桐島、部活やめるってよのレビュー・感想・評価
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青春群像劇
直木賞作家の朝井リョウのデビュー作の映画化。高校生活の甘く、酸っぱく、時に、未熟だからこそ見せる辛辣な態度を、描いている。
決して、派手な演出も無く、高校生の等身大の演技や会話を中心に、高校生活のアルアルの場面を切り抜き、描写している。
特に、運動部と文化部にある、見えない優劣関係の壁は、自分も中学は野球部、高校は吹奏楽部に所属していたので、作品中の映画部ほどではないにしろ、よくわかる。
また、ストーリーに結局、桐島が登場するシーンが無かったのは、意外な展開。バレー部のエースで、誰もが認める桐島が、部活をやめることから生じる、仲間関係の歪みを、あたかも桐島が登場しているように、周りの高校生の言動から描いているのが、面白い。
それにしても、改めて出演者を見ると、主役の神木隆之介は、オタク映画部の冴えない役にピッタリの役どころ。他にも今のドラマや映画で活躍している、山本美月、東出昌大、中野大賀、松岡茉優、橋本愛、前野トモヤ…等と凄いメンバーが、顔を連ねていたのは、驚き。
自分って何者なのか? 何処へ行くのか?
高校2年生秋の群像劇。
受験=将来がある程度現実のものとさし迫っているけど、中途半端な不安と夢の狭間で揺れ動く時期。
まだ大人の管理下で、ある程度自分の限界も見えて、自分が何者なのかを決めて(受験に向かって)努力することを要求されているけど、でも、じゃあって。この努力が何に結びつくのか、結果が出せるのか、効率社会の中で轍にハマってしまうと身動きが取れなくなる。
選抜に選ばれた桐島。ドラフトに指名される可能性のない菊池。同じ”できる”者の中での格差。映画甲子園で入賞したけど、監督には成れないと認識している前田。
夢を実現するべく先にどんどん進むもの。夢を諦められないもの。先のことはどうあれ、今ここでできる夢を実現するべく(彼らなりに)格闘するもの。夢への手かがりを手にした途端に限界を認めざるを得ないもの。何をしていいのか惑うもの。何も考えていないようにしか見えないもの。
追い抜き、追い越され、置いていかれるのではという焦燥感。立ち位置。
何に追い抜かれる?わからないのに、わからないからこそ募る焦燥感。
”人は皆平等”というけれど人生横並びなんかじゃない。
”個性を磨け””世界に一つだけの花”とは言うけれど、”成りたい花”と”成れる花”が同じなら幸せだが、そううまくはいかない現実。
人との関係の中で自分が何者であるのか計る人。
自己と関係の中で自分が何者であるのか計る人。
”好き”を共有できる仲間。
”ステータス”を共有しようとする仲間。
”ぼっち”と周りに思われないために必要とする仲間。
スクールカーストという言葉ができて久しいが、じゃあカーストの上にいるとされている奴が幸せで、下にいるとされている奴が不幸せかというと微妙なところが面白い。どっちも大なり小なり息苦しい。
人の付き合いは、高校生でも駆け引きがあり、本音と建前、そして残酷。
様々なところがとてもリアルな映画。
菊池の制服が何気につんつるてんなところが笑った。高校入学してからどれだけ背が伸びた設定なんだ(笑)。反対に前田の大きめの制服。思ったより背は伸びなかった設定(笑)?。肥大した自己とちょっぴりの卑小化した自己の暗喩?
