【“新投資時代”が到来!?】投資・金融・経済がテーマの映画・ドラマ10作品
2024年1月6日 10:00
2021年初頭、アメリカ金融界で勃発した前代未聞の事件を映画化した「ダム・マネー ウォール街を狙え!」が、2月2日に公開。さらに同作の公開前である1月には、新NISAが開始されるなど、多くの人が気軽に投資を始める“新投資時代”が到来している。この記事では、同じく投資・金融・経済などをテーマにした映画・ドラマ10作品をピックアップ。初心者でも楽しみながら投資の知識を身に付けることができる作品をご紹介する。
竜星涼がフジテレビ連続ドラマ初主演を務め、福田秀氏の人気コミックを映像化。さまざまな事情を抱えた訳アリ人材へ投資する、自称“人間投資家”の主人公・太陽(竜星)を描く。太陽は仕事で挫折した人、将来の夢を諦めた人と出会い、起業を持ちかける。そして、先進国のなかでも起業が盛んではない日本を、世界一の“起業先進国”へと成長させるべく、奔走する。
目黒蓮(「Snow Man」)主演で、マンガ大賞2022のノミネート作品になった人気コミック(原作:稲垣理一郎氏、作画:池上遼一氏)をドラマ化。世界一のワガママ男・ハル(目黒)と気弱なパソコンオタク・ガク(佐野勇斗)という正反対のふたりが、事業計画も起業資金もゼロの状態から起業し、知恵とハッタリと確かな技術で1兆ドルを稼ぐ。まだ何者でもない若者たちが大企業の妨害も跳ね飛ばし、一心不乱に突き進んでいく。
イタリア出身の株式トレーダーが、リーマンショックからインスピレーションを得て執筆したベストセラー小説をドラマ化。ロンドンの大手投資銀行・NYLのトップトレーダーであるマッシモ(アレッサンドロ・ボルギ)は、手腕を高く評価され、次期副CEOの座を約束されていたが、オフィスである事故が起こる。
原作は、元新聞記者の作家・真山仁氏による経済小説「ハゲタカ」シリーズ。企業買収という斬新なテーマを題材に、リアルなマネーゲームを描いて話題となったドラマ版の4年後を描く。主人公・鷲津(大森南朋)は、“ハゲタカ”の異名を持つ天才ファンドマネージャー。日本の基幹産業である大手自動車メーカーに買収を仕掛ける中国系ファンドと、その計画を阻止しようとするハゲタカの熾烈なマネー競争が描かれる。大友啓史監督がメガホンをとった。
江戸中期の仙台藩吉岡宿を舞台に、人のために私財を投げうち、奮闘する町人たちの感動の実話を映画化。年貢の取り立てや労役で困窮する宿場町を案じた穀田屋十三郎(阿部サダヲ)ら9人が、藩にまとまった金を貸し、毎年の利子を全住民に配るという計画を企て、奔走する。中村義洋監督がメガホンをとった。
江戸時代を舞台に、大坂、伊勢と並ぶ“日本三大商人”である近江商人の活躍を描く、異色のビジネス時代劇。商いの才に長けた主人公・銀次(上村侑)は、米問屋に奉公している。店の仕事だけではなく、職人の互助組合作りや、茶屋の看板娘・お仙(田野優花)のアイドル化計画などを進め、町の人々を助けていたが、米問屋が大借金を背負うことに。電話もネットもない時代、飛脚でも半日かかる距離を越え、情報を迅速に入手し、借金返済に挑む銀次たちが仕掛けた壮大な作戦とは――? 三野龍一監督がメガホンをとった。
レオナルド・ディカプリオとマーティン・スコセッシ監督が5度目のタッグを組み、実在する株式ブローカーの数奇な半生を描いた。22歳という若さでウォール街の投資銀行に飛び込んだ主人公ジョーダン(ディカプリオ)は、学歴はないものの巧みな話術で、瞬く間に富と名声を手に入れる。しかし、欲望にまみれた彼の人生には、想像を絶する転落劇が待ち受けていた。
アダム・マッケイ監督が、リーマンショックの裏側でいち早く経済危機を予見し、ウォール街を出し抜いた4人の男たちの実話を描いた物語。第88回アカデミー賞で5部門にノミネートされ、脚色賞を受賞した。金融トレーダーの主人公マイケルは、大手金融機関を相手に空売りの大勝負を仕掛け、スリリングな駆け引きを行う。クリスチャン・ベール、ライアン・ゴズリング、スティーブ・カレル、ブラッド・ピットら豪華キャストが共演した。
チェ・グクヒ監督が、1997年に韓国で実際に起こった通貨危機の裏側を描き、政府を痛烈に非難したサスペンスフルな社会派ドラマ。韓国経済が急成長を続けるなか、韓国銀行の通貨政策チーム長ハン・シヒョン(キム・ヘス)は、通貨危機を予測していた。しかし、政府が非公開の対策チームを招集した時には、国家破産までわずか7日間に迫っていた。ハンは国民に知らせるべきだと主張し、政府の意向と対立する。
クレイグ・ギレスピー監督が、「ソーシャル・ネットワーク」の原作者ベン・メズリックのノンフィクションをもとに映画化。ウォール街の強欲エリートと個人投資家のクレイジーなマネー競争を描く。ごく平凡な会社員キース・ギル(ポール・ダノ)は、赤いハチマキに猫のTシャツ姿がトレードマークの“ローリング・キティ”として、ネット掲示板で動画を配信し、資産家たちが過小評価していたゲームストップ社(実店舗によるゲームソフトの小売り企業)の株の価値を熱弁。彼の主張に共感して夢を追い求め始める市民たちの人間模様が、ユーモア満載で繰り広げられる。
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父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
文豪・田山花袋が明治40年に発表した代表作で、日本の私小説の出発点とも言われる「蒲団」を原案に描いた人間ドラマ。物語の舞台を明治から現代の令和に、主人公を小説家から脚本家に置き換えて映画化した。 仕事への情熱を失い、妻のまどかとの関係も冷え切っていた脚本家の竹中時雄は、彼の作品のファンで脚本家を目指しているという若い女性・横山芳美に弟子入りを懇願され、彼女と師弟関係を結ぶ。一緒に仕事をするうちに芳美に物書きとしてのセンスを認め、同時に彼女に対して恋愛感情を抱くようになる時雄。芳美とともにいることで自身も納得する文章が書けるようになり、公私ともに充実していくが、芳美の恋人が上京してくるという話を聞き、嫉妬心と焦燥感に駆られる。 監督は「テイクオーバーゾーン」の山嵜晋平、脚本は「戦争と一人の女」「花腐し」などで共同脚本を手がけた中野太。主人公の時雄役を斉藤陽一郎が務め、芳子役は「ベイビーわるきゅーれ」の秋谷百音、まどか役は片岡礼子がそれぞれ演じた。