ウルフ・オブ・ウォールストリートのレビュー・感想・評価
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アメリカンドリームな映画
酒池肉林、金金、ドラッグ、ドラッグ、金。
お下劣満載。
お上品な人は見に行かない方がいいとおもいます。
ただ、ディカプリオをはじめとした俳優の方々の演技が本当に素晴らしい。
普通に楽しい、飽きない3時間です。
ラストで絶句する!
主人公を含む登場人物のほとんどが下劣で感情移入は出来ないので映画は喜劇仕立てで進む。
それで観客は三時間弱の映画を退屈もせずに観ることができるが映画は最後のシーンで今まで笑っていた観客に対して厳しいものを見せるのだ。
それはジョーダンが観衆に向かって「このペンを俺に売り込め」と問いかける瞬間である。その前に描写された地下鉄での貧民層を見つめるデナム捜査官と相まって映画そのものが観客に強烈に問いかけてくる。
「今まで俺を笑っていたお前逹、金が欲しくは無いのか?」と
まさかドラッグとセックスだけの映画だとは
ホリエモン
無いトコロからの利
淡々と1人の、ある意味のアメリカ資本主義、その中核にある株、証券トレーダーの成功者の人生を、ただ淡々と描く、、、リアルの直視を求める製作者のある意味の残酷さと厳しさを汲み取る。
ただ其れは、栄枯盛衰の話でもなければ、何かを成し得た人物の自伝でもまったく無くて、主人公の彼は挫折も成功も実は成し得ては無く、ただ淡々と「無いところから金を効率的に生む」作業に没頭するのみの何かのウィルスやら微生物の様なのだ。
株式を上場するのは、上場により株式を買ってもらい資金調達をするからだ、さて、その株の価値を誰がどう決めるのか?その裏にトレーダーという存在がある。
その会社の株の価値は本来その会社の将来性やら何やらを投資家が判断して決めるのが正当である事は事実ではあるのだが、はたして我々はその実質の有望性で株を購入しているだろうか、、
下がりそうになれば売ったり、買ったり、とモニターの株価に一喜一憂し、其れさえもトレーダーに任せてしまう、まるで会社を食い物にしている感も否めない。
まるで実体の無い幽霊の様な現代の株式の世界はまるで詐欺その物かもしれない。
主人公の最期の職業は怪しげなセミナーの主催であったが、結局其処にいたるのは必然でもあり、自分で転がす寄りも転がすメソッドを売る方がリスクも少なく効率的だからである。
マクドナルドで働く事はその対比として主人公が何度も唱える事であり、徹底鉄尾「無いところから利を得る」生き方ととの完全なる思想の違いを云っているのだ。
彼の思想と似ている世界は実はこの世界にもう一つ存在するとしたら、それは美術の世界であり、画商などの世界かも知れない。
つまり古来より、彼の思想は脈々とこの世界にあり、今際立ってあるのが株の世界であると、いうことなのだろう。
卑猥すぎて。
ジェットコースターのような浮き沈みのある人生
ジョークも満載であっという間の3時間。
ただしアルコール、ドラッグ、セックスの描写はかつてラズベリー賞の酷評を受けた「ショーガール」が可愛く見えるほどのレベル。
権威ある映画賞の映画人()さまがどのような評価を下すのか、別の意味でも興味があります。
これを観たら簡単に「ヤバすぎる人生」なんて言えなくなる
3時間もある長尺だが、観ればこれ以上切りようがないと納得する濃縮されたジョーダンの生きざま。
たった10年の間に周りの誰よりも多大な富を得、湯水のごとく金を使いまくり、ドラッグに溺れるジョーダンの人生。所詮、成り上がりの馬鹿な行動と見るのは簡単だが、たった一度の人生をあそこまでハジケさせたら本望だろう。
狂気の沙汰を演じさせたらディカプリオは超一級だ。あの淀みなく流れる話術、とことん行き着くところまで突き進むバイタリティ、己自身に陶酔しやがては破滅へと向かう形相、「J・エドガー」あたりからディカプリオは二段目のロケットに点火した感じがする。