一人秘めた想い。隠しているつもりでも、周りには駄々漏れの想い。女のバトル。その想いに全然気がつかない奴ら(自分のことで一杯だから気づけない(笑))。
原作未読なので比べられないが、高校生の日常を描いた映画として、息苦しくも、過ぎた身には甘酸っぱい。
否、社会に出て迷う自分にも置きかえられて痛い。
彼らはどこへいくのか、何をするのか。
私はどこへ行くのか、何をするのか。
謎が解けないのである程度忍耐を必要とするかもしれないが、それぞれの人物の想いに最初から釘づけになり息を飲む。
(よくもまあ、これだけ芸達者を揃えたものだ)
菊池の後ろ姿で映画は終わる。菊池の後ろ姿とその向こうの風景の残像が残る中、エンドロールにのせて「陽はまた昇る」が心に沁みわたる。
屋上からのこのラストまでの展開。
いつまでも余韻が残り、心のポケットに入れて大切に愛でたくなる。
「映画史に残る圧巻のグランドフィナーレ」、確かにね。
「ハリウッドよ、これが日本映画だ」と名乗るにふさわしい映画です。
注:この映画に出てくる映画を観ていると、オタク的な面白さも加わり、前田理解に役立つけれど、観ていなくとも大丈夫。
今や、主役をはれる俳優達が揃い踏み。このころから芸達者。
東出氏の眉毛には笑うけれど、そこがまた高校生っぽい(笑)。
青春映画20年に一本の快作
青春ですね
生涯ベスト級の悶絶青春群像劇
邦画の中で好きな映画
すごい映画ですね
噂話の題名からして桐島出てこないフラグですよね
ここに桐島はいないという象徴だと思います
学校という社会の縮図に
崇められる存在として確立してしまった桐島
これは勝手な想像ですが桐島は
本当の自分を見ていない、知ろうともしない友達と、自分の立ち回り方に限界がきて、ある日キャパオーバーしたんじゃないのかなと観てて思いました。
若さゆえに、依存していた者たちのメッキが剥がれ脆く崩れていく様は観ていて面白いです。
客観的に見ると典型的な嫌なやつが沢山出てきます。
無意識にマウントしたり
人を選んで態度を変えたり
空気読んで仮面かぶったり
人の不幸を喜んだり
気に入られようとしたり
ずるいとこもあったり
裸の王様のやつの方が
腹黒いやつよりマシに思えたり
浅はかで愚かな気持ちを持ったことがあるから
自分を見ているようで辛くなります。
この感情を持ったことがない人っているんですかね?
日本で育った日本人ならではの感情を読み取れる、邦画の醍醐味なんじゃないかなと思いました。
ちゃんと心に問いかけてくる作品。
そして、クライマックスの屋上シーンが爽快です
この映画の爆発する瞬間、最高でした
学校という濃縮された世界を舞台にして
純粋で熱くて切なくて色んな感情が生まれる
自分と違う生き物と生活するのは行き詰まる
剥がれかけたメッキがちゃんと剥がれる
自分の中で大事なものが分かり、ここで戦うと決めた瞬間
ひと騒ぎ終えた後に、前田にカメラを向けられカッコいいよと言われた宏樹が涙するシーン
自分は興味すら持たなかった前田の存在。
少し会話しただけで前田は賢くて、自分よりずっと出来た人間に思えた。その真っ直ぐな瞳が追い打ちをかけてくる。
それまで自分の空っぽさに目を背けていて、それにちゃんと気付いて情けなくなり涙したのかなと思いました。
宏樹が変わった大事な瞬間だと思います。
最後、前田が部員に教えるセリフが
この作品の最大のメッセージだと思うのです
《戦おう、ここが俺たちの世界だ。ここで生きていくしかないのだから》
こんな感じのセリフだったかなと
結局、この自分でしか生きていけない
誰にもなれない、どこへ進もうと
その時置かれている環境で生きていくしかない
飛び出して別の世界へ行くか
そこに行かず篭るか
そこの世界で戦えない自分は死ぬか
大人になっても上手くやる奴は上手く立ち回れるし、不器用な奴は不器用なりに頑張るしかないんです。
その中でやりがいとか幸せを見つけるのが人生だと思います。
辛い時には、前田君の言葉を思い出して頑張っています。
人生は自分のものだ
戦おう、生きよう
桐島、部活やめるってよ
この映画、おもしろい?
結構、映画を見るほうなのだが、
この映画を見た時は、何を伝えたいのか全くもって意味不明だった。皆さんのレビュー見て、
あぁ、こう言うことかと。何回か見てなるほど。と理解できたかな?
まず、桐島出てこないことにビックリ。
あれ?桐島どこよ?なったよ。
学生の頃って、周りに流されやすかったり
自分の考えを思うように相手に伝えられなかったり、やりたいことをやりたい!って素直に言えなかったり、いろんな葛藤がみんなあって、
過ごしている。そんな中で、映画部の
神木くんは、自分の好きなことを、好きなだけとことんやる。自分の力を信じている。
なにも恥ずかしいことはない、やりたいように
仲間と大好きな映画を夢中で撮る。
自分にまっすぐに生きている神木くんの姿を見て、東出くんも自分のやりたいことを
やってみようって気持ちになれる。
こういうことだよね?
