ローレライ
劇場公開日 2005年3月5日
解説
平成ガメラシリーズの特技監督として知られる樋口真嗣が長編監督デビュー。45年8月、広島に原爆を投下され、窮地に陥った日本軍は、ドイツから極秘裏に入手した潜水艦・伊507に特殊兵器「ローレライ」を搭載し、米原爆搭載機の発信基地の奇襲を目論む。だが乗組員たちの思いはさまざまだった。原作は福井晴敏の「終戦のローレライ」。同じ原作者による大作「戦国自衛隊1549」「亡国のイージス」が続々公開されるのも話題。
2005年製作/128分/日本
配給:東宝
スタッフ・キャスト
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2021年9月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
2005年3月10日、東京大空襲の日に観に行きました。
日本映画での潜水艦ものは50年くらい作られていなかったらしい。そう考えれば、まずまずの出来だったのだろうけど、前日に何を勘違いしたのか『K-19』を観てしまったし、ちょっと前に『U・ボート』も観てしまったのです。欧米の潜水艦ものと比較すること自体間違っているのかもしれないけど、閉塞感、リアリティが圧倒的に足りない!臭いが無いんですよね。しかもカメラワークがどことなく不自然で、臨場感が感じられませんでした。
アニメ・クリエーターの方が大勢協力していることが示しているように、アニメを実写化した戦争ファンタジーといった雰囲気でしたが、ローレライ・システムにも違和感なく観ることが出来たし、「東京の家族や友人たちを見殺しにはできない」という台詞に感動もいたしました。だけど物語が進むにつれ、睡魔に襲われて・・・感動も半減。急浮上するローレライのCGが『リーグ・オブ・レジェンド』に似てるなぁ・・・などと考えながら。
反戦映画かどうかを考えてみたけど、そういうことを論ずる映画ではなかったようですね。ただ、愛国心という言葉の定義とか、特攻隊に対する嫌悪感が感じられて、生への執着や未来のために大人が何をすべきかという重要テーマに救われた思いです。艦長の最期の台詞はくさかったですけどね・・・
【2005年3月映画館にて】
2021年5月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館
公開された2005年は終戦60年で、戦争を題材もしくは意識した作品が多く公開。
その内3本が、福井晴敏原作作品。
本作は“2005年福井軍事アクション祭り第1弾”!…とでも言うべきか。
第二次大戦下の1945年。
広島に原爆を落とされ、窮地に陥った日本は、国家存亡を懸けた奇襲作戦に出る。
ドイツから極秘入手した潜水艦“伊五〇七”に乗って、海軍の絹見少佐以下寄せ集めのクルーたちが出撃する…!
邦画には珍しい潜水艦アクション。
細かい事や小難しい事は抜きで、とにかくアップテンポ。
開幕して早々と任務へ。海へ。
米海軍とも一戦交える。
この時“伊五〇七”は驚異的なシステムが備わっている事が分かる。
それが、“ローレライ”。
敵の位置/形が正確に把握する事が出来る。
現代みたいにレーダーやコンピューターが発達していない時代にどうやって…?
実はこの“ローレライ”、一人の少女を媒介した人間兵器であった…!
本格的な潜水艦映画かと思いきや、突然のSFチックに。
この奇襲作戦の本当の目的。大本営/艦内でクーデター。
苦難を乗り越え、深まる寄せ集めのクルーたちの絆。
その中で、仲間や艦の為に犠牲も…。
一兵と少女の仄かなロマンス。
敵国にとっては“魔女”と呼ばれた少女。
が、クルーたちにとっては少女の歌声や存在はほんのひと時でも癒しに。
平成ガメラシリーズなどの特撮演出で高い評価を得た樋口真嗣の監督デビュー作。
最高のエンタメを作ろう!…と、たっぷりの要素を詰め込んで、詰め込み過ぎたようだ。
“ローレライ”や米海軍とのバトルだけでも巧みに詰めれば上々であったのに、クーデターまでは欲張り過ぎ。もっと話に深く関わるかと思ったら、中盤だけで呆気なく終わったし…。
特撮演出で鳴らしてきた樋口監督だが、本作のCGはちと粗い。
役所広司、妻夫木聡、柳葉敏郎、佐藤隆太、堤真一…主役級のキャストによるアンサンブルは見ものだが、ちとオーバー演技。
『シン・ゴジラ』の演出で絶賛された樋口監督だが…、でもあれはやはり庵野監督のリアリティーの手腕であって、それまで樋口監督単独の演出は何と言うか…、
言うなれば、演出も演技も展開も作風もヴィジュアルも、アニメ風戦争潜水艦アクション。
つまらなくはない。
つまらなくはないんだけど…、
昔劇場で観た時はもっと面白かった筈だった。
なのに、今回久々に見たら途中「…」と感じたり。
記憶違い…?
それとも昔、別の作品見たのかなぁ…?
2019年10月24日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
バリバリの潜水艦乗りの映画と思いきや(軍歌・轟沈のような)グダグダしててなんとも面白くない映画。石黒賢のとち狂った役柄・演技に困惑した。
潜水艦乗りのプライドとかそんなもんが微塵もない。
役所さんではどうも軽いんだよな。重厚感がない。
ある意味荒唐無稽なところもありますが、リアリティは抜群です。
切迫感、凄み、テンションが上がりまくりです。
テンポも良いし、演技も最高。
最高品質の映画です。
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