ウルフ・オブ・ウォールストリートのレビュー・感想・評価
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金は天下の回りもの、ではないのか?
まさに疾走する映画であった。
マーティン・スコセッシの映画でいうと「グッドフェローズ」や「カジノ」の系譜に連なるものであった。
ジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)が大手の証券会社に就職し、トレーダーの資格を取得したその日、ブラックマンデーに襲われ、ベルフォートの会社は倒産してしまう。
そこからベルフォートは見事な話術と度胸で、みるみるのし上がっていく。
3時間の長尺を感じさせない、スコセッシのマジックはさすがというほかない。ベルフォートの語りが有効にはたらいて、時折ディカプリオがカメラ目線で話す演出も気がきいている。
レオナルド・ディカプリオは、自分で企画しただけあって、入魂の演技となっている。これも長尺を引っ張るだけのエネルギッシュな人物像を作り出し、観る者に金の魔力を見せつける。
欲望ははてしない。
いいことはいつまでも続かない。
示唆に富む映画であった。
演技派ディカプリオ!
ディカプリオが良すぎた!とくに社員の前での演説のシーンはトリハダものだった。序盤で出演のマシュー・マコノヒーも存在感があって映画を盛り上げた。テンポもよくあっという間の179分だった。ただsexとクスリの描写が多すぎたのが少し気になった。
狼になりたい人々 【スコア修正】
20代半ばで年収50億円近くを稼ぎ出す株屋となった男、
ジョーダン・ベルフォートの波乱万丈の半生
(まあ実際には1/3生くらい)を描いた作品。
主演は今や貫禄付きまくりのL・ディカプリオ。
監督は『NYの裏側なら俺に任せろ』な名匠M・スコセッシ。
……ところでスコセッシ監督って今いくつだっけ?
72歳? え、マジで? いやいや 年齢詐称でしょ、それ。
2~30代じゃないの、こんなギラついた作品撮るのって。
何すか、この超エネルギッシュなブラックコメディはッ!
このテンポの良さと、全編にみなぎる推進力!
3時間近い上映時間にも関わらず、まるで退屈しなかった。
あ、けど、R-18指定も納得のお下品&不謹慎描写も満載なので、
そういうのがニガテな人は要注意です。
* * *
ディカプリオ演じる主人公ジョーダンは欠点だらけ……というか、
あまりにクズ過ぎて笑えてくるほどの超絶クズ人間。
電話越しに山ほどの人々の人生を破滅させながら、それをネタに
仲間と爆笑してるような奴を善人と呼ぶのは難しい。
加えてセックス&ドラッグ依存症とくればもう手に負えない。
いつでもどこでもありとあらゆるクスリでキメながら、
金儲け→パーティ→セックスの無限ループ(最後の方では
ぜんぶ同時(爆))を年がら年中繰り返すイカれた日常。
天井知らずのウルトラハイテンション。
開巻早々◯◯を墜落させるアホっぷりに驚愕。
モラルそっちのけの荒稼ぎの数々に引きつり笑い。
終盤のレアな“レモン”のくだりなんて笑い転げそうになった。
* * *
その仲間もゴロツキみたいな連中ばっか。
ジョナ・ヒル演じる悪友はいつ何をやらかすか分からない
アブない雰囲気があるし、他の1人なんて“アブない雰囲気”
どころか実際にヤクの売人だし(笑)。
なのに、狼少年ジョーダンのテクニックを学んだ彼らは
ガンガン儲けて高級スーツと信頼感を着こなすようになっていく。
これ、冷静に考えればかなり不気味な話である。
しかもこんな奴らが世界のカネの1%を所有してる富裕層の
一部だなんてさ。連中が買ったヘリも船も豪邸もクスリも
コールガールもみぃんな誰かからむしり取った金で買った物。
ムカッ腹のひとつも立ってくる。
観ている分には笑える連中だが、彼らがスカンピンに
なろうが投獄されようが少しも同情は感じないっす。
* * *
けれど。
ジョーダン逮捕に意欲を燃やすFBI捜査官。
彼が地下鉄に乗って黙って座るシーン。
主人公らの狂乱ぶりとは打って変わり、
地下鉄の人々は静かに座席に座っている。
普通の人々の普通の日常。
彼らを見つめる捜査官は、あの時何を考えていたのだろう。
人生を変えられるだけの金があったら。
あんなイカれた熱狂までは望まなくても、
せめて生活に苦労しなくて済むだけの金があったら。
たとえ世間の評判が最低最悪でも――騙してきた人間に
殺されたっておかしくないほど憎まれていても――
そんな男に教えを乞い、一獲千金を夢見る人々は後を絶たない。
あのセミナーのシーン。
狼少年ジョーダンを、期待を持って見つめる羊の群れ。
彼らも、僕らも、もしも大金を手にするチャンスがあったら、
他人を破滅に追いやってでも金を手に入れようとしてしまう
のだろうか。そうしてジョーダンのような、底無し胃袋の狼
みたいになってしまうのだろうか。カネの魔力は抗い難し。
〈2014/02/02鑑賞〉
ほら男爵の冒険 ウォール街編
ドラッグムービー
ディカプリオでおなか一杯!
