帝一の國

劇場公開日:

帝一の國

解説

古屋兎丸の同名コミックを、菅田将暉、野村周平、竹内涼真ら人気若手俳優の共演で実写映画化した学園コメディ。全国屈指のエリートたちが集まる超名門・海帝高校。政財界に強力なコネを持つこの学校で生徒会長を務めた者には、将来の内閣入りが確約されるという。主席入学を果たした1年生の赤場帝一は、総理大臣になって自分の国をつくるという夢を叶えるための第一歩として、生徒会長の座を狙っていた。2年後の生徒会長選挙で優位に立つべく誰よりも早く行動を開始した帝一は、想像を絶する命がけの権力闘争の中へ身を投じていく。「ジャッジ!」「世界から猫が消えたなら」の永井聡監督がメガホンをとり、「ROOKIES」のいずみ吉紘が脚本を担当。

2017年製作/118分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2017年4月29日

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(C)2017 フジテレビジョン 集英社 東宝 (C)古屋兎丸/集英社

映画レビュー

5.0名作には役者のブレイクのチャンスが眠っているんだな、と改めて感じる見どころ満載のコメディ作品!

2020年4月14日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

本作はコメディ映画としては非常に良く出来ていて、滑っているシーンが無いと言っても過言ではない、珍しいクオリティーです。
これは「翔んで埼玉」にも共通しているのですが、バカバカしそうなことを如何に必死に役者が演じ切られるのかが大切なのです。監督の力量が最も問われますが、その難易度の高い要求にどれだけ俳優陣が応えることができるのかで作品の成否が決まります。
その意味で、「帝一の國」は、未知数な俳優が多かった分、その俳優の今後にも影響を及ぼす転換点となる作品だったわけです。
まず主演の菅田将暉は本作の前からそれなりに活躍しているイメージはありましたが、本作で「赤場帝一」を緩急合わせた見事な演技で演じ切り、演技派に加えて、コメディ俳優としてのポテンシャルも示すことができました。
同様に、 「ちはやふる」で知られる存在となった野村周平はコメディもできることを示すことができたり、竹内涼真、間宮祥太朗、志尊淳といった役者も、この映画を機にブレイクした感があります。
時代設定が「昭和」なので、「高校の生徒会長の選挙」という題材も、本物の大人の選挙さながらの様相で、どことなくリアリティーのあるものになっています。そして、この時代設定だからこそ良い意味での「シンプルさ」と合わせて、しっかりとした人間模様を描き出すことに成功しているのだと思います。
さらにはエンディング曲のクリープハイプの「イト」も非常に良く、クリープハイプの存在感は本作をきっかけに拡大したと思われます。実際に私も、本作で初めてクリープハイプを知り、それ以来関心を持っています。
エンディングでも(ヒロインの割に作風のため出番の少なかった)永野芽郁が扮する白鳥美美子による「みみこダンス(パフォーマンス)」が話題になったりと、細かな演出も最後までしっかりとしていました。
ブレイク前の役者が多かった分、どこまで浸透するのか公開当時は心配でしたが、興行収入19.3億円を記録できたので、是非とも続編を希望したいところですが、果たして“あの後”にどんな面白い展開があるかを制作陣が思いつくのかにかかっているので期待しておきたいと思います。

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細野真宏

4.0めちゃくちゃよくできている。

2017年6月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

原作未読、且ついい歳をしたオッサンなので、この映画に関してはほぼ客層ターゲットに入っていないと思われる。が、ネット等での評判がすこぶるいい。もしや印象だけで傑作を見逃しているのではと慌てて映画館に行ってきた。

果たしてコレは期待以上の作品。マンガを実写化する時に、人間やビジュアルをどこまでマンガに近づけるか、近づけないかがセンスの見せ所だと思うのだが、本作はマンガ的だけども実体でもあるというバランス感覚が絶妙で、門外漢でも気恥ずかしさを覚えることがない。

それでいてくだらないところはとことんくだらなく、しかも熱量を持ってやっていて、何度も笑わせてもらった。菅田将暉と吉田剛太郎の親子のやりとりなんてもう素晴らしいコンビ芸である。

あと永野芽郁のダンスは不意打ち的なサービスで、イケメン祭りに萌えない側の人間としてはオアシスであり、盛り沢山で胸やけ寸前の人間に与えられた一服の清涼剤である。

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村山章

4.0リーダーになるには、

2024年9月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ネタバレ! クリックして本文を読む
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共感した! 2件)
りか

5.0【鑑賞者を惑わす学園エンターテインメント】

2024年7月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

興奮

知的

まだ中学生の頃に一度鑑賞した事がありましたが、記憶に深く刻まれるような作品だったので、もう一度、今の感性で見直す為に、加入していないサブスクリプションに態々入り、鑑賞させて頂きました。

ここまで出来上がりが上品かつ、完璧な作品は他の邦画で見た事が無いです。素晴らしい出来栄えで、感動すら覚えます。
まずそもそものテーマが、誰もが経験した事のある学園での事。生徒会選挙です。それに命をかけていると言っても過言では無い程、熱が入っている主人公達。
一見、作品のテイストとしてはふざけている様にも感じ、コメディ色の強い作品ではあるものの、主人公達、ひいては役者様方の灼熱の演技が、鑑賞者をも真剣にさせます。
ですが、節々に感じられるコメディ、おふざけ。これが緊張を緩和している素晴らしいスパイスです。

ギャグ漫画、政治漫画、バトル漫画の枠を超越し、一切のカテゴライズも出来ないような物語の作り込み。
見ている側を飽きさせない怒涛の場面展開。なのに鑑賞者は置いてけぼりにされず、心地よいスピードに感じさせるように、鑑賞者をも世界観に引きずり込んでいます。

イケメンパラダイスのような役割分担にはなっていますが、彼らはイケメンの前に、実力のある素晴らしい役者さん達です。流行りの役者さん達まみれで敬遠されている方々がいるのであれば、騙されたと思って一口頬張ってみてください。気づいた時には腹が脹れています。

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芥