メッセージのレビュー・感想・評価
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ON THE NATURE OF DAYLIGHT‼️
この作品は現代の「未知との遭遇」か⁉️いや現代の「地球の静止する日」か⁉️そういう形容で片付けられない、素晴らしいSF映画の名作だと思います‼️ある日、突如として地球上に飛来した巨大な宇宙船。言語学者のルイーズは、宇宙船との意思疎通を図る役目を任される。彼らの目的は一体何なのか・・・⁉️奇妙で不気味で、洗練さが極められた宇宙船のデザイン‼️まるで枝豆みたい‼️鳥肌立ちますね‼️ヘリコプターから俯瞰ショットで撮られた宇宙船の全体像は、大自然の美しさと融合してホントに素晴らしいです‼️そして宇宙船内部のもやの中で謎めき続ける7本脚の知的生命体のアボット&コステロ‼️タコみたいなんですけど、知的に見えるから不思議‼️そして彼らが発するグラフィックデザインのようなシュールな文字‼️知的ですね‼️SF映画として一番重要になってくるこれらのビジュアル面は斬新すぎて言う事ありません‼️そして "彼ら" が人類とは違う時間の概念を持っていることに気づくルイーズ。"彼ら" の目的は3000年後に人類の助けを借りらねばいけないことが起こるのを人類に伝えること。フラッシュバックではなく、未来を予知するフラッシュフォワードで未来を見る "彼ら" と接するうちに、ルイーズは自らの未来をフラッシュフォワードする。そして自身とこれから生まれる娘の衝撃的な未来を知る。たとえ変えられない未来があったとして、人はそれを知った時、その未来に対してどう向き合うのか⁉️ルイーズとジェレミー・レナー扮するイアンのやりとり「この先の人生が見えたら、選択を変える?」「自分の気持ちをもっと相手に伝えるかも」が印象的です‼️胸に残ります‼️原作は「あなたの人生の物語」というタイトルらしいですが、この作品は宇宙船の飛来というSF的な設定を借りた美しすぎる人間ドラマだと思います‼️特に冒頭と最後に描かれるルイーズと娘ハンナのフラッシュフォワードのイメージは、無機質なリアルさで知的生命体との意思疎通を描くメインパートとは明らかに違っていて、様々な感情が入り乱れて光輝いています‼️ホントに美しい夢のような詩情性に満ち溢れていて、アンドレイ・タルコフスキー作品、特に「惑星ソラリス」を連想させられました‼️そこにマックス・リヒターの名曲「ON THE NATURE OF DAYLIGHT」が被さるんですからもうたまりません‼️涙腺崩壊です‼️ドゥニ・ヴィルヌーブ監督のSF作家としての才能が見事に花開いてますよね‼️女性の真の強さを体現するエイミー・アダムスの演技力もホント素晴らしいです‼️間違いなく2010年代最高のSF映画‼️
なるほどの落ち
未知の生物との交流と、自分の人生という掛け離れた題材を融合させたと思う。それで冒頭のシーンも納得。この題材の距離感と時間軸の交錯感が絶妙。見終わって振り替えると後でじわじわ分かってくる作品でした。分かっているから、もう一回観たらちがう印象だろうね。
それにしても宇宙船も生物も、こういう造形の才能は感心。七本足はやられた感、奇数でこの数、恐れ入りました。
雰囲気はいいが、物語はダメ
巨大な縦長楕円体の宇宙船12隻が空中に浮かんでいる。まず、地球の科学技術で、解読できない宇宙船、生命体だとしたら、地球よりも進んでいると仮定するのが通常。世界の存続にも関わるとしたら、まず政治家、科学者、言語学者、軍隊が総動員して対処しなければならない。軍隊を全面に出して喧嘩腰?あり得ない。宇宙船の素材の分析、どうやって浮遊しているかなど解明もするだろう。生命体の形状、動作などを分析するチームも必要。特にアメリカ映画を見ていると、軍隊の力を誇示したいのを何とかならないのかって思う。
宇宙船に乗り込むまでの雰囲気は良かった。確かに、宇宙人が来た場合、どうやって相互のコミュニケーションをするかって大きな問題だ。そのコミュニケーションを取ろうとするところまではいい感じ。ただ、その後はサスペンス的要素が強すぎて、深い物語にはなっていなかった。映画の演出も、効果音とヘプタポッドの言葉がごちゃごちゃしてわかりづらかった。
原作を読んでいないのだが、普通であれば、進んでいる生命体の方が、こういう目的で来たって伝えようとするのではないか。滞在しながら、地球の人類がどの程度の文明を持っているかを把握するはずだし。下手に攻撃して、もし報復されるとしたらどんな兵器をもっているかわからず、地球が滅ぼされるかもしれないのに抜け駆けして攻撃するってありか?