原作者が主人公と同名なので、自伝を元にした映画らしい。
何しろ長い!3時間だ。そしてその3時間に主人公の人生がせわしなく詰め込まれている。中流の家の出で証券業界に入ったばかりの主人公に、マシュー・マコノヒーが証券マンの心得を伝授する。自分たちは何も生産しない。客の金を動かすだけで手数料が入ってくる。証券マンに必要なのは、ドラッグ、1日2回以上の××××…すごいテンポで話したり歌ったりするマシュー・マコノヒーだが、ディカプリオはちゃんとその意をくみ取った。それから、不況。巧みな話術。自社の設立。いかがわしい仕事、大儲け。金が入るたびの乱痴気騒ぎ。会社の成長。乱痴気騒ぎ。薬。薬。離婚。トロフィーワイフ。贅沢三昧。スポーツカー。ヨット。大邸宅。乱痴気騒ぎ。FBIの介入。スイス銀行。と、3時間の長さを感じさせないほど、話が詰め込まれている。そして3時間のほとんどの時間をディカプリオが熱弁をふるっている感じだ。笑えるかというと、ふーむ。
飽きさせない(o^^o)
最高のエンターテイメントショー
上映中、何度映画館で笑いが起こっただろう。
冒頭10分のマシューマコノヒーだけで十分すぎるくらい、顔の準備体操になる。マコノヒーで十分に笑ったら、我らがレオ様のショータイムである。
レオ様のユーモアとエネルギッシュな演技は観客を画面に釘付けにする。最近劇場でレオ様を見たのは『ジャンゴ』や『華麗なるギャツビー』で、どちらもどっしりと構えたミステリアスな富豪であった。しかし今回のレオ様はディカプリオ史上最もパワー溢れる演技だったと思う。一文無しから一気に大富豪へとのし上がる。底なしのハングリー精神、体力、説得力。それらが画面いっぱいに伝わってくる。
どのシーンを見ても金・酒・女が舞い踊っている本作だが、これはただの楽しいエンターテイメントではない。実話を基にしているだけあり、レオ様の言葉には思わず胸が熱くなる。
特に社員たちに語りかけるシーンで、レオ様のマイクパフォーマンスは素晴らしい。現代の若い人で、これだけのハングリー精神があるだろうかと考えると、とても感慨深いシーンである。興奮しきったレオ様が自分の頭をマイクで何度も強打するシーンには笑ってしまった。
言葉で社員を動かし、言葉で自分の人生を変えてきた彼が、終盤、レモンというドラッグで言葉が話せなくなっていく。彼が言葉を失うと、とたんに次々と自分の築き上げたものが崩れ去っていく。最後は盗聴器をつけされられ沈黙する。彼の言葉や声というのは彼の人生そのものだったのかもしれない。
惜しい点をあげるとするならば、人生丸々詰め込みすぎたため、中盤でだれてしまう。それでも3時間とは思えないほどのめり込む事ができた。
ウルフ・オブ・ウォールストリート
コアなネタあるし、笑いの量はおなか一杯
日本での記者会見に於いてはデカプリオも監督もひたすら「株式市場に対する警鐘」を推してましたが、本場のインタビューなどを見るとかなり一転していて「自分の知らない刺激的な世界への好奇心」とかを推していて、なんだか日本人が手玉に取られているなと思いました。
主人公を実刑まで追い詰めたFBI捜査官の地下鉄通勤シーンとかを見ても、倫理観のしっかりした人間をバカにして、稼いだもの勝ちみたいな感じが伝わってきてしまいました。
しかし一方で、薬漬けなどによって性格が崩壊し身の破滅をきたす主人公を190分も見せつけられるとこの映画はそのような欲望だけの人生に「警鐘」を鳴らしていると言ってもいいのかなとも思います。
この映画をコメディ映画として見た場合、笑える要素は満載で笑いの質も文句無しです。劇場で笑いまくれるシーンの多いことと言ったら。
しかし、190分の長さが苦痛に感じたのは事実です。テンポ良くストーリーをわりやすく伝えるためにはゲイの執事のくだりとか、伏線でも何でもない、いろいろ削れるところがあったかなとも思います。でも削れるところもかなり笑えるのでまあ楽しめました。