法をかいくぐったビジネスだけでなく、四六時中ドラッグと酒浸りで、やることなす事、常人には計り知れない行動が大爆発。とくに、ランボルギーニの迷走、大型クルーザーの無謀航海、ファーストクラスでの乱行は最たるもので、呆れるを通り越して笑ってしまう。陸はもちろんのこと海へ空へと、まさにヤバすぎる人生とはこのことだ。
家庭人としては、何事も無難にこなし無事に家路につく夫が理想だろう。ただ、誰しもがそれだけで人生いいのか?と自問するはずだ。すべてを失い収監されたとしても、想像の枠を超えた体験をした男に一抹の羨望を覚えたとしてもおかしくない。
堅実という名の壁のどちら側に立つか、やはり人には持って生まれた分というものがある。望んだからといって、誰もがジョーダンのように破格の人生を手中にできるものではない。ましてや、ジョーダンがやってきたことは法に背いた犯罪だ。
それが分かっているから着実に道を歩く人間が大勢を占める。家路を急ぐ地下鉄の車中、これでいいのだと自分を納得させる。デナム捜査官の目が、万人の思いを象徴する。
人は何かしらの奴隷ですよ…
今度こそアカデミー主演男優賞を!
3時間の長い映画だ。
21秒に一度「FUCK」というマスコミでは使用禁止の粗暴な言語が出てくる。その数、506回。「GET FUCKING PHONE!」受話器を取って株を売って、売って売りまくれ、というわけだ。ディカプリオが、女の肛門のまわりにコカイン粉を振りまいて、ストローでそれを鼻から吸引するシーンで、映画が始まる。禁止言葉の羅列、ドラッグ、ヌードと暴力シーンが多いために、18歳以上でないと観られない。ドラッグはコカイン、マリファナ、アイスにエクスタシー、、と何でも出てくるし、女の全裸姿も嫌というほど出てくる。
粗悪株を 口八丁の巧みなセールスで、小市民に売りつけて老後のたくわえを情け容赦なく取り上げる。名もない会社の株を強引に売りつけて得た金をスイス銀行でマネーロンダリングする。250人の証券会社の社員に株の不正取引を伝授して、売上が達成できると、職場では40人の娼婦やストリッパーや楽隊やアルコールやドラッグが待っている。オフィスで馬鹿騒ぎの末、小人症の人を目標達成ボードに体当たりさせて面白がる。デスクに金魚鉢を置いているような軟弱社員から、取り上げた金魚を全員の前で副社長が呑み込んで見せる。会社を酷評した書類には皆の前でジッパー下げて、小便をかけて馬鹿にして見せる。お金が欲しい女性社員を社員全員の前でバリカンで髪を剃って大はしゃぎする。250人の証券マンが仕事中でも楽しめるように、娼婦達を職場において、机の下でもエレベーターの中でも、ジッパーを開けさせる。何でもありだ。
公然と弱い者いじめをし、障害者を笑いものにして、公共の場で平気でドラッグを吸引し、女性を性奴隷としか扱わない。人としてのモラルをすべて全否定してくれて、獣よりも下劣な男の欲をこれでもか、これでもか、と見せてくれる。いやー、、、悪酔いしそうでした。
監督のマーチン スコセッシはニューヨークのイタリア移民の街、リトルイタリーで生まれ、父親はシチリアからの移民一世、母親も移民の2世、子供の時からマフィアの本拠、シチリアの文化の中で育った。彼の作風は「徹底して見せる」ところだ。暴力シーンは徹底的に暴力的に撮る。情け容赦ない。彼の代表作「タクシードライバー」(1972年)、ボクシングファイターを描いた「レイジングブルー」(1980年)、イタリアマフィアの世界を描いた「グッド フェローズ」(1990年)を見ればその暴力の徹底ぶりがわかる。「ギャング オブ ニューヨーク」(2002年)など、アイルランド移民たちの手造りのナイフやナタで殺し合う血しぶきが飛び肉がちぎれるシーンなど、暴力描写が徹底している。