ヘプタポッドの言語が未来を知ることができるということで円形に様式化されているらしいが、これはかなり哲学的・科学的には難しいこと。未来がわかるから現在は、どのように行動するか?未来がわかった時点で、現在の行動は変わってくる。そうなると未来も変わりそうだ。どうやっても未来は変わらないのか、現在の行動で未来は変えられるのか?運命論、カルマにも関わる考え方だ。そういった深い哲学的思索が必要になると思うのだが、この映画ではあっさりと娘を産んで、娘が死ぬという予言的な未来を受け入れている。普通なら運命に抗ってジタバタしないか?
映画としてのドキドキ感で見ることができる人にはいいが、思索したい人には評価が低くなりそう。
名作だがSF慣れしてないと受け入れにくいかも
たまに見かける、異星人と地球人との心温まる交流的なものかと思いきや、
終盤からの流れは一気にヒューマンドラマになっていて予想外の展開。
そして大泣きしました。
でも難しい。これはSFに慣れてる人でないとキモのとこが意味わからない感じで、最後まで????と混乱したまま終わってしまうかもしれないとも思いました。
これ、地球人は3次元の世界で生きていて、異星人はそれより上の次元にいます。説明が難しいんですが、我々の通常の世界では時間は一方向へしか流れてませんが、4次元となるとドラえもんのようにタイムスリップできるわけです。
この映画の場合は過去へのは触れてないので、少なくとも異星人は3.5次元より上の世界にいる。そしてルイーズは(ある意味超能力)地球人だけども3.5次元を感知できる。それは異星人の言語を習得することによって身についてしまう能力です。自分でコントロールはできないけど、自分の未来も部分的に見えてしまっています。
彼女はそのことによって地球の危機を救うわけですが、同時に自分が未来にもうける家庭で、夫とは別れてしまうこと、一人娘は難病で早逝してしまうことを知ってしまいます。
意図的に自分の感情などと異なる行動をとっていかないと未来は変わらないのでしょう。
果たして、そうなった場合に、どういう選択をするのか。
この出会いの先に悲しいことがわかってるのに、それでもその道を選ぶのか?ということです。
ルイーズは将来悲しいことが待ってるとわかっていてもその道を選びます。
いずれ別れが来ることは自明の理ですが、今このとき感じる愛情を大切にしていこうと覚悟を決めるのです。
これは異星人なんか来なくたってすべての人に通じるものがあります。
いつか別れるだろうとわかってるからあの人は好きにならない、とかできるものでしょうか?子供なんかいらない、と割り切れるものでしょうか?
明日にも災害や事故で大切な人は亡くなってしまうかもしれません。
それでも我々は出会いを大切にしていくのでしょう。
そのことを教えてくれる、SFだけの枠に収まらない傑作でした。
そして言語が武器だ、というのは、映画の中では語られていませんが、勝手な解釈をすると。
まずキリスト教圏では世界で言語が違うのはバベルの塔にも語られるように罰則であり、互いの意思疎通を難しくするための神の意志です。これをヘプタポッドが全くの異世界から、国境に左右されない言語をもたらすわけですから、この言語を世界中の人が学ぶことによって戦争も無くなるかもしれない、という希望的観測があるのだと思います。ある意味地球上の混乱に対しての最強の武器というわけです。
西洋ならすぐピンとくるかもしれませんが、キリスト教圏でないとわかりにくい側面もあるように感じました。
体験型アトラクション映画
予知夢を回想シーンのように見せる演出は見事。時間の概念が非線形という物語の核となる観念を、観客が映画を通じて疑似体験出来る構成になっている。
エイリアンの姿など難しい物はあえて映さない事で、リアリティ保つ事に成功している。
音楽のマッチングが素晴らしく、シンプルな映像でありながら、迫力も損なわれていない。
大人なSF
ある日突然やってきた宇宙人と言語学者の主人公がコミュニケーションを取るために四苦八苦する物語。
