殺さない彼と死なない彼女

劇場公開日:

殺さない彼と死なない彼女

解説

SNS漫画家・世紀末によるTwitter発の人気コミックを、「帝一の國」の間宮祥太朗&「ママレード・ボーイ」の桜井日奈子のダブル主演で実写映画化。何にも興味が持てず退屈な日々を送る男子高校生・小坂れいは、教室で殺されたハチの死骸を埋めているクラスメイト・鹿野ななに遭遇する。ネガティブでリストカット常習犯だが虫の命は大切に扱う彼女に興味を抱く小坂。それまで周囲から変人扱いされていた鹿野だったが、小坂と本音で話すうちに、2人で一緒に過ごすことが当たり前になっていく。「逆光の頃」の小林啓一が監督・脚本を手がける。

2019年製作/123分/G/日本
配給:KADOKAWA、ポニーキャニオン
劇場公開日:2019年11月15日

スタッフ・キャスト

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(C)2019 映画「殺さない彼と死なない彼女」製作委員会

映画レビュー

2.040点

2024年7月22日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

映画評価:40点

原作も知らず、
レビューの高評価に惹かれて観てみました。

あれ?
何が面白いんだ…
これだけ評価されているんだから、
きっとどこかに要素があるだろう。

そう思って見てたんですが、
見つからなかったです。。。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

中盤くらいまでは、
3組のペアの日常ドラマ

どれも一癖二癖あり、
小、中学生の女子が喜びそうな内容だなぁと
感じました。
(でも13歳オーバー作品なので…勿体ない)