そして、今回の「ウルフ オブ ウォールストリート」では、無一文の男が事業に成功するとどれだけ馬鹿ができるかを徹底して描いてくれた。モデルだった美しい妻を持ち、子供たちに高い教育を受けさせ、家をいくつも買い、別荘、運転手付きのロールスロイス、自家用飛行機、船、とエスカレートしていき、ドラッグとアルコールをあびるように飲み、女遊びする。きりがない。ヌーボーリッチ、成り上がり者の俗物極致、金銭至上主義で、下衆の三流趣味。消費することが快楽でたまらない、消費中毒。人としての品性も、道徳も品格も、叡智もない。人格の尊厳も、上向志向さえない。でも、これがアメリカ人であり、アメリカの消費文化のなれの果てなのかもしれない。そういった男をスコセッシが徹底して描いた。
そんな男を演じたのは、ディカプリオ。「僕がこれだけのお金を手にしていたら環境保全のために使いたいよ。」と、のたまう、しごく真面目な役者だ。炭酸ガスを出さないバッテリー電池の自動車ハイブリッドが発売されたら、すぐに手に入れて売上宣伝に力を貸し、自然破壊を食い止めるための映画を自費制作した。この映画、アル ゴウ元副大統領の作った「不都合の真実」の影になって、あまりヒットしなかったが、カナダの環境保護活動家、デビッド鈴木博士のインタビューなどを含めた とても優れたドキュメンタリー映画だった。
環境保護活動家は、アメリカでは大企業から嫌われるから、スポンサーがつかない。ディカプリオは日本では人気があるが、アメリカでは実力に反して評価されずにきた、不遇の役者だ。映画史上最高の興行成績をあげた「タイタニック」を主演したにもかかわらず、相手役の女優ケイト ウィンスレットがアカデミー主演女優賞を取り、映画作品賞など、その年のアカデミー賞を総なめしたが、なぜか主演の彼だけが、何の賞も与えられなかった。「アビエーター」でも 相手役のケイト ブランシェットがアカデミー女優賞をとり、主演のディカプリオには、何も与えられず、また、昨年の「華麗なるギャッピー」でも、作品は受賞したが 主演の彼は、賞の候補にさえ挙がらなかった。ハリウッドでは、わざと彼だけを避けているのかと思えるほど、ディカプリオは、賞に関しては不運だった。今回のこの映画で、彼は初めてアカデミー主演男優賞の候補にされた。是非、受賞してもらいたい。「熱演」、というか、「怪演」している。
この原作を映画化する権利を、ディカプリオは、ブラッド ピットとの入札で競り合って獲得したそうだ。主役に求められる、「無教養で、節操のない上えげつない男」を、ディカプリオがやっても、ブラッド ピットがやっても、あきれるほどうまく演じたことだろう。
マーチン スコセッシは、この映画の前に、「デパーテッド」、「アビエーター」、「ギャング オブ ニューヨーク」、「シャッター アイランド」の4作で、ディカプリオを主役に使っている。よくできたコンビだ。中では、「シャッターアイランド」が一番好き。夢か現実か、わからない狂気の世界を彷徨うディカプリオがとても良かった。
スコセッシ監督の作品ではないが、「キャッチミー イフ ユーキャン」(2001年)という映画がある。高校生のくせに、ツイードのジャケットなど着て、先生に間違われれば、そのまま教壇で滔々と授業をやる。口がたつ天然の詐欺師だ。
今回の映画でも250人の社員を前に、演説を始めると熱が上がってきて、アジりまくる。彼のアジテーションに 社員全員が総立ちになり熱狂する。そんな役がとても 彼にはよく似合う。FBIが動き出したのを機に勧められて、社長業の引退を決意して、社員たちを前に涙ながら最後のあいさつをしていたのに、話し始めると止まらない。社員を叱咤激励するうちに、そうだ、引退なんか、くそくらえ。僕はこれからも仕事にばく進して、稼いで稼ぎまくるぞ ということになってしまって社員たちを熱狂の渦に巻き込んでしまう。このシーンが映画のクライマックスだろう。
金、女、ドラッグに固執する執念が、この男を駆り立てる。この役を演じたくて、版権を自分で買い映画化するのを待ち望んでいたディカプリオの執念が達成された。アカデミー賞受賞の価値はある。
冗談みたいな生き様。
スコセッシ&ディカプリオの作品で上映時間がほぼ3時間!!