宇宙人が本当にいたとして彼らと対話することは出来るのだろうか?と言うシンプルな疑問に沿った導入。序盤に主人公が宇宙人との会話を諦め視覚言語(文字)による対話を試み始めるのに妙な納得感がありました。
とはいえ、全編通して理論立てて物語が進んでいるかというとそうでもなく、例えば主人公が宇宙船の中で防護服を脱ぐシーンでは、それまで宇宙船から帰還した後しっかり汚染対策をしていたのにもかかわらずそのまま帰還して、上司や医者と”密”になって会話していて「いや、それはちょっと危険なのでは?」なんて思うことも。
終盤、宇宙人たちの言語を学ぶことで未来を知ることが出来るようになった主人公。言語を学ぶだけで未来がわかるのかという疑問はさておき、未来がわかるようになったことで序盤にあった娘とのシーン(幼少期から若くして亡くなるまで)が過去ではなく”未来の出来事”だとわかる場面では「おぉ…叙述トリック」となりました。
そして、未来を知ることで宇宙人を攻撃しようとする他国(その役回りが中国なあたりはアメリカ視点感強かったです)を説得することに成功し物語は終了します。宇宙人との遭遇や、時間からの解放とSF好きが喜びそうなテーマとリアリティが上手く混ぜ合わさった良いストーリーでした。未来を知ることが出来ても変えることは出来ない辺りもご都合主義感が薄れてて良かったです。
ドッカンバッタンして最後は主人公ハッピーなSFも良いですが、そういったのが趣味ではない人にもおすすめできる映画です。
原作は読むな!
G20に名前を連ねる国に覇者を送り、所作を通じて独自の言語を解読するのを競争させるエイリアンのおはなしです。
何故なら彼らは3000年後に滅亡の危機に瀕する様です。
日本なら金田一先生が主人公名になるのかな? 総理 サッポロドームが浮き上がって黒くなりました!がサブタイトル。
先進国にしか覇者を送らなかったのは脚本として面白く無い。英語圏の国が多いのが気になる スキルを得た主人公は解読本がベストセラー
何だかしっくり来ない エイリアンは助けて欲しいならスキルを与えてヘプタポッド語でG13すれば良かったのにと感じた。
映画レビュー 何だから この作品レビューが重要だと思わないのかい? そこの君。
フラッシュバックで登場する女の子は誰なのか?
ドゥニ・ビルヌーブ監督(ボーダーライン等)により2016年製作の米国映画。
原題Arrival、配給ソニー・ピクチャーズエンタテインメント。
フラッシュバック的に挿入されている映像が、実は未来の映像というのは実に斬新で、凄く面白く感じた。そして、フラッシュバックの謎が完全に分かり、未来には不幸があると分かっていても、今この時の幸せを重視し、プロポーズを受け入れたヒロインの重い決断。一人一人の人生の意味の様なものを考えさせられた。そして、映画のラストにおいて、あのフラッシュバックの原点に辿り着いたという大きな感慨があり、映画タイトルは自分的には原題の方が良かったかなとは思った。
異星人が12ヶ所におり、断片的な情報をもたらす。タコの様な異性人ヘプタポッドの造形はありきたりだが、墨の様に描かれるループ状の表意文字の造形は素晴らしかった。宇宙船の形もシュールで気に入った。
ヒロインの活躍で最も好戦的であった中国将軍を説得し、12の断片的情報を繋ぎからのわせることに成功し、異性人からのメッセージを解読することができた。この流れ、ありがち感は有るが、ヒロインが観る未来映像の賜物という要素が入れられて上手いストーリー展開と思わされた。また12カ国のノンゼロサムゲーム、win-win の関係性が現実にあり得るということを、具体的に示していたことに、メッセージ性は感じた。
製作ショーン・レビ ダン・レビン、アーロン・ライダー デビッド・リンド、製作総指揮スタン・ブロドコウスキー、エリック・ハイセラー ダン・コーエン、カレン・ランダー トーリー・メッツガー、ミラン・ポペルカ。
原作テッド・チャン「あなたの人生の物語」、脚本エリック・ハイセラー(遊星からの物体X ファーストコンタクト等)、撮影ブラッドフォード・ヤング、美術パトリス・バーメット。衣装レネー・エイプリル、編集ジョー・ウォーカー、音楽ヨハン・ヨハンソン、視覚効果監修ルイ・モラン。
