エイリアン コヴェナント

劇場公開日:

エイリアン コヴェナント

解説

リドリー・スコット監督が自身の傑作SF「エイリアン」の前日譚を描いた「プロメテウス」の続編。新たな主人公となる女性ダニエルズを、「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」で注目されたキャサリン・ウォーターストンが演じ、「プロメテウス」でアンドロイドのデヴィッド役を演じたマイケル・ファスベンダーが続投。前作に続いてスコット監督がメガホンをとった。滅びゆく地球から脱出し、人類移住計画を託された宇宙船コヴェナント号には、カップルで構成された乗組員が搭乗していた。やがて人類の新たな楽園となるであろう未知の惑星にたどり着いたコヴェナント号だったが、そこには想像を絶する脅威が存在していた。その恐怖を目の当たりにした乗組員たちは、命からがら星からの脱出を試みるのだが……。

2017年製作/122分/アメリカ
原題または英題:Alien: Covenant
配給:20世紀フォックス映画
劇場公開日:2017年9月15日

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(C)2017 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved

映画レビュー

3.0前作「プロメテウス」に不満を持った人こそ必見! 死を目前?ご老人のオマージュ溢れた気配り最新作をおっさんはこう見た。

2017年9月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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共感した! 5件)
しんざん

3.5リドリー・スコット翁のやりたい放題!

2017年9月16日
PCから投稿

怖い

興奮

『エイリアン』一作目の監督は確かにリドリー・スコットだが、最初にアイデアを考えて脚本化したのはダン・オバノンだし、強烈なクリーチャーデザインはギーガーがもともと描いていたものだし、ギーガーとスコットと引き合わせたのはオバノンだし。ほかにもウォルター・ヒルら大勢の人材が関わっていて、スコットが「シリーズの生みの親」かどうかには議論の余地がある。

しかしスコットは敢えて『プロメテウス』『コヴェナント』と続けて「エイリアン」伝説のはじまりを描こうとしている。ぶっちゃけ後付けの前日談は蛇足になりがちだが、スコット翁の「オレにとって「エイリアン」はこうなんだよ!」と宣言するかのごときやりたい放題はある意味で痛快。神話をモチーフにしまくっているせいで「エイリアン」の神秘性が逆に薄れた感はあるが、『プロメテウス』よりもアクション/スリラー感が増して娯楽に寄っている分、今回の方が単純に楽しめた。

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共感した! 20件)
村山章

4.0「スター・ウォーズ」連作のように、第1作に円環する

2017年9月15日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

怖い

知的

SF映画の巨匠として、リドリー・スコットがルーカスに張り合ったのかどうかは不明だが、「スター・ウォーズ」シリーズのように、「エイリアン」シリーズの前日譚として「プロメテウス」と本作を作り、第1作の冒頭につながるストーリーを作った。もっとも、最初から全体の構想があったSWに比べると、こちらの前日譚は後付け感が少々。うまいことつじつま合わせたな、と感心はするけれど。「プロメテウス」を未見なら、事前の観賞が必須。でないとファスベンダーの二役とか意味が分からないと思う。

コヴェナントは、作中では宇宙船の名前だが、「契約、誓約」といった意味がある。辞書には神とイスラエル人との契約の例が出ている。本作では創造主と新たな種の契約を示唆しているのだろうか。明示的ではないが、観る人によっていろいろ解釈できると思う。

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共感した! 15件)
高森 郁哉

3.5前日譚の謎は解明されないまま、“当日”にはまだまだ戻ってこないのだ…

2024年10月17日
Androidアプリから投稿

興奮

最新作『エイリアン ロムルス』鑑賞前にBlu-rayで復習(2024.9.23)。
リドリー・スコットが製作・監督を続投したプレ・リプリー編の第二弾。

映画はアンドロイド=デヴィッド(マイケル・ファスベンダー)誕生のシーンから始まる。
前作から続けて観たから分かったことだが、つまりこの後デヴィッドがショウ博士らとともにプロメテウス号で探査の旅に出るということだ。
そして、デヴィッドに自分が父だと告げる男こそ若き日のウェイランド社長なのだ。だから、この男は本筋には出てこない(前作で死んでいるから)。
この男を演じているのがガイ・ピアースで、前作のウェイランドの老人フルメイクの下が同じガイ・ピアースだと知っていれば容易に想像できたのだろう。
これが日本映画で演者が甲本雅裕とか津田寛治とか光石研あたりだったら誰でも分かったことだ。
本筋が始まると、移民船コヴェナント号にもアンドロイド=ウォルターが乗っていて、同型だからファスベンダーが演じているため余計に分かりづらいのだ。