しばらく見ていると、
主人公ペアの意図に気がつきました。

殺さない彼とは、
「殺す」や「死ね」と口にするくせに
命を最も大切にする人でした。

死なない彼女も、
「殺して」や「死ぬ」と口にするくせに
死を最も大切にする人でした。

この二人が出会い、
化学反応が起きて共生していくという
そういう内容です。

役者陣も元気に演じていて好感がもてます。
でも若すぎた内容に面白いと感じる事が出来なかったのです。

終盤も怒涛の展開で、
まさかの方法で進展します。
もっと現実的な違う方法にしてもらえたら
感情移入もできたのですが、、

そのせいもあり主人公の成長を上の空で見ました。
きっと原作だと、もっと感動するのでしょうね。
私には合わなかったですね…

【2024.7.22観賞】

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まぁと@名作探検家

4.5「すべての眠れぬ夜に捧ぐ」

2024年6月29日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

この作品は漫画の実写化のようだ。
「死ね」とか「殺すぞ」を連発する彼、小坂 「死にたい」を連呼する彼女、鹿野なな
言葉とは逆となっているタイトルは、結果を意味しているのだろうか?
同級生女子に先輩と呼ばれる小坂はサッカーで足を怪我して高校留年していた。
小坂にとって唯一情熱を注ぎ込めたサッカーを断念することは「死」を意味したのだろう。
高校生活のすべてのすべてに興味を削がれていた。
そんな小坂が興味を示したのが、蜂をゴミ箱に入れる行為を許せず、ごみ箱をあさって蜂を拾い上げた鹿野だった。
鹿野はクラスでもリストカットで有名だった。
小坂は思う。
「命を大切に扱うのに、死にたい彼女に興味がわいた」
人は絶えず自分自身に自問自答を投げかけながら、必死で自分の痛い場所を隠そうとする。それが見えないでいる。
この矛盾というのか不条理というのか、それとも中二病と呼べばいいのか、特に多感な時期にある若者の思考に焦点をあてた作品。
鹿野の「死にたい」理由は、「雲に乗れないことを知ったから」
それとは逆に彼女の興味の対象が「命」であることは間違いなく、彼女は命について日々頭の中で自問自答を繰り返しているのだろう。
そんな鹿野に「死ね」とか「殺すぞ」「ブス」を連発する小坂。
小坂はあらゆる興味を失ってしまいながらも、死にたいと切望する彼女の心の淵を知りたかったのだろうか? それとも自分こそが世界で一番不幸だと思っていたのに、その上を行く不幸を持っている彼女の不幸の正体をつきとめたかったのだろうか?
また、
この作品には彼ら含め3つのカップルが登場するが、その片方の「事情」だけが明らかにされる。
つまりもう片方は「それ」を見て考える役割だ。
そしてそこに隠してあるアイテムが過去に起きた殺人事件の犯人だ。
犯人は動画サイトに犯行のことをアップしていて、「死」というものに特別な思いを持つ若者たちの間で密かに見られている。
一見すると3つの恋愛物語かと思うが、「君膵」と同じく思いもよらない現実の「死」が待ち構えている。
誰一人想像していなかった小坂の「死」 特に鹿野にとってそれはどうしようもない現実となる。
死というものが与える現実に打ちのめされるのだ。
さて、
冒頭 「すべての眠れぬ夜に捧ぐ」とあるのは、考えなさいということだろう。
考えてもわからないことは放っておくのが一番だが、それを考え続けるのは眠れない夜にぴったりなのだろう。
若者にとって、「生か死か」 この二択以外思い浮かばないのもわかる。
そのどっちかしかないと考えることが正しいと思えるのだろうか?
特に「死」に対するあこがれのようなものは、物語に出てくる「美しい死」「清らかな死」に代表されるように若者の興味を掻き立てるのだろう。
この誰もが体験することになる死を、この世で誰一人体験したことがないことが、若者を惹きつけるのだろうか。
逆に言えば、それを考えてしまうほど行き詰まっているのだろう。
これがもはやノーマル状態化しているのが現代だろう。
傷つきたくないことが自傷へとつながる。
一人は我慢できるけど、孤独には耐えられない。
自分とクラスメートが同じだとは誰も思わない。
それぞれの悩みに違いがある。
「雲に乗れないと知ったとき、世界に絶望した」鹿野 傍から見れば完全に中二病
まるでサンタクロースの存在と同じ
その想像力から生み出された物語を子供に与えておきながら、ある時平然と「現実」を突き付ける大人たち。
「与えておきながら、なぜそれを奪う」
どこかで聞いた言葉を思い出す。
サッカー選手になる夢を与えておきながら、それをつぶされる現実
大人にとっては代替案があるのだろうが、そのときの唯一無二のものが奪われる悲しさは、ペットの死のようにいつまでも心の奥底に澱のようになっているのだ。
その悲しみは、誰のものでもなく「私のもの」だ。
大人たちがどんな些細なことに見えても、傷つく事実があればそれこそが「私の真実」だ。
「私が死んでも世界は何も変わらない」
「俺はお前が死んだら少しだけ変わるな。この俺を少しでも変えられるんだから、それはすごいことだ」
この作品ではこのように鹿野の考える「死」に対し、正面から答える小坂の言葉がある。
この瞬間、鹿野のすべてが救われたのだろう。
この作品が言う「未来」への希望 選択 いまこの瞬間にそこに向かって変化した。
しかし、
最悪の事件
鹿野のすべてがひっくり返された。
しかし、すでに新しい未来に向かって変化し始めた鹿野には、彼女の最愛の彼の死さえも乗り越えられる力が与えられていたのだろう。
自分が死ぬこと以外考えたことがなかった誰かの死。しかも小坂の死。想像と真逆の立ち位置。しかもなぜかそれを受け入れられそうな感覚が自分の中に存在していることにささやかな驚きがある。
自分自身初めて感じた成長。その力は誰かを救う力になる。
作家はこの作品を通して、自分自身がハマってしまっている「思考」をもう一度考えてみてはどうですかと、若者たちに問うているのだろう。
同じ辛さを味わった大人たちは大勢いる。
同じような苦しみをもがいて、答えを出せないまま中年になっている人も大勢いる。
その痛みを、今宵眠れない夜にもう一度考えましょうということなのだろう。
若者たちの思考に焦点を当てつつ、ひとつのケースの一つの答えを提示している。
良い作品だと思う。

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R41

5.0優しさや愛情の未来へのバトン

2024年6月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

このタイトル&恋愛系?でなぜこんなにも評価が高いのだろう?本当かな?と思いながら鑑賞しました。
これは本当にただの恋愛系ではありませんでした。
人それぞれ悩みや考え方があって、時に孤独に感じて悲しかったり、寂しかったり、自分は必要なのかな?ここにいる意味、このままでいいのかなと考えてしまうこともあると思う。
だけど、偶然出会った誰か、そのとき一緒にいる誰か、気になる誰か、そんな人からもらった優しさや愛情で、前向きになれたり、安心できたり、ほっこり温かい気持ちになれたりして、昨日とはまた違う日々や世界がひろがっていく。
そしてそれはただ目の前にいる人だけでなく、もしかしたら自分の知らない未来の誰かにも繋がっていって、またその人が救われることがあるかもしれない。
そんな考えさせられるステキな映画でした。

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りこ

4.5単なる恋愛物語ではない

2024年5月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

幸せ

何にも興味が持てず退屈な日々を送る男子高校生・小坂れいは、教室で殺されたハチの死骸を埋めているクラスメイト・鹿野ななに遭遇する。
ネガティブでリストカット常習犯だが虫の命は大切に扱う彼女に興味を抱く小坂。
それまで周囲から変人扱いされていた鹿野だったが、小坂と本音で話すうちに、2人で一緒に過ごすことが当たり前になっていく。(解説より)

八千代という少年にストレートな想いをぶつけ続ける撫子

親からの十分な愛なくして育ったきゃぴ子と、なんだかんだと言っていつもそばにいる幼馴染の地味子

そして、死にたがっている鹿野と退屈な日々を送っていた小坂。互いに無駄口叩きながらもひかれ合っていく

という3つのストーリーが繋がっている。

よかった、とてもよかった。

タイトルから推察するに、ラブコメっぽいストーリーと思ったのが、良い意味で期待を裏切られた。

単純な恋愛だのという話ではなくて、それぞれが複雑な事情を抱えた中での「愛」とはなにか。
人と人との繋がり。

切ないのだが、最後は切なさの中に前向きさを感じる。

心に残る言葉が多い。

いやーそして間宮祥太朗とにかくカッコ良い。

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しょたごん