出演はエイミー・アダムス(バイス等)、ジェレミー・レナー(ハート・ロッカー等)、フォレスト・ウィテカー、マイケル・スタールバーグ、マーク・オブライエン、ツィ・マー。
久々のハードSF映画はおもしろかった。
伏線もちゃんと回収できており、最後はなるほどと思った。少々説明が足らず難解か。「他の言語を覚えれば思考の方法も変わってくる」というような台詞が映画の中にあったが、主人公が時間の概念のない異星人の言語を学ぶことによって、時間の制約を超えて未来を見ることを段々できるようになってくるといったくだりが上手に描かれていなく、ちょっと分かりにくくなってしまったかもしれない。それでもエンターテインメント映画でなく、久々のハードSF映画を観られてよかった。楽しめた。
09-049
宇宙船のオブジェ以外はCGではないのか?綺麗な風景だったので。
四年前に60歳割引で、三番目に見た映画。
最初『コンタクト』や『2001年』のリスペクトだと思ったが、こう言った出鱈目な話しが好きな事もあって、結構感動した。あくまでも出鱈目がテーマではないので。
原作も読んだが、ある意味哲学も含まれていると思う。
『アボリジニは進歩した者に追い出された』と言うセリフが出てくるが、原作者が中国人なのでゆるそうと思う。オーストラリアがアボリジニよりも後退しているとは思えない。
結論 人類は光速を超えられない。避けられない試金石があるから。つまり、ホーキング博士が言った事。今、正にそうなっている。戦争よりも外交が大事な事は誰でも分かるが、人類は光速を超える前に運命の時をむかえると言う事だ。
何故?そういえるか?この話の大団円が出鱈目だから。
人間には避けられない運命がある。それが遅いか早いかだけ。
彼らからのメッセージ
娘との未来の記憶が彼らからのギフトだったとは、、
過去の記憶とばかり思っていてその仕掛けに
気づいたときには切なさと愛しさが込み上げてくる
今を生きる自分は得体の知れない彼らとは
一生懸命に意思疎通を図ろうと歩み寄るのに
未来の自分は言語というツールに怠けて
娘とのコミュニケーションさえ疎かにして
かけがえのない一瞬を手放している
手にした言語にありがたみもなければ
言葉に乗せて気持ちを伝えることの大切さも忘れている
彼らからの記憶のギフトを貰い
家族とのその瞬間をいつか後悔することなく
大切にすると心に刻んだのではないかと思う
それは人類も同じで言語があるのに歩み寄らず
分からないから怖いから攻撃する
私たちの時間軸の3000年後
自滅してバラバラになっている運命だった私たちに
助けの手を差し伸べてくれたのが彼だったという理解で
友好的な国際関係が分かる未来の記憶の中で
真ん中に彼らの旗が掲げられていたのが感動的であった
言語と時間の関係、主体性と運命を考えさせられる素晴らしいSF作品
英語の文法で主語、動詞、目的語、補語、前置詞等々習いますが、これは誰が何を何に対して何するという行動の方向性です。つまり、言葉に因果関係が組み込まれているということでしょう。
言葉に因果関係が含まれれば、我々の思考は因果関係に縛られる、つまり、現時点から未来は因果の先ですから見ることができません。時間の経過通りにしか物が見えません。
対して、ヘプタポッドの言葉は線形ではなく円形が象徴するとおり因果関係に縛られません。意味内容が恐らく誰が何をした、みたいなものでなく、もっといろんな含意がある状態あるいは状況を表しているのかもしれません。映像的なものかもしれません。それは過去、現在、未来を等価に表現したものだ、というのが映画からは読み取れます。明言はないですけど。
日本でも神狩りのような秀逸な言語をモチーフにしたSFはありますが、本作はは単なるモチーフやギミックではなく、言語の在り方が物語の中枢の哲学的なテーマになっていると思います。ここが非常にSFマインド…センスオブワンダーでした。
ヘプタポットは未来が見えるということになるのでしょう。としたときに、途中のアクシデントで死ぬことをヘプタポッドは自分の運命としてあらかじめ知っていることになります。
