劔岳 点の記
劇場公開日 2009年6月20日
解説
日本映画界を代表するキャメラマン・木村大作が初監督に挑戦し、日本地図完成のため未開の地・劔岳を命懸けで目指した測量師たちの姿を描いたドラマ。原作は新田次郎の同名小説。明治時代末、陸軍参謀本部陸地測量部の柴崎は、地図上で空白となっている劔岳の登頂と測量の命令を受け、仲間と共に劔岳に挑む。しかし、そこには雪崩や暴風雨など想像を絶する困難が待ち構えていた……。浅野忠信、香川照之、松田龍平、宮崎あおいら、豪華俳優陣が出演。
2009年製作/139分/日本
配給:東映
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2021年10月2日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会
初見は公開年度なので、2009年。その後、飽きることなく複数回、鑑賞。
これだけ豪華なキャスト陣を引き連れて、実際に山へ向かったのだから、何をかいわんや。
これを大スクリーンで鑑賞できた人は、今思えばとても幸福な映画体験だったはず。
それにしても、メガホンもとったキャメラマン・木村大作の撮る画たるや、恍惚とさせられる。
2022年7月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
2009年。監督:撮影:木村大作。原作:新田次郎。
1906年(明治39年)軍の測量官・柴崎芳太郎(浅野忠信)らに、
未踏峰とされていた剣岳への登頂と測量の命令が下った。
この映画で剣岳の山頂を見ました。
ガレ場だらけの山。
ガレ場?聞きなれない言葉ですが、数センチ大の岩屑や小石、砂を撒いたような場所。
山頂を見て驚いたのは煎餅状の大きな平たい石を積み重ねたような形状をしてるのですね。
(如何にも崩れ落ちそうです)
剣岳(標高2,999メートル)初登頂の記録が残るのは1907年であるが、
(山頂で柴崎は愕然とする事実を知る。)
この事実が意外性があり、この映画の面白さ、深みを感じるのですが、
是非とも本編でお確かめください。
富士山(標高3,776メートル)の登頂記録は、
奈良時代から平安時代に遡るのです。
富士山で修行する修行僧が登ってたらしいのです。
高さでは剣岳の2,999メートルは日本の山で22位に過ぎません。
2位が南アルプスの北岳(標高3,193メートル)
初登頂は1871年(名取直江)
3位が奥穂高岳(標高3,190メートル)
初登頂は1907年(明治39年)測量官の阿部郡治となってい
やはり剣岳と同じ軍の司令。
定点観測をして日本地図最後の空白地帯を埋める作業だったのです。
それにしてもこの映画、空撮もCGも使わず、ロングショットを主とする実景撮影だと
聞くと本当に、驚きます。
これは撮影ではなく『行』・・・との言葉に頷くのみです。
キャストは9時間歩き続けた日もある。
寒さも夜間マイナス40度になったとか・・・。
事故なく完成したのが奇跡ですね。
山の美しさ気高さ、中腹から見る雲海が朝日に映えて素晴らしいです。
BGMはオーケストラのクラシックが全編で流れます。
映像のクライマックスと微妙にズレてたりがご愛嬌ですが、荘厳な山に
マッチして崇高感を感じました。
明治の測量官と案内人。
あの装備でよくぞ登攀に成功ましたね!!
ブラボー!!
2022年6月24日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
当時のことを時代背景を考え観てみると、人間の足で一歩一歩歩き、日本地図をつくった人たちがいた。しかもいちばん厳しいとされる劔岳の登頂。そう思うと、とても感慨深いものがある。
本物にこだわる木村大作らしく気迫に満ちた山々の映像は素晴らしく、壮大で、厳か。
脚本やストーリーは盛り上がりに欠けるが、キャストも良いし、地味だけどいい映画だと思う。
2022年5月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
映画がどうやって作られて行くのか分からないのだけど、
この作品に関しては、
本物の山を撮る!と言うところから
始まったんじゃなかろうかと思うほど、
山の美しさ厳しさ、自然に対しての人間のちっぽけさ
が写しだされてたように思う。
映画館で観たらよほど壮大で凄かったろうと思います。
ただ、山が主人公過ぎて、肝心のストーリーや
人間の描写は希薄だったように思う。
もっとキャラを立てて対立構造を作ったり
派手にも出来たんじゃないだろうか?とは
思ってしまいました。
山が主人公だからそんなもんいらないんだよ!
と言われそうな気もしますが…
ハリウッド映画ばかり観てる弊害か、
おっ!死亡フラグが立ったぞ!なんだ、違うのか…
なんて事が多々ありました。
しかし、先人の途方もない努力と歴史の上に
生きてるのだと言う感謝の気持ちが湧く映画でした。
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