スコセッシ、ソダーバーグ、ノーラン絶賛!ジョン・ブアマン「殺しの分け前」ポスター&本予告
2025年5月23日 17:00

「脱出」「エクソシスト2」などで知られるイギリス出身の名匠ジョン・ブアマンがキャリア初期の1967年に手がけ、「特攻大作戦」「プロフェッショナル」などのハリウッドスター、リー・マービンを主演に迎えたハードボイルドアクション「殺しの分け前 ポイント・ブランク」のポスタービジュアルと本予告が公開された。
リチャード・スタークの犯罪小説「悪党パーカー 人狩り」を原作に、仲間に裏切られた男が繰り広げる復讐劇を、先鋭的なヌーベルバーグ的手法とアメリカ西海岸発祥のサイケデリックカルチャーを交えながら描き出した。冷酷非情な復讐者ウォーカーをマービンが熱演し、「リオ・ブラボー」のアンジー・ディキンソン、「ダーティハリー」のジョン・バーノンが共演。
マーティン・スコセッシ監督は、「ヌーベルバーグのストーリーテリングの革新―衝撃的な編集、フラッシュフォワード、表現の抽象化―を初めてクライム・アクションに応用し、ジャンルを再定義した作品」と讃え、スティーブン・ソダーバーグ監督は、さまざまな自作の中で「(演出技術を)盗ませてもらった」と告白している。また、寸断された時間と記憶を題材にした「メメント」(00)との関連性を指摘されたクリストファー・ノーラン監督は、「主人公のアイデンティティの問題に切り込んだこの作品は、とにかく素晴らしい」と賛辞を惜しまない。
親友のリースに頼まれ、アルカトラズ島刑務所の廃墟で行われる犯罪組織の取引を襲撃して大金を強奪したウォーカー。しかしリースはウォーカーを裏切って彼に銃弾を浴びせ、分け前の9万3000ドルと妻リンを奪い去ってしまう。薄れゆく意識のなか、ウォーカーの脳裏にさまざまな記憶と幻想が交錯する。一命を取りとめたウォーカーは、分け前を取り戻し、復讐を果たすべくリースの行方を追う。
主演リー・マービンは、「キャット・バルー」(65)でアカデミー賞・主演男優賞を受賞。60年代当時、現在のトム・クルーズ級の人気と実力を誇る大スターだった。このほど制作された超・巨大顔面ポスターは、そのようなスター・ポスターの伝統に則してデザインされている。
本予告映像は、アルカトラズ島刑務所の廃墟に轟く銃声に始まり、復讐と金に憑かれたウォーカーの容赦なき暴力シーンが続く。クエンティン・タランティーノ監督が「最高の名場面」と称した、靴音が響き続ける空港通路と、合わせ鏡効果によって無限空間と化した美容院のカットバックをはじめ、辻褄も合わず脈絡もない主人公の夢と記憶の連なりが見る者を幻惑する。
6月13日からシネマート新宿ほか全国順次公開。
(C)2025WBEI
関連ニュース






映画.com注目特集をチェック

キャンドルスティック
【予告編だけでこんなに観たくなること…ある!?】阿部寛、10秒でAIを騙す――狂おしいほど面白そう
提供:ティ・ジョイ

映画「F1(R) エフワン」
【語れば語るほど、より“傑作”になっていく】上がりきったハードルを超えてきた…胸アツをこえて胸炎上
提供:ワーナー・ブラザース映画

たった“1秒”で爆発的に話題になった映画
【この夏、絶対に観るやつ】全世界が瞬時に“観るリスト”に入れた…魅力を徹底検証!
提供:ワーナー・ブラザース映画

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男
【あり得ないほど素晴らしい一作】この映画は心を撃ち抜く。刺すような冷たさと、雷のような感動で。
提供:東映

すさまじい“魂震作”だった――
【あまりにも早すぎる超最速レビュー】全身で感じる、圧倒的熱量の体験。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント