道だし、主役級のキャラに魅力が足りない。いっそ、全部のキャストをあと10歳ずつ若い子役タレントで撮ったほうが、受け入れやすかったんじゃなかろうか。

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うそつきかもめ

1.5その昔ロンドンが抱いた夢

2024年2月15日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

あまり良い噂を聞かない本作だが、最初の十数分はかなり面白かったので思わぬ掘り出し物かと期待してしまった自分は愚かだったね。
そこから約一時間くらい本当に退屈で、これが最後まで続くのかもしれないと恐ろしくなった。
なんとか緑の人と赤い人が出て来てからは観られる程度には回復していったけどね。

後半にさしかかり、この作品が帝国主義と大量破壊兵器を揶揄した、イギリス人原作者フィリップ・リーヴさんの自虐的なネタストーリーである事に気付いてからは違った意味で面白く観られた。
世界観の設定なので受け入れるしかないが、移動都市主義というのは自分達で何かを生産することはせずに他者のものを奪うだけの本当にどうしようもない思想で、ちょっと考えればジリ貧になっていくのは目に見えているアホらしさ。そのジリ貧さは作中でも描かれているが、新しい狩り場の開拓という打開案が支持されているあたり作品内や現実での市民の愚かさをリーヴさんが嘆いているようにも感じたね。

それで、映像は素晴らしくストーリーもツッコミどころは多いものの無難なもので批判するほどでもないのにイマイチ面白くないのは、キャラクターに魅力がないせいと思う。
緑の人と赤い人は見た目もアクションもキャラクター性も申し分ないが、むしろその二人に食われまくった主役級二人が魅力なく薄すぎた。
特にヘスターは、後から後から設定が盛られていって、主要キャラクターのほとんどがヘスターと何らかの関わりがあるってくらいなのに、彼女のことは何もわからないままのような印象の薄さは致命的だ。

冒頭の移動都市同士のチェイスが最高だっただけに、次から次へと都市バトルが展開される脳筋ムービーだったら良かったのにとさえ思う。
その場合、設定だけ借りた原作無視の作品になり、それはそれでまた叩かれそうではあるけどね。

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つとみ

4.0美術、映像は良いがストーリーが陳腐すぎる

2022年9月18日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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tabletap

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