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解説

「プリズナーズ」「ボーダーライン」などを手がけ、2017年公開の「ブレードランナー 2049」の監督にも抜擢されたカナダの鬼才ドゥニ・ビルヌーブが、異星人とのコンタクトを描いた米作家テッド・チャンの短編小説「あなたの人生の物語」を映画化したSFドラマ。ある日、突如として地球上に降り立った巨大な球体型宇宙船。言語学者のルイーズは、謎の知的生命体との意思疎通をはかる役目を担うこととなり、“彼ら”が人類に何を伝えようとしているのかを探っていくのだが……。主人公ルイーズ役は「アメリカン・ハッスル」「魔法にかけられて」のエイミー・アダムス。その他、「アベンジャーズ」「ハート・ロッカー」のジェレミー・レナー、「ラストキング・オブ・スコットランド」でオスカー受賞のフォレスト・ウィテカーが共演。

2016年製作/116分/G/アメリカ
原題または英題:Arrival
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
劇場公開日:2017年5月19日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第89回 アカデミー賞(2017年)

受賞

音響編集賞  

ノミネート

作品賞  
監督賞 ドゥニ・ビルヌーブ
脚色賞 エリック・ハイセラー
撮影賞 ブラッドフォード・ヤング
編集賞 ジョー・ウォーカー
美術賞  
録音賞  

第74回 ゴールデングローブ賞(2017年)

ノミネート

最優秀主演女優賞(ドラマ) エイミー・アダムス
最優秀作曲賞 ヨハン・ヨハンソン
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映画レビュー

1.0「ボーダーライン」に続き、本年度ワーストか?実はごり押しドゥニ・ビルヌーブの最新作をおっさんはこう見た。

2017年5月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ドゥニ・ビルヌーブ

前作「ボーダーライン」を面白い、つまらない、という意味でなく、期待値からの落差で昨年のワースト1にしたのだが、今もっとも注目すべき監督であることは、その時も触れた。

この監督の作品は、ごり押し的な映像と音響、だが物語りはそれほど丁寧でなく、設定で押し切る、というような共通点がある。

それがうまくいったのが、「プリズナーズ」「複製された男」であり、悪く出たのが「ボーダーライン」と思っている。

初期作「灼熱の魂」「プリズナーズ」は特に「タブー」を題材にしたため、吸引力は必然としてあったのだが、「複製された男」については、「ミステリー」と「タイトル」で、その映像表現と省略、という名の「プラス」の演出がハマったと思う。

オレが「ボーダーライン」を評価していないのは、メキシコの現実の「設定」の上で十分成り立っているのに、余計な映像表現や暑苦しい音響効果でが煩わしく、映画が乗っていないからだった。

省略を「プラス」の演出と見るオレにとっては、「過剰」に「過剰」を重ねたわりに、根っこの味が定まっていない、という印象。

果たして今回はどうか。

「メッセージ」




結論から言うと、本作も全くその通りの映画だった。

よくよく睡魔が襲う、退屈、とかいうレビューが見られるが、全くその通り。それは君たちの問題ではない。

単純にいびつなのだ。

そもそも、宇宙船、宇宙人とのファーストコンタクト、言語解読、という、このミステリアスなSF設定でなぜ睡魔に襲われなければならないのか。

無駄に不安をあおる音響、暑苦しい映像が、全く機能していないからだ。

ストーリーのダメさについても、後半に至っては、宇宙船への攻撃をするかしないか、のサスペンスもびっくりするほど、キレがないし、ラストの愛の告白なんても、あんたら、いつそういう関係なの?

変わることのない未来を受け入れることと、隣にいた同僚を愛するのとは違う。

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しんざん

5.0今年暫定1位のSF映画。原作読むとさらに発見あり

2017年5月24日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

興奮

知的

まず、構成が巧み。言語学者のルイーズが異星人とのコンタクトを試みる話に、彼女の娘を中心とする家族のエピソードが時折挿入され、終盤に相互の関係が明らかになって「なるほど!」となる。家族のエピソードはルイーズ自身の変化に関わっていて、異星人の「目的」にもからんでくる仕掛けだ。

原作小説を読むと、ルイーズたちが調査する宇宙船で起きる危険な出来事や、ある外国政府がもたらす危機的状況とルイーズらの対応など、ストーリー上のサスペンスと映像的なスペクタクルをもたらす要素の多くが映画オリジナルであることにも感嘆させられる。

接近遭遇、コミュニケーション、人類の進化など、過去の代表的なSF映画に登場した要素も多いが、緻密な構成とセンスの良いVFXのおかげもあり、知的好奇心と情緒を刺激するオリジナルな傑作に仕上がった。SF好きを自認する人なら見逃してはならない。

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共感した! 39件)
高森 郁哉

4.5言語の現象学

2024年11月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

外界を100%把握しているつもりだけど、我々は五感で把握できる世界しか知覚できない。五感の外側に未知の世界が広がっている。言語でも同じことが言えるのではないか?知覚領域の外側について気づかせてくれる良作

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Mashi

3.5「今」を大事にしよう

2024年10月31日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

ビジュアルと序盤の内容から、SFだと思われがちだが、実はヒューマンドラマだと思っている。
主人公が時折見る色々なシーンは、過去なのか、未来なのか....分からず視聴者は混乱する。
そして最後に分かる、未確認生物の残す円形文字の意味。
それを読み解いたときに宿る主人公が見える世界。
言語学、家族愛、過去と未来、いろんな要素が素晴らしくきれいにまとまっている。
一度は必ず見てほしい映画です。

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畠山央至@飲食コンサルティング