男と女(1966)

ALLTIME BEST

劇場公開日:2025年9月5日

解説・あらすじ

当時無名だったフランスのクロード・ルルーシュ監督が、自ら資金を調達して製作した恋愛ドラマ。ジャン=ルイ・トランティニャンとアヌーク・エーメの主演で、大人の恋愛を美しい映像と音楽にのせて描き出す。

モンテカルロ・ラリーに出場するレーサーのジャン・ルイと、映画業界で脚本の仕事をしているアンヌ。2人はそれぞれ子どもを連れて、ノルマンディ地方の港町ドービルの海岸で逢瀬を重ねる。

カラーフィルムを使う予算が不足していたことを逆手にとり、モノクロとパートカラーを交差させるなど映像表現に工夫を凝らした。ソフトフォーカスを効かせた画面にフランシス・レイの音楽をのせた洗練されたスタイルは、のちのミュージックビデオなどにも影響を与えたとされる。1966年の第19回カンヌ国際映画祭でパルムドール、同年度のアカデミー賞では外国語映画賞を受賞した。

2016年には製作50周年を記念してデジタルリマスター版でリバイバル公開。2025年にも、クロード・ルルーシュ監督の特集上映「男と女 クロニクルズ」にて、デジタルリマスター版で再上映される。

1966年製作/102分/G/フランス
原題または英題:Un homme et une femme
配給:Diggin’
劇場公開日:2025年9月5日

その他の公開日:1966年(日本初公開)、2016年10月15日

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第24回 ゴールデングローブ賞(1967年)

受賞

最優秀主演女優賞(ドラマ) アヌーク・エーメ

ノミネート

最優秀監督賞 クロード・ルルーシュ
最優秀作曲賞 フランシス・レイ
最優秀主題歌賞
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(C)1966 Les Films 13

映画レビュー

4.5 ルルーシュが残した完璧な"構図"の数々。

2016年10月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

映画史に於いて"構図"の完璧さで本作は他に類を見ない。海辺のボードウォークをゆっくりとカメラが前進する冒頭のタイトルロールから、愛し合う男女が車のシートに隣り合わせて座り、前方、つまりカメラ側を見ながら語り合うシーン、ベッドの両サイドに少し離れて座るスリリングなシーン、うっすらとぼやけたパリの町並みを背景に佇む女、等々、監督のクロード・ルルーシュはフレーム内で表現し得るすべての基本構図を作品に投入している。それは、当時、否、今も斬新な映像手法。以来、遂にこれを超える作品を発表することはなかったルルーシュだが、彼が映画史に刻んだ足跡は永遠に色褪せない。

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共感した! 7件)
清藤秀人

5.0 アヌーク・エーメとピエール・バルー

2025年9月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

幸せ

斬新

トランティニアンは言うに及ばずなのだが、アヌーク・エーメの美しさ、色気、年増なのにあどけない仕草、これらがたまらない。また動くバルーと劇中で「男と女のサンバ」が聴けるのにはしびれた。ちなみにバルーはたまたまパリの食堂でジョアン・ジルベルトのレコード持ってたところブラジルからきた客にオマエそういうの好きなのか?よかったら今夜パーティーあるから来ないか?と声をかけられ、行ったところそこで当時外交官でフランスに赴任していたヴィニシウス・ジ・モライスと彼の元に遊びに来ていたバーデン・パウエルと出会う。彼らから「ボサノヴァ」を授けられたバルーはすぐに「男と女のサンバ」をつくりルルーシュに聞かせたという。この映画の骨子となった奇跡のような話である。

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共感した! 1件)
MSUMO

4.5 かっこよく優しく繊細でした

2025年9月15日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

斬新

53年後の二人の「男と女」を5年前に見て、二人の出会いとその後はそもそもどんな風に?と考えたり考えなかったりどうでもいいやと思っていた。それで今回初めて見たら、とってもよくて後半は涙がなんだかたくさん出た。音楽、歌(声は男性と女性それぞれある)がよく、「ダバダバダ」は徐々にテンポが速くなる!ゆっくり散歩する犬とおじさんが映るが犬の歩くテンポもどんどん速くなる!登場人物と観客の心臓の鼓動に合わせて!なんて凄い映画なんだ!と思った。めんどうなストーリーではない。それなのに女の気持ちと思いと愛はなんと複雑であり、男はなんて単純なのか心に迫った。そんな男が単純なりに考えつつ同時に素早く決断し行動することに感動して胸がつまりました😢(日本のすれ違い映画は儚くもあり切ないがイライラする。一方で若さと体力と車がある男の迅速な行動力ほど胸をときめかせてくれるものはない❗️そうだ、男と女と車があれば映画ができるんだった!)映画館で見ることができて感謝です。

見てよかった理由はもう一つあります。以前、映画館で何回か見たこの映画オマージュのCHANELのCM動画がなんだか変でぎこちなくモヤモヤしてました。今回、本家本元と比較することができました。構成は同じ、ホテルのレストラン、彼女の黒バッグ(但しチェーンのではない)が食事をするテーブルの上の手前真ん中に置いてある、注文する料理も二人の会話も「大体」CHANELと同じ。大きな違い;オリジナル作品では若いウェイトレスでなく年配のウェイター(別に不貞腐れてない)、注文が少なかったから悪かったかな?と彼女は「可愛く」言う、「部屋」を注文するのは彼(CHANELで部屋予約するのは彼女の方)。

CHANEL動画の男と女は、ブラピとペネロペ・クルス(二人とも大好き)。ペネロペは「フェラーリ」でエンツォ・フェラーリ(アダム・ドライバー)の妻役、ブラピは「F1」のドライバー役!だからこの配役にしたのか偶然なのかはわからない。いずれにせよ、ブラピに恋愛シーンは似合わない!と確信したのはこのCHANEL動画を見たからだ。

本作で胸が詰まり泣きながら、CHANEL動画関連チェックもできてすっきりしました!

おまけ
モンテカルロからパリまで6000km、は盛り過ぎで実際は1000kmのようです!

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共感した! 11件)
talisman

4.5 映画技術(撮影、演技、編集、音楽挿入など)の宝庫のような映画

2025年3月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
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共感した! 3件)
mac-in

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