まだピンときてないところがあるのかも…
最高
本当に素晴らしいです。沢山の思想、価値観が入り混じって、どれが勝つかは登場人物によって違うし、正解がない。世の中の全てのコミュニティの縮図になってる。また余白の残し方がちょうど良い。評価が完全に別れることも、この映画の狙い通りだと思います。見る人によって感想が全然違うことは、劇中の登場人物たちの存在を肯定するものなので、結構なことだと思います。意味不明だと思って記憶の彼方に放り出す人はそのままでいいし、少しでも引っ掛かったらずっとそのままでいるべきです。中身がぎっしりで沢山考えさせられるので、何度も見るのはしんどいですが、折に触れて思い出すようなずっと心に残る映画です。
ヒエラルキーって、、、
長々とレビュー書いたのに消えた、、、ガーン
とにかく、高校生は大変だー。
学生時代のヒエラルキーを思い出すけど、
こんなに可愛い女子も、あんなにかっこいい男子も
いませんでしたけどね!
鑑賞前にはレビューは読まない主義で、観賞後に読むなかで、観た人たちが、登場人物の誰かに共感する、または自分はこんなだったなーと当てはめる的なことを言ってる人がいましたが、私は残念ながらどのキャラにもあてはまらず。。。当てはまってたらもっと楽しかったかもーとも思うとちょっと悔しい。
学校の中のヒエラルキーって、大人になった今では本当にどうでも良いものなのだが、学生たちがヤーヤーやってる分を映画で観るのは面白い。ただ、これが大人になっても現実社会で同じことやってる人を見るとドン引き。大人になってくださいませといつも思う。
そんな中で生きていくしか無いのだっという前田(神木隆之介)の脚本の中のセリフ。そのとーりー!です。
今は主役や名脇役へと成長している俳優たちがたくさん出演していて、とても豪華な映画です。
物語の進み方は、ある一日をいろんな人間からの角度から写しているのでわりと好きな創り方。
学校の人気者である桐島が部活をやめるってことで、ヒエラルキーが崩れてしまった後からの、それぞれの反応が面白かったなぁ。
桐島を軸に、それぞれが属しているところで揺れが起こったり、起こらなかったり。
そもそも属するグループ自体とても曖昧。
それがまだまだ人間として未熟な高校生ならではの気もするけど、大人も一緒なんですよね実は、、、
宏樹が普段関わることのない前田に、8mmカメラを向けて冗談のように聞いた質問。将来は映画監督ですか?アカデミー賞ですか?との問いに真面目に違うと答える前田。前田こそ、自分の好きなものに今まっすぐに取り掛かっている。例え先生から反対されても。そんな前田を前に、野球部に戻れずふらふらしている自分が情けなくなったのか、宏樹が悲しい顔をして後ろを向いてしまうシーンは印象的でした。
登場人物の女の子達もとても不安定で、でも、自分自身を振り返るとそんなもんでしたね。そう考えると全くこのキャラ!って当てはまらなくても、なんかしら共感できる場面があったようにも思えてきたぞ。
宏樹もその友達も、バレー部の部員も、女の子達も、映画部のメンバーも。どのキャラクターも観ていて楽しませてもらえた。
また観たいなー
タイトルなし(ネタバレ)
☆男とお洒落にしか興味がなく彼を待つ事に時間を費やすイケてるギャル
☆部活にも勉強にも自分なりにやる気を見いだしがんばり、可愛いギャル(上位層)とも友達だけれど内心は見下している
☆好きな男に話しかける事も出来ないけれどサックスに打ち込む自分を無言でアピールする部長
☆野球部を辞める事はしないのに打ち込む理由も見つからないまま何事も努力せずにある程度出来てしまうイケメン
☆賞を取っても朝礼でクスクス笑われる最下層の映画部部長
それぞれが劣等感や虚無感をもちつつも
友達との戯れや部活に打ちこみながら過ぎていく日々
ティーンだろうがヒエラルキーはあったというリマインド
松岡茉優発見
気恥ずかしい『アオハライド』を観たらなぜか久しぶりにこれを観たくなった
高校の生徒たちを記録した写実主義群像劇を淡々と描いている
2012年の作品
たしか地元の映画館で観て13年ツタヤでDVD借りて観たそれ以来
その当時はいまいちピンとこなかった
スピンオフ作品?いや違う?桐島が主人公の青春映画は存在しない
原作も読んだが『何者』もそうだが朝井リョウには全くはまらなかった
いくら世間で高く評価されても文学も映画も向き不向きがある
一部ネットだが面白くないという意見もわかる
中森明夫氏の解説もたしかに一理ある
その年の映画賞で高く評価されるのもまあそうだろう
日本テレビが制作して日本アカデミー賞受賞はなんだかなと思うけど
ガストのチーズハンバーグが1番のご馳走と感じる人は出汁のきいた薄い繊細な味は理解できまい
小津安二郎作品みたいなものかな
今こうして観るとわりと面白い
こういう作品を楽しめる年齢になったのかもしれない
タイトルにインパクトがある
タイトルが面白い
小説でも映画でもこういうのは大事
一応主人公は映画部部長神木隆之介←かわいい
同じ映画部でよくつるんでいる副部長前野朋哉←いつも寝起きなようなブサイク
幽霊部員の東出昌大←全く変わらない!無駄にデカすぎる!