このとき、ルイーズの子供の問題が出てきます。子供を作るか作らないかという選択は主体的に見えて、実は運命なのだと言う風に見えます。これは死んだヘプタポットの覚悟の仕方の別の見方になります。子供が死ぬことがわかっているルイーズに選択の余地はあったのか無かったのか。
実存主義的な人間の選択つまり「予知できない未来と」いうのは実は無いと取るのか、分かっていても運命を逍遥と受け入れるとつらい選択を自ら行うのが主体性だと取るのか。それが問われている映画ではないでしょうか。
とってつけたような世界平和の話はかの国への忖度でしょう。むしろ、因果関係にしばられず、運命をそれぞれが受け入れたとき、本当の協力が生まれると取ればいいのでしょうか。ヘプタポットとの未来の協調関係も想起させます。そして人類の未来も。その辺はオープンエンディングですので、それぞれが考えればいいと思います。
なお、いまさらこの作品のレビューを書いたのはアニメ「地球外少年少女」を見たからです。内容は言いませんけど。
多分、村上春樹のファンにウケる
私の友人に村上春樹のファンがいる。 彼を見ていると何が楽しみで生きているのかわからない。 趣味があるわけでもなく 生きがいがあるわけでもなく ただただ働いている・・と言うか働いていた。 彼は正月も盆もなく年がら年中夜遅くまで働いていた。 私に入れば言わせれば彼は働いていたのではなく、することがなかっただけだ。 そんな彼は今、引退して介護が必要な母親と二人で暮らしている。 もしその母親が死んだら彼は一体何を楽しみに生きていくのだろう? 私には分からない・・
・・・そして、そのようなわからない主人公を書き続けているのが村上春樹だ。 彼の描く主人公たちは一様にして生きる気力が弱いように見える。 彼らは色々とおかしなことに没頭する知人を見て羨ましがっているって言うか不思議がっていると言うか・・・理解できないようだ。理解できないことを面白がっているようだ。そんな主人公たちは生きる活力が少ないものだから 女性に対してのワクワクドキドキもなくそれが為に簡単に口説けてしまう。 かと言って彼女ができたことを喜ぶでもなく セックスを楽しんでいる様子も見られない。 何があっても彼らは生きる活力を見いだせないようなのだ。 私の中にはそういったものは欠片もないので全く共感することはできない。しかし村上春樹の小説とそのファンである友達 そして今回この映画を見て、初めてそういう人たちがいるのだと理解することができた。 普通の活力のある人に(もし)こんなことが起こったら生きる活力がなくなるだろう・・・ というその究極の「こんなこと」というのは 未来が見えてしまうことだろう。特に未来の悲劇が。・・・「 私達、生まれつき生きる活力の少ない人間は 、こういう世界に生きているのよ」・・・ ということを、 活力の豊かな普通の人々に伝えた映画 ・・・私はこの映画を見てそんなことを思った。
普通の映画として見ると、難病物の名作劇場。退屈でつまらない。
まぁついでに書いてしまおう。
そういう人々というのはおそらく多くはいわゆるマイナージェンダーの方々ではないかと思うのだ。 この世に男と女がいるのは何故か?オスとメスがいるのはなぜか? 遺伝子をシャッフルするためだと生物学者は言うけど私は違うと思う。「 いつか交尾するのだ!いい女をゲットするのだ!いい男をゲットするのだ!」というのが生きる活力の元になっている。 生きる活力をアップさせるために男と女がいるのだと思う。 中間ジェンダー人にはそういうものがないので 生きる活力が少ないのではないだろうか?今までそういう人々はあまりクローズアップされてこなかった。今、けっこう話題にあげられることが多くなっている、これからの時代の大問題だ。・・・ そういうことを考えると村上春樹氏がノーベル賞を受賞する日もいつかやってくるかもしれない
好みの映画ですありがとうございました
序盤〜中盤まで超ミステリアスでエイリアンが何してくるかめっちゃ気になったし、シリアスな雰囲気がさいこーう
米軍テントの雰囲気、上官の雰囲気すき、そしてなによりエイリアンとの対話ルームのあの感じ!
墨?で〇書いてるだけかと思ったらそれが言葉かい!