うっわ~!ナニこの長さ。他の作品と抱き合わせで観れないし、
いつ観ようか、どうしようかなんて、グダグダ悩んでいたのが
鑑賞後にスパーっと解決!(爆)面白さ大爆発の長丁場作品。
…とはいえ、ほぼ全編に渡りディカプリオ出ずっぱりのうえに、
ドラッグでぶっ飛んだ奴、セックスをしまくる奴、エロとバカと
あとはナンだろ、騙し騙され隊が出てくるばかりの作品なので、
そういうのはダメ。っていう良識人には向いてない作品かも^^;
アカデミー賞にもノミネートされている本作、私は是非コレで
とらせてやりたいけどなぁ~。ディカプリオに。
最有力候補といわれる某作も観たけど、主演俳優の身体改革は
確かに頑張ってる、でも演技と面白さでは明らかにこっちがいい。
さすがのディカプリオもコレを撮り終えたら、そりゃ~休みたく
なるでしょうよ~。いやホント頑張ってるもん、偉いわよアナタ。
監督も今作では悠々快適に演出を繰り広げてる模様。
型に嵌らないものを好む人間にうってつけの?トチ狂った作品
だけど、こんな長丁場を飽きさせず魅せる演出は賞賛に値する。
しかし主人公のジョーダン氏、冗談みたいなその生き様はナニ?
思わず日本人のあの御方をフッと思い浮かべてしまったけれど、
こういう人っておそらく一生凝りない人生を送るんだろうなぁ。
現にご本人は(今作でも最後に登場している)消える気配全くなし、
だけど彼が詐欺で騙した賠償金は、一生かかっても返せない金額
だそうだ。もう返さないでしょうね、この人はおそらく。
一体お前はナンなんだ!?と言いたくなるほどのバカなんだけど、
どうしてだかこの男のカリスマ性に人々は惹かれてしまうという、
ラストの行なんて、お見事!!というくらい魅力のある講義ぶり。
成るべくしてそうなった人物って、こうかもしれないよな…ところ
変われば、違う方面で人々を騙せた(あ、失礼^^;)魅了できた人間に
なったはずの人物。コネも学歴もない人間の為り上がり講座だ。
しかし、こういうバカに騙されてしまう人間の浅はかな決断が、
今作を見るとまるで自分のことのように思えてしまうところが妙。
バカなオトコほど可愛い。という女性心理がよく分かる。女から
見ると、羨ましい生き方の総テンコ盛りというか、私も男だったら
こんなこと一度してみたい、そりゃあ気持ちいいだろうよ、の一例。
憎み切れないロクデナシ。を地でいくジョーダンには、いつ何時も
部下たちの熱い信頼が集まってくる。人望が網で初仕事の時から
先輩の仕事ぶりに教訓を得て、自分で掬い取っていくジョーダン。
そういや彼に仕事を教えたあの上司は、その後どうなったのかな^^;
時代も時代だったのだろうが、よくぞそこまでやれた(プラス面でも
マイナス面でも)という意味では本当にスゴイ人物。あまりの半生に
観る者がぶっ飛んでしまうほどの威力と面白さがあるが、騙された
被害者側は、この作品の出来映えをどんな風に観てるんだろうなー。
キャスト陣も最大の魅力。ディカプリオ以下、乱痴気騒ぎが満載。
(監督には今後もこの路線でいって欲しいなぁ。子供向けはもう勘弁)
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