バレー部員の太賀←あれ?こんなに小柄だっけ?
吹奏楽部の大後寿々花←子役から地味に上手な歳の重ねかたを続けているしゃくれ
女子グループ4人組で一応ヒロインの橋本愛←美人!新人賞!なぜか伸び悩み
女子グループ4人組で桐島のカノジョ山本美月←いたいた
女子グループ4人組の1人で地味な清水くるみ←誰?
女子グループ4人組で一番嫌味で生意気な松岡茉優←あれ?いたっけ?今観るとこの頃から芝居うまい
神木と大後のやりとりが面白い
桐島は出てこないようだが屋上にいたのが桐島で間違いないだろう
エンドロールで桐島じゃないから桐島じゃないと主張するのは馬鹿
みんなギクシャクしている
バラバラだ
それが当たり前なんだ
昔から今もこれからもそうなんだ
ありがちな学園ドラマなんてメルヘンだ
コロナも反安倍もみんな一つになってなんて無理なんだよ熱すぎるんだよ冷静になれリベラル個人の尊重はどうした?全体主義か?
スクールカーストって・・・
映画会社の広報が宣伝する映画の内容をちゃんと理解できてないってなんなの?
比較的低予算でわりと深い話を堪能できて嬉しい
あとオタクがよく着るチェックのシャツはあんなに気持ち悪いのになぜチェックのスカートの女子高生はあんなにかわいいのかいまだにわからない
DVD特典?の映画部の短編エチュードっておまけ動画面白い
13年当時は本編より面白かった
あの黒板のやりとり最高に面白い
芸人じゃないのにアドリブ?で高級なコント
映画って映像が綺麗な方が安っぽいってなんだろう
フィルムの味わい?
公明党のおかげで10万円貰ったことだしセルDVDも買おうかな
寝かせれば寝かせるほど風味が出て噛めば噛むほど味が出る隠れた名作です
かすみ、ジョゼと虎と魚たち、観てるってよ
まずは、原作から。
『ひかりが振り返って、俺を照らした。』
宏樹(東出)が映画部の二人に8ミリビデオのキャップを渡そうと声を掛け、前田が振り返った場面の宏樹の表現です。
これについて監督は、原作本(文庫)の解説で、次のようなことを書いています。
「この一行ですっかり持って行かれたが、はたして映画でその〝ひかりそのもの〟を描くことができるだろうか。」
いやいや、監督、よくぞ、プレッシャーに負けず、こんなにも鮮やかに仕上げてくれました。心から敬意を表します。
原作は、かすみの中学時代(前田との映画を媒介とした交流あり)のほか、宏樹(スポーツ万能、一応野球部)、風助(今までは桐島の控え)、亜夜(吹奏楽部部長)前田(映画部部長)実果(原作では文武に秀でた亡き姉に複雑な劣等感を抱える)、それぞれの物語がそれぞれの視点で描かれ、独立した章となっています。
風助は、桐島と同じポジションのリベロ(ひとりだけ色や柄の違うユニフォームを着てる人)。いつも控えでベンチにいるが、キャプテンの桐島からどうだった?とアドバイスを求められるほど、よく試合を見ている。
実は、風助も人並み以上のいい選手。
『桐島は選手を、コートを誰よりも見られる立場でプレイしていたけれど(中略)、その桐島を含めてチームを見ることができたのは俺だった』
風助はそんな自負を持ちながらも、いつも自分の先を行く桐島を追いかけていた。桐島がいなくなったことは、前途への道標をなくした不安と、視界が開けたような清々しさが入り混ざる複雑な気持ちをもたらしたのだった。
ここからは映画の話。
原作では、実果と風助の接点は無いが、映画では、
その風助を誰よりも理解し共感する、ある種の同志として、実果の存在がとても重要な役割を果たす。
梨紗、沙奈、かすみ、実果の4人がベンチに揃った場面。
彼氏であるはずの桐島との連絡が取れずイラついてる梨紗と沙奈(松岡茉優さんのビッチぶりがこれまた素晴らしい❗️)の会話を聞きながら、実果が笑顔とも言い切れない本当に微かな一秒程度の薄笑いを浮かべ、沙奈たちとの価値観とは決して相入れないことを鮮やかに表現してみせる。そして、かすみとの関係性の中で垣間見せる内面の葛藤。
イケテル〝上位〟グループに所属していることの優位性だけに依存して、実は何者でもない沙奈や梨紗。