あとはロッキー・アオキとか、いろいろ現代のアメリカ知ってる人じゃないとわからないネタが仕込まれてますので、そこら辺の予備知識がない人は笑えないネタもほんのちょっとですがあります。ですが逆に知ってる人はかなりニヤつけますね。
以上まとめると、「知らない世界の刺激を求める」「コメディ映画」という観点からは190分という長さはお腹いっぱいでマイナスな印象になりますが、「警鐘」ということで言えばありかなと思います。
全体的にかなり笑えるので一度見る価値はあります。
そして、この映画の主人公に対するイメージは二分されそうですね。
そこから何を学び取るかはあなた次第って感じです。私はこの映画のような人生いやですね。でも地下鉄通勤よりもこっちがいいって憧れる人もいるかも。
3時間セックス&ドラッグの繰り返し!
「株」にも興味がないのでいまいちピンとくるところがなく、3時間近くセックス&ドラッグの繰り返しでウンザリ。
最後は観てるこっちまでラリって頭痛がしてきた。考えてみたら、スコセッシ作品って面白いと思ったことがないや。
ディカプリオ&マーティンスコセッシ最高!
ディカプリオの演技力には脱帽!
これを最後に休業するらしいが最後を飾る最高傑作であった。
確かに女性の方が見るには少し過激に思えるがそれ故他に類を見ない秀逸な作品ともなった。
マーティンスコセッシの年齢も感じないハイスピードな展開には胸の高鳴りを覚えざる得ない。
とにかく近年には稀に見る最高の作品であるといえる!是非映画館で!
強欲おバカ伝説!!!!!!
アクションだ!!!!!これをアクションと呼ばずして何をアクションと呼ぼうか!!!!!
とある男の半生を、クライマックスとハイテンションと笑いを混然にして3時間ぶっ続けノンストップエンターテインメントに昇華させるという、これぞ、これが、これこそがマーティン・スコセッシ劇場!!!!!御大の新たな到達点!!!!!
や参りました。降参です。
レオナルド・ディカプリオがね、うん。凄い。凄いよディカプー。
スコセッシと5度目のタッグということで、ゆったりというか、体預けてるというか、もうね、凄いです。このイッちゃってる感が。
何回も言いますけど、凄いです。このテンションが物語全部を牽引してるし、つか彼がね、何て言ったらいいんだろ。敢えて言うなら「馬鹿」ですかね。ここまで馬鹿をやり通してるから成立している映画というか。
何でしょうね。どうしたんでしょうか。この彼のテンション。
役者として一皮も二皮も剥けちゃってますね、ディカプー。
いやハイテンション演技なら元々散々やってはきてるんですけども、この映画でのハジけ方は次元が違うでしょ。ハンパが一切ない。
その馬鹿っぷりが全部アクションになってるんです。アクションなんですよ。
だからクライマックスがずっと続くというか、長いです。認めます。長いです。でもね、時間の長さだけじゃないんです。
「ここで終わりでも良くね?」と思ったら「えっまだ続くの?」「そろそろここで纏めに入るのかね?」と思ってたら「あれ、まだ終わんないの?」という、クライマックスが釣瓶打ちで来るもんだから、確かに3時間は長いんだけども、それだけが要因じゃないというか。常にこちらにも同等のテンションを要求してくるというか。だから体力消耗します。この物語にのめり込めばのめり込むほど。吸引されればされるほど。
上映が終わると自分、なんか変な疲れでテンションがおかしくなっちゃって。ハミングしながら胸叩いちゃったりして。
いや本当、圧巻スよ。
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