前作で馬蹄型宇宙船に乗って飛び立ったショウ博士は、筋肉マン(エンジニア)たちの母星を目指したので、本作の舞台がその母星になることは予告済みだったのだ。
あのときデヴィッドは筋肉マンの生き残りに頭部と体を引き裂かれていたが、ショウ博士によって宇宙船に乗せられていた。
その後、考古学者であるショウ博士がアンドロイドを元通りに修理したのだ…実に多才である。

そして、謎の地球型惑星で2体のアンドロイドがご対面。
これがまた分かり難いのだけれど、制作側の作戦だということが最後に判明する。

地球人の起源が筋肉マンだったとして、彼らの母星を滅ぼしたのは地球人が作ったアンドロイドだということか…。
デヴィッドとショウ博士が乗った宇宙船がこの母星に到着したとき、筋肉マンたちは生存していた。ならば、遠く離れた惑星で同族たちがエイリアンによって滅んだことを知っていたはずだが、救助には向かわなかったようだ。
デヴィッドが彼らにエイリアンの〝菌〟をばら撒いた理由は、創造主でありながら地球人をエイリアンで滅ぼそうとしていた筋肉マンたちへの報復か?
でも、ショウ博士を実験台にして殺しているし…よく解らない。
説明しようとすればするほど矛盾が生まれてくるのだから、妙な筋立てはやめて欲しかった。

戦う女性主人公を引き継いているのは、惑星間移住の責任者であるダニエルズ(キャサリン・ウォーターストン)である。
コヴェナント号に戻る作業船の船外で追ってきたエイリアンと決死の白兵戦を繰り広げるのだが、あのエイリアンはショウ博士と筋肉マンとのハイブリッドで生まれたH・R・ギーガー型の新種に見えた。この新種はこの星にはいないはずでは…?

コヴェナント号で移民地に向かったアンドロイドの目的は何か…それを明かす続編は現時点では作られず、この物語が第一作『エイリアン』に繋がる様子はない。
むしろやめて欲しいと思っていたら、シリーズの新作が公開される。
だがやっぱり、リドリー・スコット総帥はこの謎解きを他人には任せたくないのだろう、新作は『エイリアン』直後のスピン・オフだった。
もうシリーズは終わったと思ってBlu-ray6枚組コレクションBOXを買ったのに…💧

■以下、初鑑賞時のレヴュー(2017.10.17記)……………
「エイリアン」の面白さは、エイリアンの襲い方の恐ろしさと、生き残る方法のアイディアにある。
ただ、それだけだ。
それだけの単純なスタイルを開発したのは、リドリー・スコットの功績のひとつ。

一旦手を離れて、数々のクリエイターたちによって様々にアレンジされた「エイリアン」を前作「プロメテウス」で取り戻したリドリー・スコットは、単純だからこそ怖くて面白かったスタイルに、なぜ変な理由付けをしてしまったのだろう。

最初からこんな“前日譚”があったとは、思えない。
後付けにちがいない。
自分が創造者だという自己顕示だろうか?
そう考えれば、「プロメテウス」から「コヴェナント」までの物語は、正にリドリー・スコット自身の“エイリアン”支配者としてのものかもしれない。

しかし、物語を単純なものにしないために考えられたシークェンスには、前作にもあった安易さが見えてしまって、逆効果になっている。
たとえば、アンドロイドの危険な企みに気づいて追及しているのに、まんまと繭を覗き込んで襲われる船長のバカさ加減、とか。

映画技術の進歩もあって、前作も今作も、エイリアンとのバトルシーンはレベルアップしていて、実に面白かった。
それだけに、要らない講釈が残念だ。

ゾンビ映画のように、エイリアン映画はひとつのジャンルと言って良い。
シチュエーションの工夫とアクションのアイディアだけで勝負して良かったのではないだろうか。
近作『ライフ』のように。

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共感した! 10件)
kazz

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