ダサくてカッコ悪くても、桐島という幻影に追いつこうともがいている風助に、亡き姉という幻影を追いかける自分を投影させる実果。
〝上位〟グループに気を遣いながらも、自分と向き合い続ける実果とそれを見守るかすみ。
上位グループの頂点にいるはずなのに、説明できない居心地の悪さを感じ続ける宏樹。
その宏樹に、ひかりの在りかを覗かせた前田たち映画部。
受け止め、感じるだけでいい青春映画の傑作です。
【付録】
原作小説に出て来る映画。
百万円と苦虫女
TOKYO
メゾン・ド・ヒミコ
めがね
打ち上げ花火
花とアリス
リリィ・シュシュのすべて
きょうのできごと
チルソクの夏
ニライカナイからの手紙
※ジョゼと虎と魚たち
→この映画はかすみが一番好きな映画(14歳時点)で5回も出てきます。もちろん、前田も好きで、中学時代放送部で、昼休みに紹介してました。
前田は蒼井優さんが、副部長は犬童一心監督と岩井俊二監督と真木よう子さんが好きなのです。
タイトルなし(ネタバレ)
桐島の不在に翻弄される、いわゆるスクールカースト=体育会系若しくは何か「やらなきゃいけないこと」がある、でも何もやらなきゃいけないことなんてない帰宅部の男女と、もはや桐島の不在のない世界線に生きているのかと思わせるような文化部の男女。この作品には桐島という人物は結局最後まで登場しないからこそ、前者のグループが側から見て、実在しないものに翻弄され、自分たちで事を大きくし互いの関係をぐちゃぐちゃにしているように見える。変な例えだが、株価それ自体は上下することが自然で、ただ人の捉え方によってそれはモンスターにもなりえるし、全く関係なく生きていく人もいる、ということだ。作品の終盤、屋上に桐島がいるという情報を聞きつけ、猛ダッシュする上位カーストと、そんなことは何も知らず音楽室という箱で「いい」音楽を奏でる吹奏楽部。後者に属しながらも、前者に巻き込まれる前田たち。彼らが撮っている映画というものを私たちが今まさに見ていたのだという事実。全てが交錯した時、私は人を踏み台にするような生き方はしたくないと感じた。
桐島、前田、菊池
何気なくレンタル。原作は未読。
面白かった。難しい話は抜きにして、前半から1日が色んな視点で展開されて、様々な人物の心理描写も見て取れて、見ていて全く飽きなかった。
「スクールカースト下位が上位に抗う」みたいな映画なのかと思っていたが、おそらくスクールカースト最上位であろう桐島は結局でてこない。スポーツは選抜、かわいい彼女がいて多分勉強もできる、そんな桐島。そんな万能人、スクールカースト1番上が突然いなくなったことで、その周りが狂い始める。
その桐島の親友である菊池もスポーツできて塾に通って多分勉強もできるのに、どこか悩みがあって進路が決められない様子。部活野球は中途半端にやめてしまっていて、多分プロになれないからそんな一所懸命やる必要ないと思ってるのかな。近くで桐島をみて、「できるやつはなんでもできる」と思ってる。
そんな菊池の心を動かしたのが前田。前田は全く桐島のことなんか気にせず、自分にできることをただ好きなようにやっているかんじ。「映画監督は無理」と言っているが、映画が好きだから、映画を作ることで感じる喜びを求めて、好きなように映画をとる。そんな姿に菊池は心動かされる。
色んな立場の人が描かれているが、自分は特に誰かに感情移入したという感じではなかったが、自分はすごく楽しめた。全く関係ないけど、自分も高校時代映画撮るとかやってみたかったな〜と思った。
桐島出てこい!
もうこの言葉に尽きる。前半は出てこなくてもさほど気にはならない。中盤彼女である美人ギャルを泣かせた頃辺りから、桐島の本性が疑わしいぞ。
部活辞めて、彼女振って、登校拒否。挙句は、屋上に現れたかと思いきや消えていない。
あーもイライラする。皆から『桐島〜!!』ってなんどいわせるの?これの何処が面白いのかさっぱり解らない。
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