64 ロクヨン 後編
劇場公開日:2016年6月11日
解説
佐藤浩市はじめ、綾野剛、榮倉奈々、瑛太、永瀬正敏、三浦友和ら日本映画界を代表する豪華キャストが結集し、「ヘブンズ ストーリー」「ストレイヤーズ・クロニクル」の瀬々敬久監督のメガホンで、ベストセラー作家・横山秀夫の小説「64(ロクヨン)」を映画化した2部作の後編。昭和64年に発生し、犯人が捕まらないまま迷宮入りした少女誘拐殺人事件・通称「ロクヨン」。事件から14年が過ぎた平成14年、新たな誘拐事件が発生。犯人は「サトウ」と名乗り、身代金2000万円を用意してスーツケースに入れ、父親に車で運ばせるなど、事件は「ロクヨン」をなぞっていたが……。後編は原作とは異なるラストへと向かっていく。
2016年製作/119分/G/日本
配給:東宝
スタッフ・キャスト
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2022年10月1日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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少女誘拐事件を軸に、警察内部の軋轢や報道各社との駆け引き、親子の断絶など多くの要素を詰め込みすぎているように思う。 脅迫電話の録音を失敗してその事実を隠蔽したというのがそもそもだが、誘拐事件が発生して犯人からの電話を待っている場面に、刑事がいないというのは、どう考えてもありえない。 被害者の父親がいたのに、録音失敗の隠蔽を録音した技術班だけで決めたというのもありえない。 しかも、責任を取って辞めた技術犯の男を延々と14年間も監視するってのもありえない。 さらに、犯人の電話の声の記憶だけで、無言電話をかけ続けて犯人にたどり着いたというのは、どう考えても不可能だろう。 映画自体はそれなりだし、俳優もいい演技をしていると思うが、原作が穴だらけではいかんともしがたい。
2022年9月23日
Androidアプリから投稿
雨宮さんに尽きる。
誘拐、幼い子の命を奪う、1人娘を亡くす。悲しい。
目崎は、自分にも子供が2人居て、女の子が居て、何故幼子を殺せたのだろう。目崎の娘が最後に泣いて叫んだシーンにすべてが集約されていただろう。
人間の怖さ。
自分が金に困る。生活ができない。幸せを失う。ひとを犠牲にしても、どんなに他人を不幸に陥れても自分が生き延びて、自分の家族や幸せを守りたい。
卑怯である。人間とは悲しい。
声だけを頼りにかけつづけた公衆電話。
録音にヘマをして、ひきこもりになった日吉、それを隠した幸田の人生。
64は、あらゆるひとの人生をめちゃくちゃにした。
佐藤浩市の怪演。
組織のなかのジレンマ
奥田瑛二、三浦友和
記者には瑛太や坂口ら。
豪華な布陣で挑んだ大作だ。
れいすけにて感想も書いている。
最初見たときと感想がかわっている。
2022年8月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
僅か7日間だった昭和64年に起きた少女誘拐事件から14年後。時効が迫る中、事件の真相に迫る刑事達の男臭い骨太物語の後編。前編の余韻が覚めぬうちに鑑賞した。
前編は、誘拐事件は脇役扱いで、主人公・三上(佐藤浩市)や、被害者家族を始めとする事件関係者の人物像描写、匿名報道をめぐる主人公と記者クラブとの確執といった人間ドラマに終始した感がある。しかし、後編を観て、前編での人間ドラマを踏まえないと、後編での彼らの行動は理解不可能であると納得できた。
前編のラストで発生した14年前の誘拐事件の模倣事件に、主人公は、前編同様、警察内部の権力闘争、隠ぺい体質、匿名報道を巡る新聞記者達との確執など、様々な障壁に阻まれながらも、主人公の流儀で、不器用ではあるが、熱く、泥臭く、事件の真相に迫っていく。そして、ついに、犯人に辿り着くが、それで物語は終わらない・・。
主人公や事件関係者の真相究明方法は、観てのお楽しみということで、ここまでやるのか、凄いという程度に留めるが、前述したように、前編で、夫々が懐いている誘拐事件への並々ならぬ想いがしっかり描かれていたので得心でき、胸が熱くなる。
身代金受け渡しシーンはカーチェイスのようで迫力満点。
犯人の身代金支払い場所変更に翻弄されながら、必死で犯人を追い詰めようとする捜査陣と、広報官という任務を全うするために、その情報を記者達に伝えようとする主人公の姿が臨場感たっぷりに描かれる。
後編も豪華俳優陣の競演であり、特に、佐藤浩市は、前編に引き続き渾身の演技で存在感十分。しかし、作品全体は、後編ということもあり、前編に比べ、目新しさは少なく、鮮度が落ちているのは否めない。
そんななかで、鮮度抜群の演技で、ひと際異彩を放っていて、役得だったのは、捜査2課長役の柄本佑。不慣れな記者会見を押し付けられ、最初はオドオドして記者達の質問にタジタジになっていたが、次第に開き直り、記者達と対等に渡り合うまでになり、一件落着した後は、緊張が解けて、記者会見場で爆睡。新入社員の成長過程を見ているようで、脇役ではあったが、インパクトは強かった。
原作未読なので原作のラストは知らない。しかし、事件を追い続けた主人公の想い、前編で魅せてくれた主人公の人物像を踏まえれば、やり過ぎかもしれないが、極めて主人公らしい泥臭く、人間臭い決着の仕方だったと言える。
惜しい、勿体ない。というのが、前後編を観た率直な感想である。前編は人間ドラマ、後編は誘拐事件解明ドラマという切り分けは見事だと思うが、やはり、3時間位の尺で、一気に観た方が、一段と迫力のある骨太物語になっていたと思う次第である。
2022年6月20日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ようやくストーリーが大きく動き出し、それぞれの64が終わりを見せる。
子供を失う親の心情。
それぞれの様々な想いが交錯して、終盤はじんわりとさせられました。