「(500)日のサマー」「ソーシャル・ネットワーク」もここから誕生 未来の名作を生み出す「THE BLACK LIST」って何?
2025年2月4日 09:00

ダコタ・ジョンソンとショーン・ペンが共演するヒューマンドラマ「ドライブ・イン・マンハッタン」が、2月14日から公開される。監督と脚本を手掛けたのは、劇作家として活動していたクリスティ・ホール。執筆した脚本が脚本家専門サイト「THE BLACK LIST」(https://blcklst.com/)のTOP3に選出されたことで一躍注目を浴び、映画化へ向けて動き出していった。

タクシー運転手と女性客。もう二度と会うことのない関係だからこそ、お互いの本音を打ち明けていくさまを描く。「ふたりで終わらせる IT ENDS WITH US」の脚本クリスティ・ホールが監督デビューを果たした。

本作が業界内で注目を集めるきっかけとなった「THE BLACK LIST」は、ハリウッドの映画会社やエージェント、世界中の映画プロフェッショナルたちによる人気投票によって選ばれる脚本のリスト。これまでも数々のヒット作を製作するきっかけを作っており、業界内で非常に高い信頼を得ている。本作も劇作家のホール監督による脚本が、「アイリッシュマン」「ジョーカー」などを手掛けた有力プロデューサー、エマ・ティリンガー・コスコフ経由で転がり込んだことから、製作へと動き出している。

これまでのアカデミー賞では、このリストに掲載された脚本から生まれた作品が数多く受賞を果たしていることもあり、新たな才能や業界が認める優れた脚本が集う場として、存在感を維持している。これまでにリスト入りした作品の中には、「JUNO ジュノ」「スラムドッグ$ミリオネア」「(500)日のサマー」「英国王のスピーチ」「ソーシャル・ネットワーク」「アルゴ」「アメリカン・スナイパー」「gifted ギフテッド」「スポットライト 世紀のスクープ」「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」といった、映画ファンから高く評価されるとともに、賞レースを席巻した傑作ばかり。そしてこれらの作品に共通するのは、派手さよりも巧妙な構成や瑞々しい会話劇といった脚本の質で勝負しているということだ。

スーパーヒーローやCGを多用したアクション、そしてホラーといったブロックバスターが映画界の主流となった今、ヒューマンドラマは風前の灯。この流れに疑問を感じていたジョンソンは、製作者として本作のようなアート性の高い映画作りを熱望していた。

未来の名作を発掘する重要な役割を担い続けている「THE BLACK LIST」。そのリスト入りする脚本に込められた斬新なアイデアと緻密な構成は、映画業界だけでなく、多くの観客に感動と興奮をもたらしている。
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