ほんで最後がさ、別の映画か?っていうくらい感動した!バイオリンのBGMって卑怯だね
あと中国の将軍と会話するシーンとか展開えぐい
いい映画、人も死んで無いし
始まりと終わりがないということ
未知とコミュニケーションをとるということの難しさ。
同じ星の同じ人間同士ですらコミュニケーションを上手く取れない。
ヘプタポッドたちの概念では始まりと終わりがない。
始点と終点がない。
線があるだけだ。
因果論と目的論が同時存在するならば、どちらの理論も使えて使えない。
ルイーズが事象を見た後に選択ができるならばハンナの未来は違うかもしれない。
変わるのではなく、そもそも違うものとしてあるはず。
若くして死ぬかもしれないし天寿を全うするかもしれない。結果は同じだ。
その時ルイーズはまた「見る」のではないだろうか。
おそらく「結果」の意味は違う。
ルイーズは「使える」。
そしていつか、最長でも3000年後には人類が「使える」のだろう。
そして「武器」になり得る。
おおよそ120分の枠の中では、因果論のみ理解し体感できない我々が、結論の出ないループに入るという隙を作ることでしか表現できないのお話だと思う。
レビューを書きながらも端々に矛盾を感じている僕もまたループに入っているのでしょう。
無理
アマプラで観ました。
我が子が奇病を患い若くしてこの世を去る未来を知りながらそれに向かって歩む事は自分にはできない。
親としてのエゴだとか利己的と言われてもその子と過ごす一秒一秒が辛すぎて気がもたない。
なんて残酷な映画だろう。これを観て感動する人もいるみたいだが、「ママ」というセリフが出る度胸が痛く憂鬱になったし、そんなヒューマン映画な要素は求めてなかった。
それにしてもあのタコ星人がどうやってあの宇宙船らしきものを造ったのか・・・
by 2歳の子の1歳の頃の動画を観て懐かしさと寂しさで泣いてしまう父親
分からなかったので原作読んだ
この監督の作品が好きなので、こちらも見た。
見終わって、たとえば未来が分かったとして、自分はこれからも生きようと決められるだろうか、という不安に襲われた。未来に何が起こるか分かったとしてそんなつまらない、ともすれば恐ろしい人生を歩みたいなんて思わない。
けれど、主人公のように未来のことが分かればより良い選択ができるんだろうか、あのラストの中国国家への電話のように…あれ? そしたらなんで娘が死んじゃう未来は避けようがないことのように、これから起こる遠い未来の不幸のように描かれているんだろう?
選び取れる未来への選択と、避けようがない不幸の違いは何? 他国へ電話したあの時のように、娘が死ぬのを回避する未来を見せないのは演出?
とあれこれ疑問が湧いたので原作を読んだ。結論は、原作の映像化の成功には至っていないと思った。ここから先はその違いについて、自分の理解なりに書いているだけ。
原作は、人とかけ離れた宇宙人「ヘプタポッド」が人と違う理解形態を有していると示すことで「時間に対する人間の概念の捉え方」を文章で形にし、また変えられない未来を知った上で、そこから人生に自分のオリジナルの選択はある、と言えるのか(いや存在し得ない)というテーマがあった。主人公が、ヘプタポッドの言語と理解形式を取得していきながら、半ば取得したがゆえに「母親である時代の自分」と「ヘプタポッドと出会った頃の自分」と並行して描かれている。
この並行部分も映画ではそのまま表現されてるんだけど、これは原作を知らないと演出と取られて終わると思った。映画の後半までいけば「ああ主人公は未来のことが分かるようになったんだな」「未来を垣間見たんだな」と伝わるものの、未来予知が宇宙人からの贈り物と解釈した観客は多いんじゃなかろうか。(というか私はそう思った)
彼女が本来知り得るはずのない情報(奥さんの最期の言葉)を、未来の主人公へと彼が教えたあのシーンを、どうして彼女が活用できたのかは謎のままだ。「あの時電話でこう言ってくれたね」と言われた未来を主人公が見て、未来の会話から主人公が言葉を出す、という流れだ。そもそもの入手経路、0のスタート地点がなく、過去と未来が尾を飲み込む蛇のように繋がっている。
主人公は、未来での会話から遺言を入手し、他国の暴走を止める。
未来の知識から現在を変えられるのなら、娘の不幸も避けられそうなもんだけれど、娘の出来事については不可避のようなのが疑問だ。
監督が、時間、過去と未来についてこの作品内でどんな考えで取り扱っているのか明確な理解が私はできなかった。原作からすれば、未来に起こることは決まっているので、主人公があの言葉を未来予知の能力で知ることも決められた未来、娘が死ぬことも同様に決められた未来ということなのだろうか。
良かった点は、未来が分かっていても生きていく主人公に希望を感じたこと。
個人的に残念な部分は、人の理解に対する挑戦的な、概念という捉えにくいものを物語として形に成し得た原作が映像ではいまいち活かされなかったこと。普通だったらこんなものは論文で長々と論じられているか、思考実験のような分野だと思う。
映画はエンタメ要素も盛り込んで作り上げる必要があると考慮しても、映像と文章ではそれぞれ伝えられるものが全く違い、不可能な部分があると印象を受けた映画だった。
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